orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

効率ばかりを求めてしまった国の末路

 

近所のレストランが無くなるそうだ。十年以上駅前にあったのでびっくりだ。

あ、無くなった、ということが最近増えた気がしている。2019年までの、コロナ禍までは普通にあったものがこの数年で急激な変化を迫られ、そして乗り越えられず売上がふるわなかったもの。2020年直後は大量の補助金で下支えされていたものが、もう支えないということになり、どんどんと営業を閉めていく。

今考えてみたら、持続化給付金とは言いながら、持続するかどうかを考える時間を与えられただけだったのだろう。そして、2023年に入って、その下支えもなくなり加速するようにこれまでの景色が閉じられていくのだと思う。

西武百貨店が売却され池袋の景色が変わるかも、ということで去年末あたりから揉めているらしいが、それもこの話の一部だろう。

この前、秋葉原をうろついたときも古い家屋やビルがどんどん壊されていて、きっと、しばらくしたらあの街もまた景色は変わる。

そういえば今年に入って、紙の新聞の発行部数がいよいよ危険水域に入り、このまま放置すればきっともたないという推測の記事も読んだ。

 

news.yahoo.co.jp

日本新聞協会がこのほど公表した最新データで、一般紙の総発行部数が3000万部を大きく割り込み、2800万部台まで落ち込んだことが明らかになった。この5年間で失われた部数は1000万部。平均すると、毎年200万部ずつ減っている計算だ。もし今後もこのペースが続けば、15年後に紙の新聞は日本から消えてしまう勢いだ。

 

ただ、まだある。ギリギリ耐えているものが世の中にはたくさんあるが、2023年は無くなり始める元年な気がしている。

そういや同じようなグラフをどこかで見た。

 

www.asahi.com

 日本の少子化に歯止めがかからない。今年の出生数は昨年を約1万7千人下回り、85万人を割り込む見通しだ。統計を始めた1899年以降で最少となる。新型コロナウイルスへの感染が拡大する中、妊娠の届け出件数は前年を下回って推移しており、来年の出生数は80万人を割り込むとの見方も出ている。

 

いろんなものが減衰していくなかで、出生者数ですら同様なのだから、なんとなく日本人が考えなければいけないことって、効率ではなく規模なのではないか、と考えることがある。効率が悪いものがどんどん捨てられた結果、結婚や出産、子育てみたいなものも量より質を追い求めていくようになった。そのために、全体を足し合わせてみると、このようにどんどん右下に下がっていくことが当たり前の雰囲気が形成されてしまったのではないか‥と思う。

無くなっていくのは仕方ないとしても、代わりに新しいものを生み出すときには以前よりも大きい出力でないと、結果、時間が過ぎるとジリ貧になってしまう。必要なものすら生み出す力が無くなっていき、国は空っぽに向かって突き進んでいるように思える。

たくさんのものを生み出して規模を獲得しようというのは、アメリカや中国では当たり前の考え方のように思う。日本の景色が異なり過ぎる。

効率を犠牲にしてでも、どんどん生産していくビジョンのようなものが、これからの時代、国を富ませるためには重要になってくるのではないか、と思われる。