これまでの経緯はこちら。
3年に渡って書いてたのねこの話。で、オチがつきました。
なんと、GoogleがOracleに勝利です。
米グーグルが基本ソフト(OS)「アンドロイド」を開発する際にプログラミング言語「Java (ジャバ)」を使用し著作権を侵害したとして米オラクルが起こしていた訴訟で、米連邦最高裁判所は5日、グーグルはオラクルが持つ著作権を侵害しなかったとの判断を下した。
【ワシントン】アルファベット傘下グーグルのスマートフォン向け基本ソフト(OS)「アンドロイド」が著作権を侵害しているとしてオラクルが訴えていた問題で、米連邦最高裁判所は5日、グーグルの主張を認める判断を下した。これにより、グーグルはオラクルから数十億ドル規模の賠償を請求される可能性がなくなった。
【シリコンバレー=白石武志】グーグルとオラクルの米IT(情報技術)大手がソフトウエアの著作権をめぐり争った訴訟で米連邦最高裁判所は5日、グーグルが著作権を侵害したとするオラクルの主張を退ける判決を下した。両社が約10年にわたり繰り広げた大型訴訟はグーグルの勝利で決着した。
これ、IT業界では大きな話ですね。有名なAPI群があって、それを模倣しつつ中身の実装はオリジナル。この場合に、「フェアユース」なので許されるという判断です。
フェアユースと言う言葉をよくよーく知っておく必要はあるでしょう。
面白いですね、Googleのサポートページにフェアユースの解説がある。Google自体のサービスがフェアユースに支えられているということの裏返しだと思います。
一方で上記の解説ではいまいちよくわからないので、さらに解説ページを追加。
アメリカ著作権法は「批評、解説、ニュース報道、教授(教室における使用のために複数のコピーを作成する行為を含む)、研究または調査等を目的とする著作権のある著作物のフェア・ユース(コピーまたはレコードへの複製その他106条に定める手段による使用を含む)は、著作権の侵害とならない」と定めており、・・・
あくまでも引用であり、本体をアシストするために使うのならいいぜ、ということですね。
ただ、解釈が難しいので、JavaとAndroidの話では10年近く訴訟するまでに至ってしまった。しかし、この判例によって、特にAPI互換の市場はかなり広がるんじゃないかと思います。
これまで、もしもOracleが勝ったら・・・という仮説でもやってたIT業界も、いったんこれで幕引き。これを機に新しいビジネスを考えるのもいいのかもしれませんね。