結構、世の中にメモリー4GBは使用に耐えないことが知り渡りましたよね。
今でこそ、PCではメモリ8GBが最低限の容量となりつつあるが、数年前の低価格モデルでは4GBが標準的だった。PCの買い換えサイクルは一般的に3~5年と言われるほど長いため、今なお4GBの環境でストレスを感じつつPCを操作をしているという人は、それなりにいることだろう。
メモリー4GBが辛いことはこの記事が示す通りですが、ちょっと別の角度の話をします。インフラエンジニアをやっていて思うことは、もしサーバー用途ならば話が変わってくるということです。Linuxなら1GBでも動いているサーバーはたくさんあります。Windows Serverなら4GBでも動かないことはない、というレベルです。
Nintendo Switchって、メモリーはどれくらいで動いていると思います?。発売当初は32GBで今の有機ELモデルは64GB・・、違います、それは内部ストレージの話です。
本体保存メモリーの容量は下記のとおりです。データを保存できる容量は、ここからシステム領域を除いた容量になります。
Nintendo Switch
. . . 32GB
Nintendo Switch(有機ELモデル)
. . . 64GB
Nintendo Switch Lite
. . . 32GB
ここでメモリーという言葉を使うからややっこしい。
答えは下記の記事です。
32GBのストレージは東芝製eMMC NANDフラッシュメモリ、CPUはNVIDIAのODNX02-A2、RAMはSamsung Electronicsの2GBのDRAMが2枚、Bluetooth 4.1のSoCはBroadcom製だ。ストレージは取り外し可能。
Nitendo Switchは4GBがメモリーなんですね。もし中身を改造できるならメモリーを一番に追加したいところ。メモリー不足だな、って動き、たまにしますからね。
きっと、Switchでゲーム作っている人は、メモリーの取り回しが大変だと思います。場面が切り替わる度にメモリー開放して、読み込んで、みたいな場面もSwitchの場合、たくさん見ました。それでもSwitchが売れ続けるものだから、最近はメモリーの中身をユーザーがプレーしている最中に賢く入れ替えて対応してるんだろうなとも思ってます。
また、PlayStation 5については、メモリーは16GBです。もう両者の製品としての立ち位置が全然違うのがわかりますね。
さて、サーバー側の話に戻りますが、パソコンではユーザー端末側は最低8GB、用途によっては16GBが必要です。でもサーバー側はたくさんの人が接続してデータや、計算を要求してくる割にはメモリーがそこまで要りません。この差は確実に「絵」「動画」を表示する必要がないからだと思います。極論言えば、ユーザー側のインターフェースがコマンドだけだったら、ユーザー端末にもこんなにメモリーが要らないということです。人間の脳のシステムって、思い切りグラフィカルに寄っていて、メモリー容量が必要なんじゃないかと思う次第です。
サーバー側を仕事で管理している人って、全人口の中でも結構少ないと思うんですけど、コマンドで仕事を済ませることが非常に多いです。サーバー側でもグラフィカルな処理はするのですが、実際にサーバーのコンソールで表示させることはあまりありません。対応するコマンドが用意されていて、それを実行したほうが、確実に再現させられます。
なぜ、システム構築という分野があったのに、RPAという、クライアントサイドの自動化のカテゴリーが生まれたかと言うと、人間の脳をシミュレートするにはサーバー側だけの自動化で追い付かなかったからです。システム化したあげく、結局クライアントのマウスやキーボード操作を必要とすることが多かったため、そちらの自動化にはRPAが必要になりました。
人工知能の分野ではパソコンのメモリーではなく、GPUというグラフィック専用のチップが必要となります。このGPUの上に、通常のメモリー以上に高性能なメモリーが搭載されていて、人工知能の分野で使うにはこれが8GBでも約不足で、16GBや24GBみたいな容量を搭載しています。
結局のところ、人の頭の中にも、16GBだか24GBだかの高性能メモリーが搭載されてるんじゃないかなと思うことがあります。人間が使うコンピューターなのに、人間より性能が低いのを使わせんじゃないよ、という一般大衆の叫びが、メモリー4GBへのバッシングにつながってるんじゃないかな、なんて思っています。
私は、パソコンのメモリーが64KBのころからの、パソコンとのお付き合いです。人間とパソコンの関係が不可欠になった時代に入ったからこそ、こんなに快適なメモリー容量に対する人々の思いが強くなっているんでしょうね。
ま、メモリー4GBは少ないって人々が思えば思うほど、私のサーバーのサイジングの仕事は、1GBや2GBで作った時に「そんなに少なくていいんだ~」って毎回感心されて、ラッキーなことも多いのですが。