やる気ない人たち・成長する気がない人たちをどうするか

 

さて、この話にケリをつけておこう。

 

togetter.com

管理職になると「マジで仕事やる気ない人」のマネジメントってすごく大変って気づくよね。
自分と同じように他人も「仕事にやる気があって」「成長したいと考えている」という前提が大間違いなのだ…多くの人は「仕事にやる気がないし」「できるだけ仕事しないでお金をもらうか」しか考えてないのだ→

 

仕事の仕組みから言えば、やる気の有無でアウトプットが変わるようなワークフローは作らないほうがいい。やらなきゃいけないこと、だけで仕事を構成すれば、やる気の有無にかかわらず「しょうがねえな」という気持ちだけで仕事は進む。

その中で、やる気のある人が、しょうがない仕事をかき集めパフォーマンスを出してくれたら評価すればいいという話にしたほうがいい。

あくまでもベースラインを、やる気に依存しない形にすること。

 

この状況下でも、部下のやる気はあったほうが全体のパフォーマンスは上がるので、ではどうやる気を出させていくか。成長したいという気にさせるか。というテクニックの話に移る。

ここで失敗するのが、マネージャーが熱心に指導すれば部下がついてくるという幻想。もう幻想という言葉を使ってしまっていいと思う。あの巨人の星に代表されるような鉄拳制裁によるスパルタ指導は存在しないのだ。それなのに我々世代は、体験したことがあるので体現してしまう例が散見される。今やそれは暴力のカテゴリーになる。若い世代はそれを知っているので、暴力を受けた、という解釈をする。やる気を出させようとするマネージャーと、暴力を振るわれたと解釈する部下。これではかみ合うはずがない。

やるべきことは、実は放置なのだ。成長するか、やる気を出すかどうかはあなたが決めてください。もしその気があれば、いくらでも援助しますよ、というメッセージ。この枠組みではじめから考えるのが現在のスタンダードだと思う。

一方、成長したくない人、というカテゴリーもあってもおかしくないので、その人たちのキャリアパスも考えておき、提示する。もちろん昇進もないのだけど、現状維持やこの仕事がなくなったときの状況もシミュレーションし、部下とシェアしておく。もともと未来永劫ある仕事なんて存在しないのだから、将来の状況を一緒に考えておく必要がある。仕事のやる気がない人ですら、仕事がない状態というのはつらいのである。時間が有り余るのなら、それを消化するための何かは必要とするのだ。

もともとマネージャーがなぜ、部下の育成に苦労するかというと、冒頭のように、やる気がある想定/成長したいという想定をしてしまうからだ。たいてい管理職になるような人は、成長欲が強いので部下もそうだろうと思ってしまう。この前提から間違っている。

1 on 1ミーティングをやるときも、「どう成長したい?」「今後、何をやりたい?」などという質問をすると思うが、もともとこの質問をはじめにするところから間違っているので、かみあうわけがないのである。

マネージャーとしては、組織の雰囲気として、成長しようと思えばできるという舞台づくりが大切だ。その舞台を使うかどうかは部下の意志を尊重する。人によっては、いや会社の仕組みに乗らなくてもいいという人もいるかもしれない。プロセスはどうあれ結果を出せばいいだけである。1 on 1では、部下の機微を察知し、援助的に話をしてやるだけで良い。もし部下が会社とともにポジティブに行動したいという意志があれば、こちらも積極的に対応する、ぐらいことが求められる。

だいたいのやる気を失っている人は、何か抱えている。努力しても無駄、やる気は会社に搾取される、というようなネガティブな思考プロセスが存在する。それを頭から否定するのではなく、かつ、それを修正しようと約束するのでもなく、まずは話を共有するだけでいいと思う。得てして、やる気のあるマネージャーは、そこで「よし、会社と話しつけてなんとかしてやる!」なんて空手形を切って、結局できなくて、さらに不信感を増幅させるだけなのである。

私は立場上マネージャーなので、まずはあなたの話を共有します。なんとかできるかはわからないけど、できることはやっていくが、できないこともあるのでごめんね。この線を守ることが大事なのではないだろうか。必要なのは部下の矯正ではなく、環境づくりであり、成長したいかどうかを選ぶのは部下本人なのだから。