orangeitems’s diary

クラウド専任の40代インフラエンジニアが書くブログ。新規事業マネージャー。20世紀末の就職氷河期スタート時にIT業界に文系未経験で入りこみそのまま生き残った人。

新しくすれば全部解決する、という考えは誤り

 

最新技術は常に、現在、今、存在している。

最新技術って、ベンダーも広告費をかけて宣伝記事を打つし、ユーザーも関心を持つし、そして事例も増える。

だから常に、ユーザーは最新技術を採用したいという動機に駆られる。

でもね、その最新技術を採用して使い始めたら、古くなる。

サーバー名に、new-server-01、って名前を付けて構築するでしょ。10年後もnew-server-1なの。おかしいでしょ。10年経ったら、それは10年前の技術になる。アップデートをしていないならば。

ところが、構築やリニューアルの時には、最新にしておけば古くならない錯覚にとらわれる。それは、最新の魅力が為せるわざだと思う。メディア記事を開けば、最新がいかに良いか、そして昔の状態がいかに悪いかが溢れている。最新のものを入れたら全ての悩みが解決し未来永劫幸せになると言わんばかりだ。

違うんだ、1年、2年と経つうちに、メディアにはまた「最新技術」なる何かが踊りだす。そして構築したシステムは、レガシーと言われるようになりそのうち、中身を知っている人が減ってくる。最終的には「技術的負債」なんて言われる始末である。

この業界も長いので、このサイクルが人為的に作り出されていることを感じる。昨今、コロナ禍で業界が混乱したので、サポートサイクルが狂い、2025年辺りまでサポート期間が延びた製品がやたら多い。だから、もうすぐいっぺんに古くなる。2023年、2024年と、リプレースの案件が急激に増えるのは間違いない。

 

新しく製品を選定するに当たって、3つのポイントがあると思う。

 

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①その製品は、バージョンアップすることが簡単か

バージョンアップしないと保守しません、なんて製品はざらにある。しかし、バージョンアップするのがやけに大変な製品がある。そんな製品を掴むと、リリースから数年後に、大変な目に遭いながらバージョンアップ作業をすることになるから注意だ。

 

②その製品は、他社の製品に乗り換えることが簡単か

何らかの理由でその製品を使い続けられなくなった時、代替の技術が用意できるかどうか。あまりにもその製品の機能に依存したことをやっていると、その製品が終息し次のバージョンも出ない、なんてなったときに一気に困ることになる。

 

③そのベンダーは、信用できるか

ベンダーによっては、最新のバージョンを大宣伝して売るくせに、古くなった途端に切り捨てにかかったり、製品ごと売ったりすることもある。

また、ベンダー自身が身売りしたり、資本関係がどんどん変わるため、戦略がころころ変わることもある。

過去のそのベンダーのビジネスを見ていると、その辺りの癖が読み取れる。

製品を採用した後、どれぐらいそのシステムを使うのか。長期に使いたいのなら、ベンダー選びは慎重に。

 

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まるで、最新にすると負債がなくなるみたいな表現もあるけど、これは違うと思う。むしろ、最新を軸にするのではなく、安定性・信頼性・実績を見たい。これは機能だけではなく、来年、再来年も安心して使えているか。メンテナンスが簡単か。未来の運用から見た設計を施すのが最適解であり、「最新」と言う言葉の危うさを長年の経験で感じている。

5年後にない技術を採用すると、大変な目に遭うよ。