orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

「自分に刺さるコンテンツ」が年々なくなっていく問題 | 私の対処法

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「自分に刺さるコンテンツ」が年々なくなっていく問題

「自分に刺さるコンテンツ」が年々なくなっていく問題については、私自身も喫緊の話題でした。

 

anond.hatelabo.jp

かつてはいろいろなコンテンツを楽しめた
漫画やアニメもゲームも楽しめた
年を経るごとにそういった自分に刺さるコンテンツが少なくなっていく

 

とてもよくわかる話です。私が40代だというのもあるんでしょうね。VRも手を出しているもののなかなか刺さるまでは至っておりません。いろんなことに対して、ちょっと手を出しては終わり、ということが続くようになってきました。むしろ手すら出さなくなる傾向です。

私も危機感を感じていて、対処している最中なのでまとめておきます。

 

私なりの対処法

最近、それでも退屈なので、Stardew Valleyというゲームに手を出しています。PS4やスイッチ版もあるんですが、あえてPC版です。

 

store.steampowered.com

 

プレイ時間が5時間くらいなのですが続けてみてわかりました。初めの3時間が苦痛です。なぜ苦痛なのかについて、まとめました。

・操作方法に慣れない。キーボードとマウスでの操作だが、指がつりそう。やりたいことを思いついたときに操作がもたついて感覚的に遊べない。

・どうしていいかわからない。なんでもできそうだが、なんにもできない。スムーズにできないのでゲームの中での時間がいたずらに過ぎていって、ゲームに馴染めない。

・展開が遅いように思える。わかったころには手遅れなことが多い。

ということですが、今回はそんなこんなでゲームを放り出してしまわないように、毎日プレーすることを徹底しました。そうやっていたら、3時間過ぎたあたりでなんとなく操作に慣れてきて、だんだん楽しくなってきた状況です。この3時間の壁ってもしかしたら年齢によるものなのかもしれないと思った次第です。

去年はドラクエ11を遊び最後までクリアしたのですが、どうもドラクエ11は序盤で投げ出さないように相当工夫がされていたように思います。次はこっち、次はこっちと、プレイヤーが放り出さないようにゲーム側がかなりのおもてなしの心を実装していたようです。あのレベルのゲームは毎年1本出るか出ないかなので、コンテンツのサービスレベルがドラクエ11並みであると、それは「年々なくなっていく」のは当然かと思います。

実はコンテンツを消費する側も、ある程度コンテンツと付き合うには覚悟が必要だと思います。コンテンツに没入するからこそ楽しみを感じるのですが、没入するまでのこの3時間が経過しないうちに、「このコンテンツはつまらない」と判断することが年齢とともに多くなっていくような気がしています。年齢的にたくさんのコンテンツを知っているためどうしてもそれと比べてしまうのです。昔のコンテンツは刺さったというのは刺さった後の思い出のため、新しいコンテンツの初期の状態と比べるのは酷です。また、若い時に比べて経済的にも余裕があるので、買ったコンテンツを捨てても次のコンテンツにまたお金を出せるというのもあります。若い時はクソゲーでも買ってしまったら半年から1年はお付き合いしないといけないものでした。

ということで、どうも年齢の進行に基づいて、だんだん要求レベルは高くなり、つまらなくて放り出すまでの時間はより短くなり、それを繰り返すことで新しいコンテンツに絶望して手すら出さなくなるという循環を自分の中に発見しています。

最近は、対処法というか、反省も兼ねてコンテンツに手を出すときは放り出さないように「面白くなくても一定時間つきあう」ということをやっています。というか、Stardew Valleyでやってみたのですが、すごく久しぶりにゲームに没入できる感じが蘇ってきました。はじめは、何をやっていいかわからなかったのですが、今はわからないことも含めて楽しめばいいということがわかってきました。いろいろとゲームの中をさまよっていると都度発見があり、発見を掘るといろいろとわかることがあって楽しくなってきました。あまり攻略法を見ないようにして、ゲームの中で解決するようにも心がけています。

Stardew Valleyは、生産性向上のループに疲れたシステムエンジニアが、これではいけないと祖父から荒れた農場を引き継ぎ引っ越して田舎の生活を始めるというシナリオです。1日何もしなくたって時間は過ぎていくし誰も怒らないので、そんなにせかせかして農業や採掘、釣りに精を出し、収入を最大化する必要もないのです。もしくはしてもいいのです。多分ビジネスの世界に長くいると、最大化できない序盤において、このゲームつまらないなあと思うポイントを乗り越えられないのかもしれませんね。

 

多分コンテンツは毎年あって、自分が変わっていく問題

ここ最近の結論は、新しいコンテンツが変質したのではなく、自分が変質してしまうという問題だということです。そして、変質したことさえわかれば、変質しないように努力することも必要だということも導かれます。自分に刺さるようにするためには、忍耐力が必要です。忍耐力が年齢の経過で日々失われていくのではないかという仮説を持っています。

2018年の現在は、新規コンテンツの量は過去の数倍あるので、もはや全部楽しみ尽くすのは無理です。これだと思って手を出したものは、諦めて数時間、数日、数ヶ月逃げない覚悟が求められていると思います。

 

人がうごく コンテンツのつくり方