orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

なんとなくIT業界、転職が増えそうな。

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IT業界は他の業界と比べてユニークな業界だと思います。

まず他社のオフィスに常駐している人が多い。ITを主業としない会社にお手伝いする、いわゆるSIerはお客様の近くにいた方が仕事がもちろん進みます。そしてお客様のデータは自社からでは触れられないので、どうしてもお客様のオフィスにお伺いして仕事をすることが増えます。

一方で、最近は自社開発でWebサービスを作り展開している企業も増え、その場合は自社オフィスで仕事が完了することとなります。WEB系、とも呼ばれたりします。

また、SIerやWEB系の下請として、常駐するパターンもあります。

いろいろな関わり方はありますが、総じて言えるのは、利用する技術は汎用性が高いこと。汎用性のある技術を使うと何がいいかと言うと、外部に情報がたくさんあると言うことです。もし人出が足りなければ人材を募集したり、アウトソーシングすることもできます。あまりにも汎用性のない技術を使って構築してしまうと、いざ問題が起こった時や改変時に、構築した時の人材がいなくなることもあります。ビジネスの継続性を考えるとどうしても汎用性を重視する政策を取ることになります。

技術者も、できるだけ汎用性の高い技術のもとで仕事をしたいと思っています。なぜなら、別の会社でも活躍できる汎用性の高い技術を取得すれば、会社への依存度を下げることができるためです。会社にしがみつかなくても食べていけるというのは、人生への安心感を高めることができます。

汎用性の高い技術を使うことは、IT業界にとって、会社も社員もWIN-WINの関係であるということが言えます。

 

さて、このような条件下で、IT業界に務める人はコロナ禍で一年を過ごしました。

前段の通りIT業界は汎用性が高いため、転職がしやすい業界にあると思います。しかし、だからと言って全員が転職を選ぶわけではありません。それは、自社で築いた人脈や社風、会社制度や働き方、仕事の種類などを勘案して自社に留まり続けようとするのです。皆が考えています。転職を選ぶことを頭から消しているので会社に留まるのではなく、転職を選ばないであえて会社に所属しています。合理的な理由があり続ける限り会社に所属します。もし転職可能であっても。

ところが、この一年、どこの会社も環境の激変に晒されました。テレワークに関する考え方も会社によってバラバラです。上司の人間性も別の角度から見えるようになります。自社がこの環境の変化に対して柔軟なのか、それとも直撃を受けたり、緩やかに衰退したり。また、飲み会や社員旅行、イベントなどリアルイベントに力を入れていた会社はそれができなくなり、リモート中心になり、社風が激変してしまったところもあるでしょう。

それらの変化は、会社に留まり続けることの理由を削いで行きます。留まる理由が2019年以前の要因ばかりだった場合は、今年起こったことは考え直す合理的な理由になりえます。

来年もまだ、コロナ禍の状況は春先まで続くでしょうし、そこでワクチンの件が順調に推移するかも未知数です。収束するまではある程度の我慢が必要でしょうし、会社も柔軟に戦わないといけません。

会社に留まる理由がない状態が、こう長く続いたときに、もっとよい会社は無いのか、そう考えるきっかけとなる年末年始となりそうな気がしています。

我慢してきたけど、もう十分かな。汎用性の高い技術を持っているからこそ、他の会社にも興味を持ってみようかな。そんな流れが生まれそうな雰囲気をひしひしと感じています。

ま、どこの会社だってそうなので、人がぐるぐる回って落ち着くとは思うのですが。

人が動くとそれはそれで、現場は大変です。気を引き締めよう。