「何か問題はありますか?」
って今日、打ち合わせをしていて質問されたのですが、「ありません」と答えました。
この質問、最近思うんですが、愚問な気がします。
だって、問題はないはずなのに、もやもやすることだらけですもん。
2つの原因を感じています。
①問題提起したらこじれちゃうから言わない
②問題なのはわかるが、言語化できておらず、まとまっていないので言いようがない
①の件は、質問した相手に、そんな問題を言ったって解決してくれるわけがないというときです。例えば会社の方針が悪いときに、直属の上司に不満を言ったって、会社の方針を変えられるぐらい力のある上司なんて稀でしょう。仮に熱血上司でかけあってくれたとして、かえってこじれちゃうんじゃないか、なんて思ってしまいます。
②の件は、これも思い当たります。問題がとにかく複雑すぎて、言葉にしづらい。いざしようとしても、質問者に伝わる気がしない。こういうとき、今はありませんね、大丈夫です、って答えてしまいます。
「問題はあります・・ですが、それが何だかわかりません。」
って言えたらどれだけ楽か(私が)。ただ、多分、問題を言語化し相手に伝わるように伝えるまでが私の仕事なのでしょう。だから、苦しい。
それができていない以上は、ありません、としか言いようがないのですが、相手も安心しますよね。そうか、問題はないのか、と。
いや、ありますねん。
逆の立場で、私も部下に「何か問題はありますか?」と聴いたことがあります。いや、何度も聴きました。その度に「ありません、大丈夫です」ってみんな断言していきました。おお、問題のない、よい部署だ、と思ったものですが、残念ながら、色んな人が問題を抱えていきました。
あれは、この件と同じように、言えなかったんだな。
そういう意味では、もはやこの問い、意味をなさない気はするけど、きっとマネージャーが仕事をしたアリバイを作るために、聴いてるだけの機能しかないような気がします。
あと、仮に「問題・・あります、実は・・」と言う言葉が出て来たとき、本人はもう問題への分析も終わっていて、後は聴いて受け入れるだけみたいなこともあります。問題があるかなんて聴かなきゃ良かった、やぶへびだったと思うときのアレです。ま、聴かなくても会議室に呼び出され「実は・・」という話になるんだろうけれど。
だから、きっと年配のお偉いさんが、「部下を飲みに連れて行って悩みを聞いてやれ」みたいな話を強要してくるんだろうな‥と思います。会議室で聴いても何も出てこないけど、お酒入れておいしいもの食べながらだとポロっとこぼすことがあるから。
でも、私はそういうのに頼らないでもなんとかしたい。問題がありますかと聴かずに、問題の根本に到達し、一緒に考えたい。そのためにはきっと「気を遣う」というのが重要になってくるんでしょうね。普段の様子や表情、言動や行動に関心を配りながら、直接聴かず、それとなく問題に触れていく。だからこそ、今「雑談」が注目されているんだろうな、なんて思います。