orangeitems’s diary

クラウドで働くインフラエンジニアの日々の感想です(ほぼ毎日更新)。

コンテナは、パソコンからクラウドに運ぶまでが遠いということ

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コンテナは便利です。

案外インフラの世界では、あんまりコンテナを積極的に使っている人を見かけないんですよね。逆に、開発者たちが良く使っている。

そして、開発者たちは、自分のパソコンにDockerを入れて、バリバリと開発を行っています。もうここまではDockerの大勝利で、Dockerの行き先はとても明るいと思われていました。次のVMwareになるのか?くらいなものでした。

しかし、Dockerはあまり成長できず、そしてコンテナランタイムはオープンソース化され、エンタープライズの市場では存在感を発揮できないまま現在を迎えてしまいました。これはどう考えても、コンテナは便利でも、本番環境(パブリッククラウドやオンプレミス)に置いて動かすのには、いろいろ考えなければいけないという現実に他ならないと思っています。

ここにパソコンがあって、そして雲の上にクラウドがある。コンテナをここから雲の上にえいって放り投げたら、もう完璧に動く、というならもっといろんなことがコンテナになっているはずです。

その点、仮想マシンの世界は良かった。VMはイメージにしてクラウドに送ってもそのまま動く。とてもその動作が堅くて、信頼感がどんどん増して、今では仮想マシンがコンピューティングの主役になっています。

その主役の座をコンテナが奪うはずだったのに・・。

 

こんな話を象徴するようなニュースを今日見ました。

 

jp.techcrunch.com

DockerとAWSは米国時間8月9日、DockerのComposeとDesktopの開発者ツール、およびAWSのElastic Container Service(ECS)とECS on AWS Fargateの深い統合を発表した。これまでComposeファイルを取り込んでECS上で実行するワークフローは、開発者にとって困難なことが多かったと両社は指摘している。今回両社はこのプロセスを簡素化し、ローカルで実行中のコンテナとECS上で実行中のコンテナの切り替えを容易にした。

 

やはり、Dockerと本番サーバーの距離が遠すぎる!、ということでDockerとAWSが組んだというお話です。

うーんそれでも、コンテナをデプロイするのはAWS ECSだけね、となると都合はかなり悪いと思います。コンテナはコンテナランタイムのどこでも動くよね、から派生して、どこのクラウドでもオンプレでも動くよね、にならないといけないからです。

だからがんばってKubernetesをたくさんの人々で作っているのに、どーーも、全てがそちらに行かない。

コンテナ本番運用の主役をKuberenetesに取られたDockerも、じゃあもう、一番強い(強そうな)AWSと組んじゃえ、とういことでECSで動かすパターンを選んだということになりますね。

 

まあでも、この動き、実はKubernetesわけわからん勢で、Docker大好きAWS大好き勢、つまり一部の開発者には非常にウケがいいんじゃないかなと個人的には思っています。

Kuberenetesもなんであんなにわかりにくいんでしょうね(言っちゃった)。

仮想マシンと言っても世間の人々には伝わりにくいですが、コンテナというとIT業界の間でも扱いが非常にぶれているプロダクトです。2020年になって、いよいよそれでも、本番環境に使いだすかなと思った矢先、こんな飛び道具をDockerが繰り出してくるあたり、IT業界、ちょっと面白くなってきたなと思ったニュースでした。