利益至上主義では市場で勝ち残れないごもっともな理由

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なーんとなく違和感があったことを、ちゃんと言語化してくれたありがたい記事。会員登録して有料部分も読むことをお勧めする(月10本まで無料)。

 

www.nikkei.com

企業会計では資産とみなされない社員のスキル、やる気などを数字で開示する動きが広がっている。デジタル時代の競争力の源泉は工場や店舗ではなく、革新的ビジネスを創造する「人的資本」という考え方からだ。有望銘柄を先回り買いしたい株式投資家は、社員が幸福かどうか内面まで推し量る。かつての勢いを失った日本企業の再生につながるか。

 

この話題においてちゃんとした測定は難しいけど、結局は人件費を増やせと言うことだと思っている。単年度の利益より、どれだけ人件費を増やしたか。

そして、単純に増やしたかではなく、効率的に配布したかということが大事なのだと思う。

伸びる人に、今後の利益を生み出してくれる人には、いろんな形でお金をかける。無駄に給料だけ上げても意味はない。それこそ利益を削るだけになるから難しい。難しいからこそ経営者は短絡的に利益を取るためにただただ人件費の総額を抑える。それがここ20年の日本の状況だったのではないかと思う。

 

 

そう、日経の記事とシンクロするようにこのツイートを書いたんだった。

今日の利益をどう公平に配分するか、という視点ばかりだったために、結果として明日の利益を稼いでくれる人材にお金を注がずに、消費者利益還元という謎の言葉を生み出し、価格を下げることに囚われた。結局は安いだけの競争は、中国の大量生産方式に叩き潰されることとなった日本。コモディティーと言う言葉で中国企業に資源を売却することに流されてしまった。もう、失敗してはいけない。利益は人に再投資することで、企業を強くしていくことにこだわっていかなければいけない。

社員の実績を、予算に対しての達成額で測るのは、したがって以下のようなことが起きやすい。

・人を育てず、昇格させないことで給与の増加を抑える

・人を増やさず、少人数でまわすルールを徹底する

・教育費は経費であり、かけないほうが利益が高くなる

結果として未来の道が閉ざされていく。しかし、数字で評価されがちな人は、一年一年の評価の最大化が目的なので、どこまで行っても教育を軽視し、人数を増やさず、場当たり的に数字にこだわることになる。

そう、教育費や人件費というのは、もしかしたら年間予算を使い切らないとペナルティーになる、というような利益から外した部分の数字にしたほうがいいかもしれない。

また、キーマンを退職させないための努力も大事だ。中途採用活動ばっかりお金を使うくせに、既存の社員のつなぎ止めにはケチケチするというのは、これは底の空いたバケツに水を入れているのと同様である。

AIには金を使うのに、人には金を使わないというのも、これもばかげた話である。人には知能が備わっているのに。人が稼働し続けられるための健康も同様に大事だ。健康診断は非常に重要な会社を支える基盤である。

私自身も、利益=実績、のような環境で長らく働いてきたので、今回の考え方は長らくあった違和感を明確化するきっかけとなった。管理職が利益の数字ばかりを追いかける会社は長くは続かない。将来の利益まで踏まえて人件費を使うことに抵抗感がないような施策が肝要である。