orangeitems’s diary

クラウドで働くインフラエンジニアの日々の感想です(ほぼ毎日更新)。

「仕事ができない人」という見方から脱却しよう

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マネージャーとして人を預かる経験は何度もありますが、よく思うことがあります。

 

 

そう、複数の人を見ると、優劣が出てきます。

優劣で判断するようになると、「この人は仕事ができる」「この人は仕事ができない」なんて思考に陥ります。きっとこの考え方は、学校教育の悪いところだと思います。テストがあり、点数があり、そこで能力の優劣をつけ優れた人を優遇しようとします。

二十年前後学校教育を受け、そして社会に参加するのですが、そこでも周りはライバルだ、競争相手だ、という発想はなかなか抜けません。

社会も外形的には競争社会です。会社間で市場競争をしています。会社の中でも等級が設定され、責任が高い人のほうが給与が高い仕組みです。どこにいっても競争が行われることにより成長が促され、社会はまわっています。

この発想のままずっと年を重ねていくと、いかに自分が勝ち組であるか、ということを志向しようとします。競争なので勝ちと負けがある。当然です。であれば、勝ち組にならないと評価が得られない。報酬が得られない。

競争に勝ちたい余り、同僚を助けない。勝てるなら何をやってもいい。負け組は切り捨てる。近づかない。自分が勝ち組になるための人とだけ付き合う。

そういった打算的な考え方のもとに行動することを当たり前のように思い、これを大人の考え方、とみなす人も多くありません。

 

一方で、マネージャーという仕事を長くやると、この打算的な考え方は全く良くないことに気づいてきました。これは、愛とか友情とかWIN-WINとか人格とか、そういったレベルの高い話では全然ありません。

マネージャーとして何らかの事業を為そうとする場合、基本的に、「限られたリソースで、限られた時間の中で目的を達成すること」が求められます。限られたリソースとは、

・モノ(ハードウェア・ソフトウェア)
・カネ(予算)
・ヒト(人員)

の3つです。この要素を組み合わせて、時間内に完成させなければいけません。

ここで大事なのは、ヒトもリソースの一部分にすぎないということです。全くヒトがいない場合に、お金さえあればアウトソーシングで他の企業からヒトを借り出すこともできます。しかし、ビジネスのコア部分まで他社に任せるのはリスクがありますし、高くなります。どうしても最低限のヒトの確保は重要事項となります。

さて、ヒトを確保しなければいけない、という頭で会社を捉えると考え方が180度変わることとなります。ヒトを採用するためには高いコストがかかるし、教育するコストもかかります。社員がそこにいる、というためには随分とお金がかかっています。そういったヒトたちを、「仕事ができる」「仕事ができない」と考えると、実際に稼働するヒトの数を元から制限してしまいます。

限られたリソース、と表現したのはそれが理由で、ヒトも限られています。しかも今後労働人口は減少傾向にあり、増員もなかなか難しくなってきます。簡単に増やせないのであれば、せめて今一緒に働いているヒトに、できるだけ能力を発揮してもらわないといけない、ということになります。

こういったマネージャー脳になると、誰が使える使えないなんて言う議論は最も無意味です。それぞれに何ができるか、を追求していくことがとても重要です。仕事は、できることの積み重ねです。できないことがあるのなら、勉強してできるようになればいい。事業に関わるヒトたち全てが、自分の能力を解放しどんどんできることを増やしていく。マネージャーはそう言った目線でヒトのことを考えないと、「あのマネージャーは仕事はできるんだけど、ヒトを動かすのができないね」なんて評価を受けてしまいます。それも当然だと思います。

あのマネージャーに部下をつけると、部下がやめていく。「なんで俺の部下はこんなにできないヤツがアサインされるんだ」、なんてグチってるのが関の山。

そんなことにならないように、部下を見るときは、「なぜ彼は仕事ができないのか」という見方はくれぐれもやめましょう。「彼が今できることは何か」「何ができるようになりたいのか」と言う目線でヒトのことを考えるようになれば、周りのモチベーションも上がって相乗効果です。

あのマネージャーと仕事をすると、自分のできることが増えていく、という評判を社内で得られれば、ヒトも集まりやすくなります。

 

案外この、競争視点からの脱却は、教育も絡んでいて意外と難しいと思います。意識的に身に着けていくことをお勧めします。