技術的調査ができない人にマジレスしても無駄という事実

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なんだか真面目だな、という感想です。

私は、この手のアドバイスを他人に何度もしたことがあるのですが、身につけることができた人は・・いないと言っていいのかも。

 

qiita.com

ここのところちょっと時間に余裕があり、暇を見つけてはQiitaの質問に答えるという取り組みをやっています。以前StackOverflowでも同様の取り組みをちょっとだけしてたことがあります。

9日間で35個の質問に回答してみて、正直に思うのは「質問の質が悪すぎるなー」ということです。ただ、どう質が悪いのか上手く言語化できず悶々としていました。

そんな折、今朝googleのおススメ記事に飛び込んできたQuaraのこちらの回答を読んで、「これこれ!こういうことよ!」という気持ちになったため、これから質問する人に向けてこの内容を少し嚙み砕いてまとめてみます。

 

仕事には2つの種類しかありません。

定型と、非定型です。

定型的な仕事はパターンが決まっています。一定の変数があり調整は必要ですが、あとはだいたいの手順は決まりきっています。手順書化できるのが特徴です。

あまりにも繰り返し発生する定型的な仕事は、デジタル化して自動化するというのが現代の流れです。今、人間の世界で残っている定型的な仕事は、あまり発生せずデジタル化してもしようがないことや、人間がやること自体が価値という場合のみになってきています。接客サービスとか。ま、それすらもコロナ渦で危うくなりつつありますが。

一方で、非定型な仕事。これは、急にこれまで確認されたことのない事象が起こり、対応しなければいけないという類の仕事です。障害対応とかデバッグとか、手順を実施するというより、手順を探すということが目的になります。

非定型な場合はほぼ手順書はありません。何度か発生し、対応パターンが確立し手順書化できることがありますが、この時点で定型的な仕事となります。

まずは、定型と非定型の2つに分かれることを把握してください。

さて、高度な技術を持つと言われる人は、非定型な業務に従事します。システム開発の分野では要件定義や設計などは上流と言われますが、この分野は非定型なセンスが要求されます。システム化するというのは定型化することと同義であり、その対象は非定型だからです。顧客のやりたいこと、というふわっとした概念を定型化するスキルは、「誰でもかんたんシステム開発」のようにはいきません。

さて、初心者・初学者と呼ばれる人々は、まず定型的な仕事から入ります。いろんな定型を学習し、それを積み重ねていくと考えられています。

問題はそこからです。定型を100個、1000個、いくつおぼえれば非定型スキルを習得することができるのでしょうか。

残念ながら、いくつ積み上げても、非定型スキルを身につけることはできないと考えています。冒頭のQiita記事においては、デバッグを定型化するために手順を書き、これならあなたでもできるよね、と言うレベルまで落とし込んでいますが、これでできるようになるのは、非定型スキルをすでに持っている人に限られると思っています。

では、どうやれば、非定型スキルは身につくのか。

私の記憶を辿れば「大学で習った科学論」です。卒業論文を書く必要があり、その指導として科学的手法についての大事さを学びました。

心理学科だったのですが、当時(25年前)の心理学が占いやオカルトなどと同様の評価を受けることがあり、学者自体が非常に危機感を持って科学であることに固執した結果であるのかもしれません。

仮説→検証→考察→結論、と至るこの科学的思考のプロセスはISOでよく言うPDCAでも用いられます。科学的思考もなしでは、いきなり非定型な事象を目の前にしてもツールがないのではないかと思っています。

例えば目の前に、リンゴがあるとします。

でも包丁やナイフがない。

その場合、人はかじりつくしかないですよね。

そんな感じです。非定型な事象を目の前にしても、この場合は、この道具を使って、こうやって調理したら、こうなるよね。

それはその時はわかるのですが、次の素材は何が来るかわからないので、太刀打ちできなくなるわけです。

この、科学的思考って、本を探してみてもなかなかないですね。それを仕事で、誰かに教えるとかって途方もない話です。「いいか、仮説がな・・」って言った途端、何いってんのこいつ、ってね。

まあだから、やっぱり冒頭の話に戻りますが、定型を100個、1000個と教え込むほうが時間の有効活用と思ってます。非定型スキルはなくても「あれ当てはまる!」というのはできますからね。

おそらく、学生時代の勉強って、このあたりの差につながってるんじゃないか、と思うことがあります。理系とか文系とか関係なく。真実にたどり着くための訓練・・みたいな、そんなスキル。