orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

休日にシステムエンジニアは勉強するべきかどうか

 

たまにSNSで論争になるので、意見を言っておこう。

日進月歩のIT業界でお勉強するべきかって話。

そりゃ、しないと置いて行かれるでしょうね。特にソフトウェア周りって、気を抜いているとどんどんバージョンアップして、操作方法も変わる。基本的なことさえ押さえていれば、あとは便利になっていくだけだから新しく勉強することなんてないよね勢がいるのもわかるが、それでも時間的に限界はある。7.0と8.0は大きな違いが感じられなくても、7.0と15.0はもう全然別のソフトウェアになっている。

どんなソフトウェアも、情報処理技術者試験で出てくるような基本から成り立っている。その上に応用としての技術があるので、基本をしっかり身に付けていれば、ある程度の技術の変化にはついていける。それは間違いない。

問題は、この基本の部分をどの程度習熟しているか。それこそ年齢が若い時に、仕事「以外」の時間も使って学ぶことをお勧めする。若い時はどうしても雑用が多い。雑用をいくらやっても基本は身に付かない。仕事の基本は身に付くかもしれないが、情報技術という意味では、会社は学校ではないので身に付かない。

 

二十年以上前の私の二十代は、いつ勉強していたかというと電車の中だった。電車で参考書を読みながら通勤していた。家で勉強するのは苦手だったので、長い通勤時間を使っていた。今ではそんなことやらないな。当時は、周りの先輩たちが強権的というか、偉そうだった。なぜ偉いのかを考えると、私に知らないことを先輩が知っているからに違いない、と思って上に追いつこうと思って勉強していた。どんどん勉強していくとわかったことは、先輩たちはそんなに勉強していない、ということだった。二十代はだから、かなり実力を伸ばすことができた。

さて、三十代以降は仕事自体が高度になっていく。やっぱり二十代は社会人に限れば、バリバリ働く三十代以降の準備期間だと思う。三十代で仕事の責任も負荷も高くなっていくと、空き時間で勉強とか言ってられない。休みは休まないと、普段の仕事での集中力が無くなる。また、三十代以降は、責任ある仕事である分、仕事そのものが教材であることが増える。私的には触れないような設備が仕事で当たり前になり、仕事自体から学べることがどんどん増えていく。ふと気づく。あれ、これ仕事を一生懸命やってれば、それが勉強になるんじゃないか?って。ただ、そうなるためには二十代である程度の基本をきっちり身に付け、上の三十代を脅かすくらいじゃないと三十代ですぐに責任のある仕事、とは行かないかもしれない。たまに、勉強不足で三十代になって、仕事内容がグレードアップしなくなるというパターンも散見されるから。

四十代では、三十代で経験したいろいろな仕事の中から、自分なりの特色を見つけ、そのフィールドで活躍する時代だ。人間って、強み/弱みがはっきりしているように思われ、その情報は三十代までの経験を踏まえ勝負していくのが良い。この時代では、机に向かって勉強するような、いわば基本のようなものを勉強するには時すでに遅し。基本は身に付けていて当たり前。あなたのできることは何ですか、という時代だ。もし順調に行くなら、仕事が高度であるため日々へとへとになり、プライベートで勉強するなんてとんでもない、と思うのではないだろうか。

 

こうやって長期的に考えていくと、「休日にシステムエンジニアは勉強するべきかどうか」と言う問いには、

→若手は、とにかく基本を身に付けることを時間外にやるべきだ。仕事の中で身に付くと思ったら大間違い。本もたくさんあるから、自己投資だと思ってお勉強して。

→中堅は、これまでの基本を武器に、挑戦的な仕事を選び、仕事の中で成長するビジョンを持って。そうすれば時間外に勉強しなくても、仕事の中で成長できる。余暇は、リフレッシュに使い、ライフイベントや遊びも勉強だと思って。

→シニアは、今から時間外で基本をやっても恐らく仕事にフィードバックされない。即戦力が求められるから。ちなみに、もしこの世代で基本から‥と思うなら、副業的な視野で、今までの社会人経験と掛け合わせて、全く違うことに挑戦するといいかもしれない。

と言ったところだろうか。ということで、休日に私は勉強なんかしませんよ。

極限まで遊んでます。