orangeitems’s diary

クラウド専任の40代インフラエンジニアが書くブログ。新規事業マネージャー。20世紀末の就職氷河期スタート時にIT業界に文系未経験で入りこみそのまま生き残った人。

就職氷河期世代の管理職が反省すべきこと

 

最近感じていたことは、社会問題化だったということか。

 

www.businessinsider.jp

リクルートワークス研究所が大企業に勤める新入社員らを対象にした就労状況定量調査(2021年11月インターネットで実施、サンプルサイズ2680)などのデータを分析すると、「ゆるい職場」が、その一因になっている可能性があることが明らかになってきた。

 

そう、これを感じていた。

今の管理職世代は、就職氷河期を経験した世代とクロスオーバーすると思う。管理職が生き抜いてきた時代は、それはもう大変な時代だった。記事の通り、ブラック企業という言葉が象徴するように長時間労働が当然の時代を目にしてきた。それ以外にもパワハラ、有給休暇が取れない、メンタルヘルスの問題、転勤や単身赴任、いろんな社会の矛盾をはねのけてきたのがこの世代だ。・・この私もそうだが。

私達はがんばった。大変な環境も、仕事だからということで歯を食いしばって、気丈に振る舞い、長時間の仕事や深夜休日など不安定な業務にも立ち向かった。周りには脱落していく人たちもいた。でも自分は負けないぞ。そうやって残っていって立っている人が今、管理職になっている。

自分が管理職になったら、これまで経験したような不条理を若手に味わせないぞ。このモチベーションは他の世代よりも断然強い。目上のありえない価値観や仕切りを耐えて耐えてそしていよいよ自分たちの番が回ってきた。さあ、やるぞ、ということでここ十年くらいで本当に世の中はいい方向に向かったと思う。いろいろ言われた働き方改革も、コロナ渦もあってスピードアップして実現した。デジタルもブーストし、我々は理想の世界を実現したのだ。

・・・なのに、なのに若手が辞めていく。私達の若い頃は恐ろしく拘束され長時間働き、しかも環境も貧しく管理も理不尽だったんだぞ。なのに辞めていく。しかも優秀と言われる管理職のアンダーのほうが起こりやすい。「ゆるい職場」は生産性の向上によって実現する。白より白いホワイト職場が、なんと若手の仕事に対する満足感を奪っていくのだ。

つまり、若手が見ているのは優秀な上司ではない。上司は勝ち組かもしれないが、負け組が大いにあふれているではないか。このまま優秀な上司のもと恵まれた環境にいたとして、果たして自分は上司のようになれるのか。上司が耕した畑の作物を食べているだけであり、畑を耕す能力は一生つかないのではないか。それでは数年後、気がついたら負けているのは自分自身なのかもしれない。

そう、こういうメンタリティーを感じることが多いのだ。我々就職氷河期世代は、あまりにも不快でめちゃくちゃな環境から、リスク要素を取り除いてきれいにすることに長けている。そしてパワーを持った今、きれいにすることに集中してしまう。そしてチリ一つない職場を見て、この環境は素晴らしい。誰でもずっとここにいたいだろう。そう思うと、思い込むのだ。

反省すべきのはこの思い込みだ。問題がありすぎると、問題を解くことが管理職の仕事だと思ってしまう。今は、問題がなさすぎるのである。あえて問題を作る方にまわらなければ、若手は成長の雰囲気を感じられず他所へ行ってしまうのである。

こんなに、理想の環境を築いたのに。

仕事もできるし、ビジネスもわかっているのに、若手がついてこない。そんな状況に陥っている人は反省すべきだ。我々は、若手の、人の仕事まで奪って、管理職をやっているのかもしれない。