orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

まだ部下としては使えないChatGPT

 

よくぞここまで来たもんだ、のChatGPT。ただ、ここから先に行けるかどうかは正直不透明だと思う。彼、まだ反応速度が遅い。質問したときにいろいろ考える時間が必要らしく、正直私が調べた方が速いよと言うことが多い。また、答えが返ってきているのを見ながらそれ違うよ、とも言えず、ダラダラとした回答を待たされるくらいなら、やっぱり自分で調べた方が速いよ、となる。

まあそもそも、部下になりたいなら、質問されてから答えているようじゃダメだよと。すいません、ご報告があるのですがいいですか、実は・・くらいのことを判断できなきゃだめだけど、おそらくそのあたりの会話はできない。あくまでもテキストスクリプトに対しての反応という分野でしか解答ができないので、仕事の状況、バックグラウンド、どのプロセスなのか、いろんな情報を推測しながら動ける人間ってまだまだ偉いと思う。

きっと、ChatGPTも、視覚や聴覚を持ったらもっと状況は変わるんだろうな。誰が、どんなことを言っていて、何をしているか。自律的に読み取ることが必須となるだろう。そこで得た情報で、誰が何を欲しているかを読み取り、能動的に人間に対してアウトプットする。アウトプット?、何に?。あれかな、ChatWorkとかSlackとかTeamsとか、チャットアプリに自動的にテキストが出てくるのだろうか。

そうなると、視覚と聴覚をつかさどるデバイスが必要で、そうなるとカメラとマイクを備えた棒状のものをオフィスに設置したほうがいいのだろうか。そのデバイスから得た情報を元に考え、何か援助できると思ったときに情報をくれるというのか。

それはそれで、指示もしていないので、勝手に動かれると困るな。

今から作業をやるから、後ろで見てて。仕事をパソコンでこなし、「わかった?」こういうことをやって欲しいんだけど。そしたらChatGPTがわかりました、って理解して、新しいファイルを作成し情報をかき集めてレポーティングしてくれるというのか。

こうやって話を進めていくと、何となく物理的な実体を持たせたくなる。ちょっと後ろで見てて、が使えない。例えばWeb会議上の「参加者」にAIがなりすまし、声情報と画面共有の情報で理解してくれないだろうか。そうなってくると、ある意味大規模言語化モデル、からは拡張されていく。Excelのシートの使い方、GUI、みたいな話になると部下には使いこなしてもらわないといけない。そこまでAIができるのだろうか。

いろいろ逡巡していると、まだまだ彼を部下と呼ぶには機能が足らず、肉付けしていかないと人間の仕事を奪うには役不足だなと思う次第。実装が足りてない。

これから、各所でいろんなアイデアが膨らみ、試行錯誤を重ねて、社会には溶け込んでいくとは思うが、今のところ過大評価され過ぎているような気がしてならなくなった。議事録取ってくれるとか、ネットの情報をまとめてくれるとか、それって、まだまだ仕事の分野においては、初歩も初歩。意志を持って自律的に動いてくれる人間にはかなわない。つまり、それがAIに仕事を奪われない秘訣であるとも思う。

目的を把握し自律的に結果を出し、未来に向けて成長したいと思う意思を持つこと。そうか、だから、人間って、毎日楽しいことを探して経験しよう、遊ぼう、という気持ちが大切なんだな、とも気づく。

 

ちなみにこれを書いた後、MS OfficeにChatGPTが統合されるニュースを見た。

 

www.gizmodo.jp

本日0時にマイクロソフトから「Microsoft 365 Copilot」が発表されました。

何が起こったのか簡単に言うと、ワードやエクセル、パワポなど、おなじみのお仕事アプリのほぼすべてにChatGPTのような対話型のAIが埋め込まれました。 ブラウザでChatGPTとお話するより格段に実用的だと思いますこれ。

 

じゃあ、これが「部下」かというと、私は違うと思っていて、こういう「パクリ芸」みたいなもの、人間がお得意ってだけですね。

何か、うまく行った文書でもスライドでも、人間パクって使います。ソシャゲでもそうだったのですが、似たようなゲームが氾濫しましたよね。だから、AIがあろうがなかろうが、この程度のパクリは仕事の一部なんだと思います。

で、いつも思うのが、こういうパクリの無限リソース食いを見極めて、オリジナルを探すというのが検索で必要な技術でした。本物を見極めて、それを自分のものにしてオリジナリティーを出すのが、一段高い仕事。

まぁ、この程度をありがたがる仕事なら、いくらでもお金を払って入手すればいいと思いますが、私は要りませんね。