初めてキーボードに出会ったのは小学二年生のときです。なぜか親がパソコンを買ってきました。なんで買って来たのかは、未だによくわかりません。シャープのMZ-700というもはや骨董品の領域ですが、とにかくこれが目の前にポン、と。
でパソコンが与えられましたが、マニュアルがあるだけでした。小学二年生の癖にマニュアルを読みだして、見よう見まねでいろいろやってみました。BASICのプログラムを手入力し、RUN、というコマンドを実行するとプログラムが動きます。もうそれだけです。意味も分からず。
で、入力するプログラムも無くなったのでパソコン雑誌を買い、それに掲載されているプログラムを入力します。でも5000行ぐらいあって、結局エラーだなんだで、ちゃんと実行できた試しはなかったですが、とにかく一生懸命本を見ながら手打ちしていったことをおぼえています。
そんな幼少を過ごしたので、キーボード入力についてはそれなりに早かった方です。中学校のときにパソコン室というのができて、そこで授業があったときには当時パソコンなど全く知らなかった同級生に対して、すごくアドバンテージがあり、キーボード入力は自分はすごく速いよなという自負がありました。
認識が変わったのは大学のときです。大学にもコンピューター室があり、心理学科だったので統計をパソコンで行う授業がありました。心理学科は結構、実験を行いデータを収集し、それをパソコンで統計処理するようなことが求められたので、案外パソコンを使う機会が多かったです。そのパソコンの中にブラインドタッチをトレーニングするためのゲームが入っていて、同級生と勝負したんですが、完全敗北したんですね。
あれ、何だろう、何が違うんだと観察したら、どうも手元を見ていない。そんなこと可能なの!?と聴いて見たらどうやらブラインドタッチには基本があると教えてもらいました。
ああ、我流ってやっぱり限界があるんだなあと痛感し、それからその付属のソフトで練習を積み重ねて行きました。ブラインドタッチはちゃんと訓練していけば誰でもおぼえられますが、訓練しなければいつまでも覚えられません。
その後、何の因果か、システムエンジニアの会社に入ることになりパソコンと一緒に数十年歩むことになるのですが、あのタイミングでブラインドタッチを会得していなかったらどうなったか、背筋が凍るくらいの生産性の差ができただろうなと思います。
ブラインドタッチを覚えること自体は一か月もあれば十分ですが、そこからの数十年、キーボードをおそらく何億回とたたいたんだと思いますが、仕事のスピードはもとより、目もやられたんじゃないかな。ブラインドタッチじゃないと手元と画面を往復しなければいけないので目の疲れが半端ないと思います。
仕事でいろんな方と一緒に仕事をしましたが、中にはブラインドタッチできない人もいました。そういう人が怖いのはタッチミスです。画面を注視していないので、ミスしても気が付きにくい。システム運用において入力ミスは想定外の結果を引き起こしますので、この仕事はブラインドタッチ必須だなと思うのですが、なぜか、会得していない人はいます。なぜこの業界にいるのにブラインドタッチを習得しないのか。これは情報処理の勉強以前の問題で、生き方を間違えていると言っても過言ではない。
ちなみに、少し不思議だと思っているのが、WindowsにしろMacOSにしろ、ブラインドタッチを学ばせるソフトウェアが標準で入っていません。この状況で皆さま、どうやってブラインドタッチを身に着けているんだろう。また、身に着けていない人の割合ってどれくらいなんだろうか。
どうも、6割以上の人はできないらしい。そういう人はスマホのフリックなどに逃げる傾向にあるんでしょうね。
ブラインドタッチなんて、コンピューターが詳しい人達の特技のように思われているのかもしれないですね。そんなの関係ないですね。ただただ訓練すればいいだけ。
ブラインドタッチを今ならどうやっておぼえるかですが、ググればいくらでも方法はのっているんですが。まあでも、少しぐらいはお金をかけてもいいのではないでしょうか。一生ものですからね。
タイピング ソフト タッチタイピング タイピング練習 キーボード練習 絶対即戦力タイピングマスター Win&Mac版 2ライセンス
WindowsもMacも両方対応して3,000円しないんで、ほんと、今身に着けていない人はさっさとこれやってくださいって感じです。
いろいろソフトウェアが出てますが、ものによっては、例文がひどかったり適当だったりするみたいなので、ベストセラーのものを買うに限るとは思います。
ほんとは小学校で全国民に教えるようにすれば、デジタル化ももっと進むと思うけどなぁ。タブレットにするからかえって障壁となるような気がしなくもない、です。