orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

社会の同調圧力とどのようにつきあっていけばよいかを、協調性のない私が考えてみた

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集団の中にいるとどうしても多数に対して自分を合わせなければいけない。広く言えば法律があって皆それを守っていて、法に逸れたことをやろうものなら寄ってたかって非難する。これは安定した社会づくりに寄与している部分でもあるので肯定できる部分もある。ただ、法律のような例外なく守るべきことだけではなく、ローカルルールや慣習と言った見えない部分も存在する。空気を読む、みたいな技術が必要となり、かつそれを取り締まる雰囲気が強くなると、居心地がとても悪くなる。こういった現象を同調圧力と言って現代は問題視するようになった。

同調圧力が問題になっているのは最近だが、それこそ昭和、平成(特に前半)はもっとひどかった。最近は多様性を認めることが世界の潮流になり、主流な流れに沿わない人でも居場所を認めることが普通になったが、昔は違った。切り捨てられた。そして切り捨てられた後は見えないところで生きていけ、が当たり前だった。日本という国は特に島国根性という言葉や、鎖国状態で200年くらい過ごした歴史も示す通り、画一的な価値観を好む。例外はあれ政権も自民党がずっと握っていることからも、保守的な価値観が強い。

昔より、今はまだ改善したから良かったね。では済ませられない現実はある。むしろ同調圧力という言葉ができたからこそ問題が見えやすくなった。おそらく組織に人間が属する限りは必ず生まれる現象である。だからこそ、どのようにして同調圧力から逃れてたくましく生きていくかは戦略が必要だと考える。

私自身、同調圧力嫌い、の人間だ。百人いて九十九人が右を向いても、左を向いてしまう。結果、右に行くかもしれないが、左もいいかもしれないと思ってしまう。左を確かめたい。むしろ左がいいかもしれない。こんな考え方をするので、普通人がやらないだろう選択肢を選んだり独特な方法論を展開したりと、いいことはある。一方で、協調性が無い、空気を読まない、集団行動が苦手、などの短所も存在する。表裏一体だ。

これまでを振り返って自分自身が苦労している場面は、だいたいは集団行動をしているときだ。単独行動をしやすい自分の衝動と、集団の同調圧力はいつも衝突していた記憶がある。例えば集団の飲み会はとても苦痛だった。最近(コロナの直前)でも、楽しいイベントではなかった、十分大人にはなったのだけど。

同調圧力から逃れる戦略、これは以下が良いと思っている。

 

 

サブ組織のリーダーになること

組織全体のトップになると、全体の同調圧力自体に寄与しコントロールする立場になるので、これを苦にするタイプは強い味方がいないとリスクがあると思っている。たまに、創業者的な社長が会社を追い出されるようなパターンを見るが、これはその例である。全体の同調圧力を軽視しトップが好き勝手やると、集団が共同で敵視を初め、トップを追い出すことで結束してしまう。だから、完全にワンマンでトップになりたいのであれば、組織をまとめるのがうまいタイプ、同調圧力を全く苦にしないタイプの片腕が必ず必要になる。その人にすら裏切られたら終わりであるが。

一方で、サブ組織、人数も5名以内が望ましい。このリーダーになると同調圧力と言ったって人数が限られるのでまだ耐えられる範囲になる。この中でイニシアティブを取ることだ。リーダーになることだ。方向性を自分で決められるようになれば、自分に対しての同調圧力はないようなものだ。一方で、メンバーになってしまうとリーダーの方向性に従わなければいけないから、サブ組織を率いることができる秀でた能力は必須になる。これは自分の努力の問題となる。

ただ、会社では能力によってリーダーが決められるが、組織によっては希望者がリーダーをやる場合もある。日本では手を挙げてリーダーをやる文化はあまりないので、むしろサブ組織のリーダーのポストがあればさっさと希望して収まったほうがいいと思う。仮に他人がリーダーになり、その仕切りが雑であれば、わけのわからない同調圧力に自分がメンバーとして巻き込まれることになるからだ。

サブ組織のリーダーに就き、その中で能力を発揮する、というのが私にとっては心地よいポジションとなっている。

 

キーマンを見定め、丁寧に対応すること

組織全員の同調圧力、となると誰が敵なのかわかりにくい。

全員を注視するのは無理だ。それより、キーマンだ。イニシアティブを持つキーマンが同調圧力の中身を決めているケースは非常に多い。

逆に言えば、キーマンと信頼を深めておけば、キーマンの真意を掴めるし先に動くことができる。自分の行動はキーマンに信頼されているというブランドを築けば、その他大勢は誰も意見することができなくなる。

多数の空気を読むことが苦手なら、キーマンを見定め、そこだけは外さないようにすること。

これが組織の中で生きる戦略につながってくると思うことは多い。

組織が100人いて、他人である99人の心を読むのは難しいけれど、1人ならぐっと簡単になる。

ただ、あまりやり過ぎると「あいつは社長の前だけキャラが違う」と言われかねないので注意してほしい。

 

貫く

「あいつは一人で動くやつだ」と、いわゆる変人判定を早めに組織に広げておくと、楽になる。でも完全に一人だと寂しいので、冒頭のようにサブ組織でイニシアティブを取れていれば部下は付いてきてくれる。

ああこの人はこういう人だ、というのは初めから貫くことを進める。途中でギアチェンジすると「あいつは変わった」「付き合いが悪い」などと戦わなければいけなくなる。これがほとんどの同調圧力の問題だと思っている。

私はあまり転職を人には簡単に進めないが、もし今の組織にがんじがらめになって、自由に動けなくなっている意識がある人は、環境を変えてみることは利点だと思う。それぐらい、組織にジョインしてすぐの期間、半年くらいの振る舞いは非常に大事だと思う。

他人の自分への第一印象はなかなか変えられないので、もし、同調圧力に囚われないポジションを再度掴みたい、という欲求があれば検討の余地があると思う。

 

 

私が過去出会ってきた困難も、2500字くらいでまとまるんだなと思うと、同調圧力という言葉は発明だと思う。多様性という言葉も併せて、思考を整理しやすくなった。

否定するばかりでは絶対に先に進めなくなるので、どう付き合うか。特に日本においては強めであるので、戦略を持って臨むことを薦めたい。