orangeitems’s diary

クラウド専任40代後半のインフラエンジニア。新規事業マネージャー。20世紀末の就職氷河期スタート時にIT業界に文系未経験で入りこみそのまま生き残った人。1日2記事投稿しています(0:00、12:00)。

第三の場所(サードプレイス)探しは中年にとって必須行動

 

仕事一筋で定年。そのあと家で年金生活。これって昔からそういう制度だったと思うんですが、なぜ最近は、定年の後の暮らしについて孤立問題がクローズアップされるようになったのでしょうか。

 

news.yahoo.co.jp

男性はメンツやお金といった、家の外の問題で追い詰められやすいと思います。多くの男性は仕事一筋でやってきているので、自分の評価基準が肩書きや役職になります。退職してそういったものを失った後、“ただの人”に戻れなかったりするんですね。家の中でも居場所がなくなってくると「自分はいない方がいいのかな」なんて考えるようになってしまう。

我々は長生きになったので、定年後の人生も長い。会社に残ったとしても、役員から離れて部下だった人に指導を受けることも孤独を募らせます。若い頃は友達がたくさんいたけれど、競争していく中で減っていく。上下関係の中で生きてきたため、孤立しちゃうんですね。

 

つまり、せめて40代くらいから未来に対して準備しておかないと、急な環境の変化についていけないということを示していますよね。

第一の場所=家庭、第二の場所=会社。

このとき、独身なら家庭に人はいません。結婚していても核家族化が進む中配偶者しかいないのが普通。子供も独立したら家から出ますからね。また、配偶者に自分の24時間の孤独を満たしてもらうのは荷が重すぎると思いませんか。

会社は、記事の通り、死ぬまでコミュニティーや役割を保証してくれることはありません。高齢になると責任を背負わせないシステムとなっています。バリバリやっていたときのようには振る舞えなくなります。

家庭や会社を社会生活の拠り所とすると、もう詰むことが確定しているわけです。だから、退職後は自営業など、自分主体で仕事をするということも今では、たくさんの人が取り組んでいらっしゃいます。

私は、テレビ朝日の番組「人生の楽園」という番組を毎週見ているのですが、今回のテーマとピッタリです。

 

www.tv-asahi.co.jp

 

この番組に登場されるのがちょうど、中年〜老年と言った人たちです。それぞれの主人公が社会人を引退した後、もしくは中年あたりから社会で取り組んでいることを30分にまとめている番組です。

この番組が、それぞれの主人公の全てのからくりを教えてくれるわけではないです。どうやって生計を立てているのか。巻き込まれた家族の気持ちは。これまでの経緯の中で実は大変だったことは。いろいろなものが隠された上で「楽園」が表現されます。人生ってそんなもんですよね。表と裏がありますが、表しか人には見えません。ただ、表の世界を作り上げるだけでも大したものです。行動するって難しいものですから。

社会の仕組みが、老後に孤立者を大量に作り上げるようにできているのですから、そのベルトコンベヤーに乗っかっていったら、谷に落ちるだけです。谷に落ちてから改善しようとしても気分が上がりません。問題まっただ中で行動するのは結構辛いことです。それより、今大丈夫なうちに、つまり会社があって家庭があって充実して・・という40代からの未来目線が重要じゃないかな、と思うのです。

私の場合は・・、今はnoteメンバーシップを通じて、サードプレイス作りを進めています。このブログに興味を持って頂いた方を中心にSlack等を使って交流しています。結局はみんなで人生を歩み一緒に年を重ねていくので、サードプレイスに関しても共通の問題意識があります。何もしなかったら会話もできなかった方たちと、他愛もない世間話をするだけでも価値を感じる日々です。毎日お話できなくても十分で、特定の誰かと深くつながる必要もなく。「相手も自分もお互いを知っていく」を増やすのがポイントです。

なお、「趣味や好きなことでつながる」と記事中ではありますが、それすらも不要ではと思います。みんな生きているだけで立派です。いろんな方にこれまでの経歴をお伺いするのですが、それぞれ、大事な選択をして、それを達成するために日々がんばられています。

そして、大事なのが「悩みを解決することが本題じゃない」ということです。人に解決してもらう悩みなんて実はないんです。だって、自分の人生の悩みの解決を他人に委託したら、自分で解決できなくなっちゃうでしょう?。「悩みを人に聴いてもらうことが本題」だということが本質です。誰かに離せたら心は軽くなるんです。でもその誰かがいない。家庭では近すぎるし、会社では遠すぎる。利害関係がなく、そして信頼できる人、実は難しいので、第三の場所が必要なんですね。

これを、中年の、かつ活躍されている方は、「どう解決するか(ソリューション)」を考えてしまうので、特に第三の場所探しでは失敗しがちなんじゃないかと思うんです。「おじさんが思うに、経験から考えるとこうすべき」なんて、誰も言われたくないわけで。

私の場合はネットが突破口にありましたが、いろんな方が色んな方法を模索されていると思いますし、答えが一個なはずはないです。

谷に落ちる前に、翼を育てておきたいですね。