orangeitems’s diary

クラウドではたらくエンジニアの日々の感想です。

24時間振込の新システム稼働 | 運用エンジニアは大変だ

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振込が24時間可能??

なんと、銀行の振込システムから今日2018/10/9から、24時間できるようになったらしいじゃないですか(条件付き)。

 

www.sankei.com

全国銀行協会(全銀協)は9日、他行への振り込みを24時間365日いつでも実行できる新たなシステムを稼働させた。三菱UFJ銀行や三井住友銀行など加盟行の約75%にあたる105行に信用金庫や信用組合を合わせた計504行が参加。午後3時以降や休日の振り込みが翌営業日にならないと実行されない仕組みが変わり、インターネット通販や企業間決済などの利便性が向上する。

 

どうやって実現した?

システム周りについて書かれた記事がありました。

 

news.yahoo.co.jp

そこで開発されたのが「モアタイムシステム」と呼ばれるものである。全銀システムを運営している一般社団法人全国銀行資金決済ネットワークが、全銀システムの「現行の稼動時間帯」(平日8時30分~15時30分、12月を除く月末営業日7時30分~16時30分)以外の時間帯をカバーするために本体システムとは別に構築した新たなサブシステムである。

 

も・・モアタイムシステム。

この構想からサービスインまでをまとめたスライドがありますのでご紹介しておきます。

https://www.boj.or.jp/announcements/release_2016/data/rel160413b9.pdf

 

「 昭和48年の全銀システム稼動以降、一度もサービス停止したことはない。」

これは重い言葉ですね。メインフレームって本当に堅牢で、オープンシステムにはない素晴らしさがあると思います。

 

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上記PDFより引用しました。メインフレーム(ホスト)、IPVPN、ISDNあたりがポイントだと思います。キャリアが提供する閉域網でVPNを構築するとともに、ISDNでバックアップ回線としているという図。また、ISDNはもうすぐサービスを終了するので、次のことも考えているようですね。

 

japan.zdnet.com

 

本当に必要なのかな

正直、システム運用に長く携わった私としては、この24時間365日というミッションが相当過酷なような気がしてなりません。

消費者としてはとても便利なのですが、せめて一日2時間でも停止の期間を作ってあげればよかったのにと思います。また、このシステムの運用エンジニアも相当な数、夜勤が発生すると思います。仕事ですのでしようがない・・のですが、この人手不足が叫ばれる中、夜中に一定数の工数が吸い込まれることを考えると非常に辛いものがあります。

人の命を預かる病院や、電力・ガスなどのインフラ系では仕方ないとしても、振込システムなんて24時間動いている必要があるのでしょうか。もともとコンビニの24時間営業もとても疑問でした。世の中が夜をきちんと休むようにすれば人手不足も解消します。また、昼型の人が増えれば家族生活を考えると、少子化傾向にも歯止めがかかるかもしれません。何でもかんでも便利を追求するのは、私は反対です。

職業柄、私も夜間メンテナンスには何度もつきあっているのですが、精神的にも肉体的にも大変消費します。できるだけ、夜間は人がつきあわなくてもいいよう、システム企画段階で憂慮いただきたいものです。

 

 

進化する銀行システム 24時間365日動かすメインフレームの設計思想