orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

数字が読める人になろう

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社会人二十数年としての肌感覚ですが、間違いなく言えること。

社会人は、数字が読める人にならなくてはいけない。

この数字が読める人ってなんだ?ってことをわかるために、社会人経験を積むのではないか、と思うぐらい数字は大切です。

たまに数字が読めない人がコミュ力で出世したりしますが、かなり大変です。なぜかというと結果を全て数値化して説明しなければいけないからです。もし、その場限りの説明で逃げおおせたとしても、次回、その数字が合っていないと、なぜそうなのか詰められることになります。数字を上げていくことは成績を上げていくことと同義でもちろん大切なのですが、おそらくそれよりももっと大切なことは、数値を説明でき、しかも未来の数値を予測できることです。予測できる数値を語り、そしてそれを実現する人は信頼を得ることとなります。発言した数値よりも著しく高い場合、それはすごく評価が高くなるのは当然ですが、それが説明できないと、なぜそんな高い成績になるのかを説明するように言われ、それに答えられないと数字自体を疑われ始めます。せっかく成績がいいのに。

逆に、数字が低いときでもその低い原因をきちんと説明でき、そして未来の数字を変えるためにどんな行動を行い、どこを目標にするか。ちゃんと説明できる人には猶予が与えられます。そして達成したら、それも評価されます。

一生懸命やってその結果が成績、というのはビジネスでは通用しません。社会人ルーキーの時はまだそのあたりは許されます。とりあえず目の前の仕事をがんばってね、と。そこから数字を上司から見せられるようになります。私も長い社会人生活にて何度もそんな場面がありました。そして一生懸命数字が読めるようにと努力し、今では数字が読めるようになっています。これは先輩たちのおかげです。

さて、数字を読むと言いますが、何を頭の中で行っていると思われますか。足し算、引き算、掛け算、割り算でしょうか。言え、そういうことではないのです。過去の数字で言えば、過去どんな取引や消費が行われたかの一つ一つの積み重ねです。毎月同じ金額をもらえれば、12で掛け算することになります。一回だけなら足し算です。お客様が減ったら引き算となります。人が増えたら毎月の人件費が増えますし、サービスを契約したらお金が毎月減りますね。このように、数字とは言え、これらは全て「事象」です。これらを全て記憶し、いろいろ計算した結果が数字になります。

上記の例は売上・原価・利益といったお金の話ですが、それだけではありません。あるプロジェクトを実施するときに、どれぐらいの時間や人がかかるのか。何か別途そろえなければいけないモノやサービスがあるのか。外部に頼むならどれぐらいかかるか。もし失敗したらどれぐらいのコストになるか。いろんな数字が仕事の中で飛び交うのです。それらを計画して、実行して、とやるのですが、数値化できない人が計画を作るとそりゃあもうとんでもないことになります。

とんでもない、というのは、何が起こるかわからないという意味です。当事者に聴くと、大丈夫、全部私の頭の中に入っている、みたいな意味不明なことを言われます。で、うまくいくときもあります。しかしうまくいかないときもあります。話を聞いてみると数値化されていない多くの部分が現実に染みだして、収拾がつかなくなっていることが多いです。そもそも計画段階で破綻していて、情緒でやりたいことから手を付けているうちに、抜け漏れが発生し、何をすれば完成なのかもわからなくなっている始末です。

数字の天才みたいな人がいます。数学じゃないです。数字です。

いわゆる理系ではなくバリバリの文系です。

でも、その方、数字のことを話すと、予言者のようにピッタリ合うんです。

こちらは数字を煮込んで煮詰めてぐつぐつになった数字なのですが、彼は一発でその数字と近似値を投げてきました。

で、私はほとんどその方と、ほとんど議論もせずにその数字を確定させました。

多分、彼には全部の事象がインプットされ、組み立てた結果、数字を出したんだと思いますが、なんでほとんど見ていないのにそれがわかるの?という具合ですが、そこが数字の天才たる所以です。

数字を読める人になるためには、個々の事象全てを知り、そこに数字を全部当てはめることができるように意識することが必要です。

難しいことではないのですが、積み重ねこそ重要です。

数字が読める人になりましょう。