orangeitems’s diary

クラウド専任の40代インフラエンジニアが書くブログ。新規事業マネージャー。20世紀末の就職氷河期スタート時にIT業界に文系未経験で入りこみそのまま生き残った人。

出世という言葉に惑わされていた頃

 

思ってたんと違う、という社会のルールに関して。

25年前に社会人になったときに、どうにか上に行こうとは思っていた。そのためにはどうすればいいかって、仕事が降って来たときに抜群のパフォーマンスをすればいいだろうと思った。そのためにはその仕事そのもの、そしてその周辺の勉強を、仕事の裏でたくさんすればいいだろうと思い、結構勉強したように思う。

もともと未経験だったこともあり、基礎がなかったので、いろんな基礎本を買っては読み込んだがそれはとても良い事だったと思う。

あの頃は、社会におけるインターネットの普及も始まったころで、業界も未経験者多数だった。だから出し抜くことが簡単だった。どんどん周りと差が付いた。

一方で会社という、大昔から続く制度には疎かったので、将来どうなるかというと、このまま会社に認められていくと部下の数が増え、課長、部長みたいな話になるのかなとぼんやり思っていた。

しかし、このブログ全体から醸し出される雰囲気の通り、あまり大勢の人を束ねるボス的なキャラクターではない。その自分の性質と、管理職の役割の間で、いずれ葛藤が起きるんだろうなという気はしていたが、とにかく仕事としてはパフォーマンスを出そうと努力した。

さて、後ろを振り返ると、部下の人数と言うのは1つの出世の結果ではあるが、実はそれだけがポイントではない。出世とは会社が、この人は業績に対して多大な影響を与えると認めた証であると思う。その影響を与えると言うのがポイントで、部下の人数ばかりがそのバロメーターではない。部下のいない人だって、顕著な成績を収めその人がいなくなると会社が大変になる、という状況だってあり得る。

大事なのは会社組織にどれぐらい影響を与えられ続けるか、ということだ。過去、優れた業績を残したものの、今は大した役割についていないと言う場合は逆に危険である。年功序列で社内評価は上がってしまったものの、それに相応する仕事をしていないとみなされたときの会社はとても冷酷だと今でも思っている。会社に残る限りは、評価と、自分の会社への影響力を常にモニタリングする必要があるし、逆に影響力が高いのに評価が低い場合は、会社を見限って転職することも手段であると会社ににらみを利かせておかないと、会社も評価に手を抜くのである。

つまり、大勢の人を束ねるタイプの出世の仕方ばかりが過去は出世と言われたが、今や違うやり方があるということ。自分一人で社外に大きな影響を与え、それが業績に結び付いているのであれば、部下はいないけれど出世するという状況だってあり得るということだ。

最近はIT業界でも、ITコンサルと呼ばれる分野が伸長しているが、どうも上記に書いたような、組織を束ねることより、自分の仕事で社外に影響力を伸ばすスタイルの仕事のようである。SIerからITコンサルに移り、マネージャーからプレーヤーへ転身し、大活躍する人もいるようである。

それでいいと思う。大人数を束ねる人の椅子の数は決まっているからだ。でも、市場では優秀なプレーヤーこそが今求められている。一人の発想で、大きな変化を編み出すことができるのがITの魅力である。

人数をかけて成果を出す労働集約型の時代から、知識で大きな成果を出す知識集約型へ大きく社会構造が変わる中、出世の形は大きく変わった。ま、私なんかはその恩恵を大きく受けた一人なんだろうな、と今になって思う。今になって。いろいろ苦労しなくても良かったこともあるけれど、ま、結果オーライか。