このニュースだけれど。
ニコンがデジタル一眼レフカメラの開発を止めていることが12日、わかった。1959年から60年以上にわたり、プロや愛好者向けに幅広い機種を販売してきた。今後は成長が見込めるミラーレスカメラの開発、生産に注力していく方針だ。
時代とともにニーズがなくなり、看板だったビジネスが閉じられるのはいたしかたない、と思う。
ただ、そこには技術者がいて、仕事があり、しかも60年以上の歴史がある。
昔の担当者は、絶対この仕事はなくならないと思っていたはずだ。こんなに世の中を席巻しているし、この素晴らしい技術を成長させていくのは自分だと強く信じていたはず。
ところが、こうやって、終わりが来る。
もし、自分自身の仕事が、技術の変遷で下火になり、そしてついに不要になったらどうなんだろう。
今はITはますます成長している時期なのでそんな心配をしている人は実際皆無だと思うが、一眼レフの技術だって然りだと思う。
もし、もし近い将来無くなったら・・・。
私は特に、新卒以来ずっと同じIT業界にいたので、この業界がずっと成長していくと信じやすいと思う。その方が都合がいいから。ただ、これがバイアスなんだと思う。急に新しい技術が生まれ、今の技術が使えなくなるかもしれない。一眼レフをミラーレスが駆逐したように。
ITインフラについてここ10年を振り返ると、流行した技術・生き残った技術もあれば、最近では全然聞かなくなった技術もある。だから、業界の中だけでもトレンドがあり、採用されない技術はオワコン扱いされる厳しい世界だ。その上で。どんなトレンドを選択し続けても、今のITインフラごと何らかの理由で不要になる可能性は、否定してはいけないと思う。
そうなったときの対処を考えてみる。
1つは周辺の市場に行って、ある程度勉強してメンバーレベルからやり直すか。一眼レフにも周辺の分野はあるんだろう。全く役に立たなくなる知識もないのではないか。努力は必要だけど、望みがないわけじゃない、そんな領域は必ず落っこちている。
もう1つは、完全にあきらめて全く畑の違う仕事をすること。どうせ勉強しなおさなければいけないなら、周辺をやったところで主流にはなれるはずがない。それなら、ブルーオーシャンな市場を探して今までの社会人経験を活かし、新しいことを始めるか。
おそらく、この2つじゃないかなと思うんだけども、私の性格なら後者を選びそうだ。
ここ最近は、たくさんインターネット上で物書きをしている。別にインフラエンジニアが急に必要無くなるとは思わないけど、もう1つ、何かやっていたいと思う。だって、明日からいつもの仕事ありません、ってときに、ほかに何か持っていたら保険になるじゃない?。むしろ主業じゃないもう一つが、初心者同然に始めた畑の違う仕事なら「伸びしろ」もたくさんあるでしょう?。やればやるほど伸びたら楽しいじゃない?。会社に頼らず、自分の力だけでもう一つ全く新しい何かを切り開けたらいいな。
この忙しい世の中。10年後の勝ち組も負け組も今は誰もわからない。周辺を狙うにしろ、ド新規を狙うにしろ、現業への危機感は常に持ち、新しい何かをしていないと時代に飲み込まれるのを待つだけだな、そう思う。