orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

侵攻、とは言うけれど。

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侵攻、とは言うけれど、これまで侵攻したのはロシアだけじゃないでしょ、とは思う。アフガニスタンにもイラクにも侵攻したし、シリアやソマリアの件だって絡んでいる。アメリカは味方なので侵攻しても大丈夫というのは日本や西側だけの論理で、何で彼らはいいのに今回はロシアだけ怒られるの?と思っても不思議ではないと思う。日本に住んでいて、しかもアメリカの防衛力の傘下にいるために、あまりにもアメリカ寄りの言論ばかりが目に付くが、侵攻に正義も悪もあるのだろうか。

日本の戦略としては「憲法9条を象徴とした外国と敵対しない姿勢」に対して国内でも妄信的な評価があり、私の学生時代はその啓蒙がものすごかった。戦争中の映画をたいそう見せられ、こんなに戦争はつらいんだ、と。絶対戦争に踏み込んではいけない。平和を渇望せよ、というメッセージが非常に強い教育を受けた。

それそのものは理にかなっているが、国内でやっていることは、自衛隊だったり在日米軍だったりして、おいおい学校で習ったことと現実が全くかみあってないやんけ、と。いや自衛権というのがあって、専守防衛、守るだけ。守るには兵器がいるよね。みたいな無理くりロジックを作りつつ、防衛費が膨らんでいくのを見ていた。

アメリカの軍事力が強大であり他の諸外国が手を出せない、ということを前提に日本の平和は作られているのだ。戦力を持たない、でも自衛力は持つ。それは解釈だけであって、物理的には同じだ。核は持たない、がアメリカが持っている。何もかも大人の理屈なのだが、誰もこの話題になると押し黙る。

アメリカが他国に侵攻する際にも、日本の平和には影響しないので、これも誰も何も言わない。むしろ平和を守るために必要なのだ、すら言う。テロとの戦い、という言葉でひっくり返したように記憶している。

今回、日本国内が大騒ぎなのは、アメリカではない強大国が侵攻したから、という一点だけだと思っている。アメリカがコントロールできない。もしこれを許したら、他の国だって行うかもしれない。それは日本が思っていた平和システムの終わりを意味するし、終わったと思っている人もいるだろう。私もその一人である。

日本は戦わないとは言うが、どの国が入り込んできても無条件降伏するつもりだろうか。違うだろう。アメリカが一緒に戦ってくれると思っているだろう。つまり、戦うのである。平和などないのである。

むしろ、スイスのように、どの国とも組まないしどの国の加勢もしない。永世中立国という考え方のほうがなおスッキリしている。彼らも何かあれば戦うのだろう。自分たちのために。

第二次世界大戦は私の生まれる前でその時から憲法はあった。そして、内容は解釈によっていいように捻じ曲げられ、そして今の現実がある。憲法改正とは言うが、とりえあずは今の現状を正しく説明できるような表現に改めるべきだろう。学校で教えてることと現実が乖離し過ぎているもの。これじゃ厳密には憲法違反だろうと国語的な意味で思う。

平和を願うなら、全人類がお互いの理解を促進し、友情を深めなければいけない。コロナによって人類のコミュニケーションレスはひどいものになった。社会人をやっていても思うことがある。飲み会が減ったりイベントが減ったり、テレワークが増えて雑談がなくなったり。グローバルで言えば留学や出張が減って、モノの移動だけが取り残された。

ロシア憎し、中国憎し、北朝鮮憎し、っていつまでもやっているなら、いずれ決壊するかもしれないよ。もっとたくさんの人と仲良くし、共感をはぐくみ、思いやりしあえる関係を作らないと。オリンピックがその機会だったはずなのに、どうもきな臭いまま夏、冬と終わってしまった。

みんな仲良く、が平和の基本、ということに立ち返らないといけない。