orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

システムエンジニア正社員の残業は生産性が高い(釣りタイトル)

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※この記事のタイトルについては

「女々しくて」の著作権者は鬼龍院翔氏ではありません(釣りタイトル)(栗原潔) - 個人 - Yahoo!ニュース

から触発されたもので、「(釣りタイトル)」というキーワードを使って記事を書いてみたくなりました。

 

システムエンジニア正社員の給与と残業代

さて、システムエンジニア正社員。平均給与はおいくらぐらいかと思いますか?

 

www.creativevillage.ne.jp

統計データによると、SEの平均年収は550.8万円となっています。
全体の平均年収が454.5万円なので、SEの年収は比較的高い水準にあります。

過去5年間の推移を見ても、500万円を超える高い水準をキープしていることが分かります。

 

ということで550万円だそうです。ちなみに残業代込みかと思いますので、残業代を仮に60万としましょうか。月5万円です。

さて、そうすると基本給は490万円ぐらいでしょうか。ボーナスが4か月とすると月給は16で割って・・30万6千円くらいになります。

手取り計算とはなりますが、月30万ちょっとが基本給、残業が月5万くらい、ボーナスが夏・冬合わせて122万4千円くらい・・、これがごくごく平均的なシステムエンジニアのお給料となります。※手当は面倒なので省いてあります。

 

時給換算すると

さて、この平均的なお給料を頂いているシステムエンジニアの残業代の「時給」っておいくらだと思いますか?

 

enjin-classaction.com

基本給 300,000円 ----->>>時給2,344円

 

なんと、時給2,344円なんです。月5万とすると、21時間分の残業。残業時間もなんとなく「普通」という感じ。

 

東京の最低時給は985円。なのに、システムエンジニアは2,344円もらえるんです。

私、まだ残業代がまだもらえていたころに、この違和感を強ーく感じたことがあります。「なんと残業とはお金がもらえるんだろう!?」と。あのバイトやあのバイトと比べてもコスパ良すぎ!。

極論言えば、少し怠けて30分や1時間くらい残って仕事すると、すごく給料が増えるということです。社会人になって、その残業代の価値に驚いた記憶が十数年ほど前にあります。特に長時間労働に巻き込まれたときの給与の伸びがすごかった。翌年に、名ばかり管理職待遇になって残業なくなって、手取り減ったけどね!。

 

ということで、正社員の残業というのは正社員本人にとっては生産性が高い、ということです。会社全体からすれば生産性を下げる要因だと思います。昔、尊敬していた顧客の方に「30分残業するぐらいの仕事なら、明日定時間内にやれるだろう!」と言われたことがあって、なるほどなあと思ったことがありました。確かに、仕事の効率を工夫すれば、8時間30分を8時間に収めることはできそうな気がしました。15分や30分の残業は、甘え。確かにそうかも。もしかしたら小銭稼ぎをしているかもしれない。

でも、残業を減らすと会社の生産性は高くなるけど、私個人としては残業したほうが、より多く生産でできるんだよなあ(給料をもらえる)と。

特に、SES契約で超過時間分は時給換算で顧客からお金がもっともらえたので、会社も損しない。

結論、システムエンジニア正社員は、残業するほうが(自分にとって)生産性が高くなる、でした。

※顧客の生産性は低下するので、釣りタイトルですね。

※残業代の出ない管理職待遇になると、もはや1秒も残業したくなくなるし、しない。

 

企業が残業させない方向に舵を切ったのは、法律が原因

ちなみに、企業が残業をさせない方向に動き始めたのは、残業時間の割増率改正案が2015年に発表されたことが変わり目だと思っています。

 

worklifefun.net

平成22年の労働基準法改正では、この1.5倍の残業代について、中小企業は免除されていました。

(中略)

今回の労働基準法改正では、この規定を削除することで、中小企業も大企業と同じように、1か月60時間を超えた時間外労働があった場合は、1.5倍以上で残業代の計算をしなければならないということです。

残業代1.5倍になるのはいつから?

今回発表された方針によると、施行は「平成31年4月から」となっています。

つまり4年後です。4年後というと随分先のように感じるかもしれませんが、それまでに月60時間以上の残業を行っている中小企業は、時間をかけて残業時間を減らしておかないと、残業代が増えることになりますよとメッセージを送っているとも見えますね。

 

あら、平成31年4月って今じゃないですか。ということですね。中小企業は正社員の残業時間のコスパが良くなりすぎて、「そんな残業してもらったらまわらんやろ」ということで、時短ハラスメントが発生したということ・・。

そして、その足りなくなった工数を、受入れ外国人を含む非正規雇用で補うという絵は、本当にうまくいくのかなあ・・。

まあ、後は、こんなに金のかかる正社員は減る方向に行く・・これも自明の理。しかも、年功序列で給与が上がってしまった45歳以上も残業代高いし・・ということでリストラ開始。

 

働き方改革、というより働かせ方改革、と言う言葉の方がふさわしいかもしれませんね。