orangeitems’s diary

クラウド専任の40代インフラエンジニアが書くブログ。新規事業マネージャー。20世紀末の就職氷河期スタート時にIT業界に文系未経験で入りこみそのまま生き残った人。

すごく仕事のできる人の部下は危ない

 

すごく仕事のできる人の部下は危ない。

そう書くといろいろ語弊はあるのだが、考えてみてほしい。普通の部下がアサインされたとき、すごく仕事のできる人は、間違いなく能力が下とみなす。だってすごくできるのだから。

すごく仕事のできる人が、すごく人間ができていたらそんな心配はない。しかし、人間ができていることと、仕事ができることは案外相関関係が乏しかったりする。両方がバランスよくすごく伸びたとしたら、それは教育や環境が素晴らしかったんだね、とは言えるが、そんな恵まれた人ばかりではない。

自分と能力差があり、かつ相手が下だったとき、やっぱり見下す心理が働く。人間ができていない人は相手の人格まで否定しだすこともある。もしくは、そのいかんともし難い差を埋めたくて感情的になり、強い言葉で指導してしまうことがある。そんなんじゃダメだ。未来がない。もっとがんばれよ、と。指導している本人はなんて部下思いの上司だと酔うのだけど、部下としてみればおっかない以外の何物でもない。怒られないようにしないとと思うと、人間、パフォーマンスがかえって落ちるのはもはや証明されている。それより、自分はできるんだ、失敗しても大丈夫、前向きにやろう、と自己肯定感が強い人のほうが結果もよい。

したがって、自分は仕事ができるんだ、と客観的に自分を把握したところで、かなりの人間教育を受けないと、これは危険じゃないんだろうかという結論に達している。外部研修での人間教育とは、結構怪しげなものもあるけど、でもこれをやらずにマネージャーに突っ込むと痛い目に遭うと思う。かなりの再現性を携えて。

あいつはすごく仕事ができるけど、なかなか部下が育たない、もしくは他に移ってしまう。この図式はどこかに公式として載せておいてほしい。この場合、すごく仕事のできる人、も悪気はきっとないと思う。ただ、人間は、能力差を相手に対して感じた時にどうしても下に見て、制御しようとする心が備わっているのだ。だから、この心の動きを、マネージャーになる前に知る必要がある。

仕事のできる人に、「これからあなたより仕事ができない多くの人が部下につく。そのときにこんな心理状態になりがちで、こんな行動を起こしがちなのだ。それは仕事ができる人のほうが陥りやすいのだ。」と、先に伝えておけば、少しは悪い結果が防げるのかもしれない。

だから、意外と管理職に向かうタイプの人には、すごく仕事はできるわけではないけれど、すごく人間ができているタイプの人もいる。たくさん人を抱える企業はこの側面も大きいだろう。仕事ができても人を動かせないときに、もし全体の業務量が拡大していかなければここでマネージャータイプではないね、スペシャリストのほうが向いているかもしれないね、となるのだろう。

こうやって考えると、すごく仕事ができる人は、人間系の失敗をしやすいということが言えると思う。だからこそどんな企業でも、マネージャー路線に進ませるとき技術的な素養だけでできるだろうと思い込むのではなく、きちんと研修を受けさせて情報を与えてやってほしい。

すごく仕事ができる人は、そういった事前情報をきちんとキャッチしておけば、自分をコントロールできる可能性も顕著に上がると思うから。

ま、仕事ができる人は自己肯定感が強く、「自分よりできない人を管理するなんて簡単だろう」と思いがちだから、人間系の勉強をやらないでいきなり自己流で張り切っちゃうので部下も大変な目に遭いがち。

一方で、仕事ができるだけに、そういった失敗を経験した後はピタっと改善するとともに、転職したりなんかして、「え?失敗なんてしないですけど?」みたいなフリするのもお上手ですけどね。