orangeitems’s diary

クラウド専任の40代インフラエンジニアが書くブログ。新規事業マネージャー。20世紀末の就職氷河期スタート時にIT業界に文系未経験で入りこみそのまま生き残った人。

一見良さそうなモノに気を付ける習慣

 

IT業界は、魔法のような製品があふれている。魔法のようなという表現がポイントで、魔法じゃない。

何が魔法にしているかというと、まずはその製品の製造元のマーケティング活動。この商品があればたちまち悩み解決、買わない手はないと。で、営業担当と話をしてみるとプレゼンもきれいに用意されていて、もっと言えばデモまで見せてくれる。これはいいね、となる。

または、その製品を好む人たちの口コミとも言えるアウトプット。ネットで記事を書いたり技術イベントなどで発表したりで、なんで使わないの?情報に疎いの?くらい言う。

経験が少ない人で、かつ製品を決定することに慣れていない人は、かなりそういう声に弱い。だって経験がないから。外部の声に惑わされやすいのと、ちょっと接待されるとその権力に酔ってしまう。そうか、いいね。採用だ。やろう。

さて、そこで踏みとどまることの大事さ。

売っている間はいい。導入して使ってみると本当のことが分かってくる。

例えば確かに便利なケース。便利だから導入する。そして使っていくとその製品のメンテナンスがあまりされないことに驚く。いろいろ不具合が出るも、サポートは仕様だのなんだの言って、逃げ口上。そして、売れない。普及しない。普及しないのに製品を導入してしまっている。そのうち買った会社が、違う名前にしたりして売り出したり、場合によっては製品ラインを止めたりする。なんだったんだあの営業活動は、と。

または、導入してみたら動くには動くが、その仕組みがやたらと小難しいケース。導入した担当者は猛勉強して身に着けるが、その担当者しかわからない。その後担当者が退職してしまい、誰もさわれないシステムだけが残るケース。

一通り経験しているのでわかる。便利かもしれない、今後流行するかもしれない、で基盤の技術を採用すると、十中八九痛い目に遭う。

もし新技術を採用するのであれば、製造した会社の性格をよく知ること。製品戦略の都合で保守をすっ飛ばした過去はないのか。また、オープンソースであれば、その運営が確かなものであるか。オープンソースは結構、買収されたり売却されたり、というケースが多い。企業がバックについているのであればその企業がキーとなる。

ここ最近、あまり新しい技術が席巻したということを聞かないのだけど、もうだいぶん業界関係者も痛い目にあったからじゃないかなと思う。単に魔法のようなことをするだけなら、今あるそれを使っても問題ないけど、ビジネスは十年単位で続くものだ。十年後に採用技術が健康であるか、と言う観点は、新しい物好きなこのIT業界において忘れされがちだった。だが、製品の導入決定者が経験を経るに従い、無茶なプロジェクトはかなり減ったと思う。現実に、枯れた技術の組み合わせを採用するシーンは多い。それは保守的でもなんでもなく、ほんとに運用フェーズで恐ろしく苦労するのだ。負け組ソフトウェアを入れてしまうとね。

そう考えると、システム設計ってほんと、マインスイーパーのように爆弾をよけながら進めていかないといけない。しかも設計した本人じゃなく、運用を受け取った側で爆発するから、ほんとたちが悪いよ。