夜の街ってなんだ?
最近、新型コロナウイルス感染者は「夜の街」関連が多いってよく言われていて、ただ今一つわからないのです。「夜の街」って何ですか?。別に昼間働く人だって夜の街には行くでしょうに。何だか、ホストクラブやキャバクラがいつぞやのパチンコのように狙い撃ちにされている感があるのですが、メディアがどう報じているのかを調べ、定義をしっかりつかんでみたいと思います。
で、調べ始めたら・・・、やっぱりちゃんと意味が定まっていない。
ひとくちに"夜の街"といいますが、夜の街の業種には上記で挙げられている接待飲食の様な業種から一般飲食店、深夜酒類提供飲食店、その他様々なエンタメ系業種など様々な業態が存在しています。それぞれの業種はそれぞれ異なるサービスを提供しているワケですから、当然ながらウィルス感染に関してそれぞれが異なるリスク度を持っているワケで、何でそれをひとくちで"夜の街"なんて纏めますかね? その表現が、接待飲食とは関係ない夜の業種に対して絶大なる風評被害を生んでいることを、こういう表現を好んで使用している人達は認知していないのでしょうか。
そもそも「夜の街」とはなんなのか? 今回、新たに感染が確認されたのは接待飲食と呼ばれる業種の店舗だ。しかし、「夜の街」には一般飲食店、深夜酒類提供飲食店、その他さまざまな業態が混在している。
行政やメディアが「夜の街」という曖昧な表現を使うことによって、さまざまな業種を一括りにするのは、スケープゴートにしようとしていると批判を受けてもおかしくないだろう。というか、ハッキリ言って営業妨害だ。
でも何で歓楽街と云わずに夜の街と云うのでしょう?夜の街とは誰が云い始めたのでしょう?歓楽街と云うと、淫靡な響きがすると思ったのでしょうか?夜の街の方が妖しい気もしますが。謎です。「接待を伴う飲食」と以前は云っていたところ、接待自体はいいではないか、となり、夜の街となった、とも考えられますが、いずれにしろ夜の街の定義を、そのような発表をする人に聞いてみたいです。
都にコメントを聴いたニュースもありました。
都は、夜の街の定義について、「夜、若い人が集まり密になっているということで広義の意味で『夜の街』関連としている」と話している。
ん?、あれ?キャバクラやホストクラブ、風俗店と聴いてたけど違うのか・・。接待を伴う飲食店の関係者、ということでもないみたいですね、うーん。
東京都は、ホストクラブやキャバクラなど接待を伴う夜間の飲食店で感染した人を「夜の街での感染者」と定義している。
さっきの記事と言ってることが違うぞ・・。
考察
この「夜の街関連」という言葉、当初は「接待を伴う飲食店」のことだったと思うんですね。で、調査を進めていくとだんだん意味が当てはまりにくくなってきた。最後には「夜の街で若い人が集まってわいわいすること」まで夜の街に含まれるようになってきた、と言うことだと思います。
場合によって狭義の意味、ホストクラブやキャバクラ、風俗店のことだと言ったり、広義の意味、夜の歓楽街にて若者が騒ぐことも含めたりする。
定義をころころ変えていたら、コミュニケーションロスが起きますって。
夜に親しい仲間で飲み屋に行くことは、「接待を伴う飲食店」じゃないからいいよねって、開放感を味わいたくて遊んでたら、急に「夜の街関連」に括られちゃったという状況です。
おかげで、「合計xx名のうち、yy名は夜の街関連です」って言っても、夜の街自体の意味をあいまいにしてしまったせいで、何のフィルタリングにもなっていないという状況になってしまいました。
世間の大半はまだ、「ホストクラブやキャバクラなどのスタッフ、またはお客さんの間で流行ってるのね」としか思っていません。でも行政の本音は、若者が夜の街に繰り出すこと自体がリスクだって言いたいんでしょう。
※そもそも、若者は「接待を伴う飲食店」に簡単に行けませんよね(経済的に)。結構お金かかりますから・・。
それをはっきり言わずに「夜の街関連です」ってのは、これは明らかに、誰も抑止しない。だって、受け手の国民は狭義に取りますから。できるだけ制限がない方がうれしいのですから。
昨日書いた、東京都の新たなモニタリング項目を、ITの運用監視に当てはめるなら、にしろどうも最近の行政は、国民に対して情報をわかりにくくして後々の責任問題に発展しないような防衛的な対応が目立ちます。防衛・・というのは自分の立場、に対してです。
もっと、誰が聴いても意味が同一なように、言葉を尽くす説明をお願いしたいものです。