orangeitems’s diary

クラウドで働くインフラエンジニアの日々の感想です(ほぼ毎日更新)。

世の中が今後どう動いていくかがよくわからない、ということを具体的に書く

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2020年ももう年末が見えてきました。

恐ろしいですね、今年は何か成し遂げた記憶がないのに2021年がそこまで来ています。

個人の記憶というのは社会の大きな出来事と結びついて残ると思います。東京でオリンピックがあったとか、花火大会に行ったとか、身内でお祝い事があったとか。ところが今年は軒並み中止で、前半は特にステイホーム、テレワーク。ずっと閉じこもって耐えていた記憶しかなく、今年の風景はどこかあいまいでグレーで引っ掛かりのないものばかりです。

それでも2021年になればこの騒ぎも終わっているのだろうという儚い願いも、少しずつ下方修正されています。特に寒い冬がどれだけこの問題を長期化していくのかさっぱりわかりません。もうしばらくは、少なくとも来年はこの問題に同じようにつきあっていかなければならないようです。

仕事をしていて思うのですが、今後、どうしていくのか定まっていないことがいくつかあるように感じています。ニューノーマルだなんて言葉がいっとき流行しましたが、これを10年続けていくんですか?と言われると迷う人がほとんどだと思います。いや、今だけだよ、来年にはもっとよくなってるよ。そんな言葉が危うくなっている以上は、ニューノーマルすらも再定義する必要があると思います。

いくつか感じていることを列挙します。

 

 

営業活動

これまで見込み客を獲得する方法としてポピュラーだったものに「展示会出展」がありました。ビックサイトや幕張メッセで行われる大規模展示会に出展し、そこで興味のある顧客と会話し名刺交換、そこからはじまる商談。かなり再現性のある有効な営業活動でしたがコロナ禍でこの対面コミュニケーションが難しくなっています。

そもそもあの展示会スタイルが「密」を喜ぶものでした。最終日ともなればたくさんの人でごったがえし、会場はまっすぐ歩くだけでも大変でした。

しかし今リアル展示会を開催しても、入場者は過去の二割ぐらいです。入場者の警戒心も強く、「勉強がてら行ってみよう」なんて人は減っています。

展示会はかなり有効な営業活動方法だったのですが、これが機能しなくなったというのはかなり大きな事件です。

一方で「バーチャル展示会」と呼ばれるオンライン開催が今はスタンダードになっています。しかしこの方法は過去のリアル展示会を代替するものにはなっていません。リアル展示会は「体験型」「劇場型」でした。なかなかオンラインでは、人と人との新しいつながりを生み出すのは難しいのです。

関係性を作り出すためには、顧客の10メートル以内に飛び込むことが大事だと私は思っていますが、オンラインではなかなか再現できません。どこか液晶ディスプレイの向こうの話になってしまいます。

展示会が機能しない今、ホームページへの問い合わせからの、WEB会議商談が今のところスタンダードになっている気がしていますが、何とも営業活動が見えにくい世の中になっていると思います。

求人活動

今の仕事の仕方が、テレワークやサテライトオフィスなど多様性が高まった結果、求人するにしてもどんな仕事のスタイルで働いてもらうか、企業側も説明するのに苦心している感があります。また、応募側も何をアピールしていいか結構難しくなっていると思います。

世の中の環境が激変していく中で、条件のすり合わせをするにしても、来年どうなっているかわからないのに「前職はこうでした」という情報と「これからはこうしたい」という情報がかみ合っていかないのは当然だと思います。

また、面接するにしてもリモートの場合と、直接の面談の二つのケースが生まれています。履歴書や職務経歴書の扱いにしてもデジタル化が進みつつあり、何がノーマルなのか見えにくくなっているように思います。

求人を必要とする業種もよくわかりません。むしろ希望退職や早期退職の話ばかり耳にすることが多く、今求人を求めている企業がどんな文脈で人が欲しいのか、求職している側も理解が難しくなりつつあります。

求人活動の難しさは、今後の仕事の在り方が定まっていないところから生まれているような気がしてなりません。ひと昔前は人手不足とか、外国人労働者の受け入れみたいな話が中心だったのに、今は吹き飛んでしまいました。

むしろリストラによる人員削減の方が話題になっていて、人手不足で悩んでいたコンビニ業界は今や人手に困っていないそうです。

ノーマルが無くなってしまったこの求人の世界、どこにニーズがあり何をマッチングするべきかがわかりません。

 

負け組が持続できるかどうか

世の中を俯瞰して、コロナ禍による経済的な勝ち組と負け組ははっきりしてきました。

しかし負け組にあったとしても、政府の施策などでなんとか2020年は業務を継続してきた会社が多いです。一年なら乗り切れる、と思った経営者も多いと思います。

しかし、2021年が見えてきたのに、乗り切るどころかこのままダラダラと続きそうな雰囲気です。そのとき、いつまでも政府が負け組を継続支援できるかが見えません。

コロナ禍が終わった時に前に戻れるように「持続化」と言う言葉を使って持ちこたえさせるのはこれは正しかったと思います。

しかし、これ、本当に終わるのでしょうか。前に戻るとは言いますが、どんな状態になれば戻ることになるのでしょうか。

誰もがマスクを付けず外に出られ、密になっても問題ない世界に戻るのはいつのことなのでしょうか。

それが例えば三年後だとして、三年間は政府は支援するつもりがあるのでしょうか。また支援は十分に足りているのでしょうか。

仮に不十分だったとすると、負け組が途中で持続できないこととなります。そのとき社会インフラの一部が消えることになりますが、それで勝ち組は継続できるのでしょうか。総崩れの可能性を秘めていませんでしょうか。

日本国内に限った話をしていますが、これが海外で顕在化したとき、どんなに日本がうまくやっても影響を受けてしまう可能性もあります。

見えにくいまま、2021年が近づいてきます。

 

 

あいまいな状況は長期間は続かず、どこかでデファクトスタンダードが生まれ世の中がそれを当たり前にしていくのだと思います。しかしまだ何も決まっていないように思えます。営業活動も求人活動も、そして社会の在り方もまだ試行錯誤が続いています。

2020年のトレンドを見ると、

 

xtrend.nikkei.com

1位  鬼滅の刃(漫画)
2位  マスク消費(日用品)
3位  あつまれ どうぶつの森(ゲーム)
4位  Zoom(ビデオ会議システム)

 

とあり、ああ、今年らしいな、と思うのですが。

これは2021年にはさっぱり当てはまらくなる可能性もある。

2019年も「不確実性が増してきた」と言われていました。下記は「2019/1/16」の日経の記事です。

 

www.nikkei.com

世界経済の「不確実性」が増している。米国の金融政策や米中貿易摩擦、英国の欧州連合(EU)離脱など先行きが見通せない問題が重なり、米スタンフォード大学の教授らが算出する「経済政策の不確実性指数」が2018年12月に過去最高となった。不確実性が設備投資を約1%押し下げるという試算もある。投資家のリスク回避姿勢が強まると、「リスク回避の円買い」が進みそうだ。

 

ちなみに、この「不確実性指数」は今年の春あたりにぶっこわれたようです。

 

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不確実性が高まりすぎて、これだけ先が見通せなくなっている。そして2021年。わからないことだけを許容して、デファクトスタンダードを自分で作るんだという思いを強くして、先に進むこととします。