他人は全然見ている世界が違う、というのはわかっているのですが特に現在のような交流のない世界になると実感できづらくなっています。
どうも最近の若い人たちは、検索しなくなっていると聞きます。
ぐぐれかす(ggrks)というひどい言葉もあるのですが、ほんとに検索しない人、います。技術的なことに悩んでいて、話を聴いても私も知らなかったので、検索してみたら一番上に情報が出てくる。しかも中を読んでみたら正解。あれ、私に聞く前に検索しなかったの?ってきいてみたら、意味が分からなかった、と告げられる。
ああ、そうか、と。検索したとしても、その結果を読むだけの技術力すらなかったら、答えに辿りつけないのだと思いました。それは、基本的な情報処理に対する前提知識や、読解力等の国語力、またはモチベーションなど、いろいろなものに支えられていると思います。
さて、検索は便利なのでできた方がいいものの、逆に検索しない人たちはそれでは情報にどうやってお付き合いしているのか。いろいろと分析されている方がいらっしゃいますのでご紹介します。
スマートフォンユーザー情報行動調査の分析をもとに、10~20代のいわゆる「スマホ・ネイティブ世代」から広がる新たな情報行動を「情報引き寄せ」と名付けて紹介した。
従来は、欲しかった情報を見つける際、その都度、検索サイトでキーワードを入力して情報を探していたわけだが、「情報引き寄せ」とは、わざわざ検索をしなくても、自然と情報が集まるようにすることを意味する。
マスメディアを始め、最近では企業や個人から大量の情報が発信され、世の中には情報が溢れているという背景がある。いつも手元にあるスマホの中には必要のない情報は極力入れたくないという心理がある。
わざわざ検索しに行かなくても、自然と興味のある情報だけが手元にあるようにする、つまり情報を引き寄せる行動が、いま若者層が行っている情報行動である。
非常に、興味深い。
見に行かない。フィルターした結果が自動的に入ってくる。
文中では、以下の行動を行っているとあります。
・スクリーンショット
・リツイート
・いいね!や、広告など、とにかくクリックし、自分の好みをアプリにおぼえさせる
なんとなく、私の感じていた違和感がわかってきました。私がやっているのはいいね!を押すぐらいです。Twitterでやけにリツイートが多いなと思ったらそういうことだったのかと。とにかく有益だと思う情報を貯めておく。そして積極的にクリックし、アプリ側に情報を忖度させる。
そんな付き合い方、想像もつきませんでしたが、勉強になります。
さらに別の記事も見てみます。
どうやら若者の間では、こうした使い方が一般的に広がっている。我々のように「まずブラウザを開いてGoogleでキーワード検索する」という流れは彼らにはない。普段使っているSNSアプリの中で行動が完結している(神野氏)
つまり、そういった使い方をしている若年世代にブラウザー(Webサイト)向けの情報発信をしても、リーチできない。やがてその世代が成長し、就職し、いずれ企業で中核的な役割を担っていくが、その時、果たしてWebサイトは使われるのだろうか?
そろそろこの現実にはちゃんと向かい合わないといけなくて、例えばこのブログにどうやって人々がたどり着くかについて、新しい時代に合わせる必要があります。
もう一つ同様の記事をご紹介。
いつの時代も女子高生は流行に敏感だ。SNSなら企業が公開したばかりの情報がすぐ手に入る。自分から検索しに行かなくても、いつものタイムラインに情報が飛び込んでくるようになる。好きなブランドやショップをフォローしておくだけでいいのだ。
また、インスタやツイッターには「ハッシュタグ」という機能がある。「#コスメ」と投稿に記述されている場合、タップするだけで同じハッシュタグが付けられた投稿を検索できる。インスタではハッシュタグのフォローもできる。ただ、ハッシュタグは文章の補足や投稿のオチにも使われるため、検索結果に好み以外の情報も含まれてしまう。そこで、基本的にはアカウントのフォローで情報を収集している。
よく「フォロワー」の数を争う文脈が最近登場するのを見ています。結局検索からの流入より、フォローしている記事からなるタイムラインからの流入の方が今は強いということになるかと思います。
今回ご紹介した情報は2019年あたりのもので、今年、今現在はどうなのかはまた変わっている可能性があります。SNSに入り込むノイズも上記の情報を受けて増えてきているからです。
検索も、どんどんノイズが入ってきて、Googleも苦心していますよね。検索エンジンもどんどんアップデートしていますがいたちごっこになっています。
冒頭のように技術的な調べものについてはSNSとはいきませんが、情報にたどりつくというルートもいくつか持っておくと、違う見方が欲しいときに有用そうですね。