orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

これからソフトウェアの学習サイトは無料がスタンダードになる

 

有料ソフトウェアって、どんどんサブスクリプション化してますよね。

売り切りはこれからどんどんなくなって、月額で使うタイプのものばかりになるでしょうね。だって、ソフトウェア会社も何年も前の製品を大事に使われても、食うに困りますから。それより毎月、ちゃりんちゃりんお金が確実に入ったほうが経営も安定します。毎月、給料を支払わないといけないですからね。

ユーザーも、最新版を使い続けれるという良さもあります。

最近はソフトウェア会社も、オンラインアップデートができることを利用して、サポート切れのソフトウェアについて単に「助けません」ということではなく、アプリそのものを起動しないように細工してきます。セキュリティーのためとかなんとか言いながら、ソフトウェア会社も、お金の支払いと利用を一体化したいようです。オンラインゲームみたいですね。

さて、それならそれで、ソフトウェア会社の立場に立つとですね。一つ明らかなことがあります。ユーザーが増えれば増えるほど売上が増えるという話です。

ユーザーを増やすためには、そのソフトウェアを使いこなせる人数を増やす必要があります。そりゃ広告出したり、口コミでユーザーが増えていくのはアリなんですが、そのソフトウェアをどうやって使うか。ソフトウェアをどう活かせば役に立つのか。ソフトウェアの有段者を増やす必要がありますよね。

つまり、学習についてはソフトウェア会社が積極的にユーザーを支援することが重要になってきているということです。

普通のサブスクリプションでは加入したらすぐ使えます。入って使おうとしたら使いこなせなかったらすぐやめちゃいますよね。これはソフトウェアの場合も同様です。

しかし、ソフトウェアはモノによっては即座に使いこなすのが難しく、だからこそユーザーの裾野が広がらない。よってサブスクビジネス自体が立ち行かない。これが負けパターンと言えます。有名な製品でよほどユーザー数が多いなら良いのですが、特に新規製品・新規サービスモノは、ユーザー教育が重要になってきます。

さて、教育に関して資料を作成するより、とりあえず無料でしばらく使ってもらってユーザー側に学習コストを転嫁する方法がこれまではスタンダードでした。タダだからサポートはしないけど、使ってみたら便利さがわかるよ、という話でした。

しかし、結果として無料版のソフトウェアがあふれ、最近ではあまり効果がないように思います。ユーザー側もソフトウェア会社側の意図をよくわかっているので、無料であってもいずれお金が発生すると思って触ります。

そのときに、資料がないわ感覚的に使えないでは、ユーザーは付いてきません。無料であることと、学習できるかということは別問題なのです。であれば、無料で釣った後にちゃんとユーザーがソフトウェアを使いこなせる導線までを作らないソフトウェアは、十中八九初期の段階でつまづくということです。

あれ、これって、ソシャゲ(ソーシャルゲーム)の戦略と同じですよね。入口からゲームに入り込むまでよほど作り込まないとユーザーが離脱していくアレです。

だから、これからのソフトウェア開発企業は機能を作り込むことも大事ですが、並行してユーザーの育成を合わせて開発しておくことが必須です。

育成して、なが〜く使ってもらえるよう、定期的にユーザーが喜ぶアップデートをする。そんな売り方が普通になってくる時代、来てます。