なぜ経営層は社員をオフィスに呼び戻そうとしているか

 

どの会社も、社員をオフィスに戻したいみたいだね。一部の先進的な会社を除いては。それは日本だけではなく海外だってそうらしい。

私の見立てでは、この経営者層ってだいたい50代から上で、会社が人生自体って人が多いと思う。それぐらいコミットしないと偉くならないでしょ。

で、どんな人でも、社会に属していたいと思う気持ちはあって、しかも会社にそれだけ重きを置いているんだから、会社に人が来なかったら焦ると思うんだよね。

経営層、役員レベルまで行くと定年すらなくなるじゃない?。

どこかの会社はずーっと社長やってるよね。一度引退してもまた返り咲いたりしてる。

それって、まだ働きたいってよりは、孤独感を打ち消す場所が会社なんだと思う。そしてルールも自分で変えちゃって、自分が会社にずっといられるようにしたんだろう。

昨日、noteに孤独感の記事を書いた。

 

note.com

 

私は結構、この孤独感に対する興味が強くて、大学もその理由で心理学科を選んだくらいだ。直接心理学の仕事には就かなかったけれど、私の思考の基礎にはなっている。

大半の会社員は経営層にはならないので、定年もしくはその前で会社員を退いていく。だから大半の人は、人生の途中で会社から放り出される。

若手は、そもそも昔の人より会社のことをドライに感じているので、コミュニティーとしての機能を期待していない。労働時間も減った。だからリモートワークを希望する人はかなり多めなように思う。学生の時のつながりや、家族、子育てなどもあり、孤独感自体を感じるタイミングが少ないのかもしれない。

さて、この経営層の趣味に付き合って、会社に社員が戻らされたとして、皆どう思うんだろうか。だって、リモートで仕事が回るのはみんなわかってしまった。むしろオフィスのほうが働きにくい側面もある。外部とWeb会議するときに、会議室が取り合いになったり、自席でやってひそひそしゃべらなきゃいけなかったり、マスクつけっぱなしで苦しいだの。もうめちゃくちゃである。

ひところはジョブ型雇用ということで、会社スキルの互換性を上げて、雇用の流動性を担保しようという動きがあったが、昨今は人材の奪い合いと、メンバーシップの強調が見られるように思う。アットホームな職場です・・という言葉はブラックの象徴とも言われたが、逆にコロナ禍で会社員生活が無味節操になりすぎた。社内イベントは全部中止になり、リモート中心でコミュニティーとしての機能が失われた。労働者側も、ある意味での孤独感を抱えるようになったのではないかと想像している。しかも、年配者中心に。

で、じゃあこの経営層主導のオフィスリターン。私はあんまり機能しないと思う。戻ったら、その非効率に直面するからだ。非効率にする運動を人はできないからだ。時代は進んでしまった。

会社にコミュニティー機能を依存しないほうがいい、というのは私の価値観だ。これだけ労働時間が減ったのだから、その時間を別のコミュニティー形成に使った方がいい。会社でもなく、家族でもなく。広く、浅く、ね。