orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

責任を負いすぎてつぶれないための心構え

 

責任を引き受けて成功したら、認められる。

認められれば、成功できる。

 

このサイクルを直感的に理解した人が、たまに間違えるのが、無制限に責任を負おうとしてしまうこと。たまに、そういう若手を見る。

意気込みはいいのだが、もし、できなかったらどうなるか。「無責任」と言われてしまう。責任を負おうとしたのに無責任、では目的と真逆の評価である。

どうすればいいのか。

それは、その責任に対峙したときに、瞬時に見積が必要となる。

 

・その責任は、自分の能力に見合っているのか。単純に、できないもしくは約不足なのではないか。

・会社における自分の役割から逸脱しているのではないか。

・それ以外の仕事を既に受け持っており、オーバーワークになるのではないか。

 

特に、役割を逸脱してしまってはいけない。会社は自分に対して必要な権限を与えてくれているはずで、役割を逸脱するとそれが無くなる。手がかりもないのに無謀に挑戦してそのまま失敗したら、本来それをやるはずの役割の人も、同時に大いに迷惑してしまう。なぜ自分に持ってこなかったのか、と。

手柄を追うのではなく、依頼者の気持ちに立とう。それを完遂するために必要な人物は自分だけなのか。それとも上司に相談を仰ぎ、実現に向かってどうすればいいか善後策を考える。そうすると上司の権限と責任で改めて物事を考えられるので、次は上司が判断してくれ、その判断については上司が責任を取ってくれる。

なんでもかんでも相談する、「教えて君」と揶揄されたものだが・・。そんな人は今若い世代に減ったと思う。その一方で、抱え込む人は増えたような気はしている。わかる。挑戦したいという気持ちはわかる。でもそれは、顧客ファーストではなく自分ファーストになってしまう。

そんな大きな責任を負うことは会社も上司も求めていないから、そんなに怖がらないで報告・相談してきてね、という気遣いのほうが若手に対しては必要になるのかな、と思う瞬間もある。だから、普段から支持的な態度で接したほうがいいと言うのが私の今の意見である。抱え込まれて暴発するのは怖いもの。

自分に与えられた責任ですら、すぐに試行錯誤せず何でも上司にエスカレーションするのはそれはまずいけど。それがまずいことのほうがすごく理解しているような教育を、今の若手は受けたんじゃないかな、って推測している。

少なくとも上司は、若手より給料をもらっているわけだし、そして責任も権限も持っているので、その範疇で判断するべきだと思ったら躊躇なく上司に相談だ。そのスピード感すら評価される気がしている。顧客を一番に考えているから、自分の手柄も省みず相談してきてくれたんだな、と。そうして欲しいとも思う、失敗すると痛いから、ぜひ安全にね、と。この先長いから。

昔は、どんどん失敗して、強くなるんだ、という思想はあった。でも最近は、どんどん成功して自信を付けて行って欲しいという思いのほうが私は強い。だって、人の心って弱いんだもの。簡単に傷つくし、その傷は思ったよりずっと傷み続ける。それより、痛くないで成長できるなら、その方がよっぽどいい。

傷むくらいなら、どんどん上司に持ってきて、と私は思う。それが上司の責任だ。