orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

原則在宅勤務導入は早急過ぎる

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原則在宅勤務が広がる

やっぱり出てきちゃいましたか・・。

もう、会社の運営自体を原則在宅勤務に切り替えると言う話。

 

www.nikkei.com

動画投稿サイト「ニコニコ動画」を運営するドワンゴは、新型コロナウイルスの収束後も全社員約1000人を原則、在宅勤務とする方針を固めた。新型コロナの感染拡大を受けて2月から在宅勤務を始めたが、通勤時間が不要になったことなどで生産性が高まっていると判断した。米ツイッターも期限を設けず在宅勤務を認める方針を示すなど、コロナ危機をきっかけに働き方を見直す企業が出始めている。

 

 

考察

私は、反対です。

昨日、やむにやまれぬ事情で2か月ぶりくらいにオフィスに行ってきたんです。

もう、ビルごと静まり返っていました。しーん。

しーん、という音が聞こえましたね。

で、用事と言ってもすぐ終わるものだったので、10分早々で退出したのですが、いろいろ思ったことがありました。

ああ、こんな素晴らしい立派な施設で仕事をしていたんだな、と。

自分のデスクに、会議室。廊下や照明。

完全にフリーズしたまま2か月間放置していたのですが、端的に、

「もったいない。」

もし、この状況が克服出来たら、ぜひもう一度このオフィスに通いたい。

このオフィスだからこそ仕事したくなる状況がある、と。

そう思いました。

通っていたころの満員電車は非人間的だったのですが、それほどのことをしても来る価値があった場所であったことを痛感しました。

そもそも、原則在宅勤務だとして、私の自宅は全く最適化されていません。

家がオフィスになることで不幸なのは家族です。

「亭主元気で留守が良い」

とは言いますが、別に夫婦仲が悪いということではなく、お互いの人生のペースを作るうえでそれぞれのフォーマットというのはこれまで機能していて、そして地域があり交通があり社会がありました。

それが突然、こんな状況ですから、せめて二か月くらいは何とか、非常事態をしのぐことはできました。ただここから、このように原則在宅勤務なんて会社が宣言したら、かなり運用が厳しいものとなります。

最適化するとしたら何をすべきでしょう。

そもそも家が狭すぎます。寝に帰る家だったから私の居場所は最小限になっています。しかし一日中家に居るのですから、これは空間的には不協和音を出さざるを得ません。物理的に一部屋足りない。

むしろ、家族にとっていないのと一緒になるくらい、存在を消せる部屋が1部屋必要。でも都会の住居で1部屋増やすと言うのはとんでもない負担増です。

次にご飯のこと。昼ご飯の負担が重い。私だけ別で昼ご飯をコンビニなどで用意するなんてことをやっても、どうせ食べる場所は家の中なので妻も忍びない。子供もいるので結局夕飯のときにやっていた家族全員のご飯の用意を、昼もやらなければいけなくなってしまう。

そして、一日中電気をつけ空調を付け、たまにはWEB会議もするということで、電気代ガス代もかかってきますし、椅子や机も用意する必要があります。余計にお金がかかってきます。じゃあ、在宅勤務手当みたいなものを出すべき。そりゃそうなんですが、じゃあそこから所得税や住民税、年金などが源泉徴収されたりします。

こうなると、わざわざ高いお家賃を出して都会に住む意味が失われてきます。空気も良くて土地も安い田舎に広い家を借り、そこでインターネットさえつないじゃえば在宅勤務もまだ最適化されます。通勤もありませんから、外を散策してもよいのでしょう。都会の近所を散策しても、家と狭い公園しかありませんからね・・。

だから、原則在宅勤務の会社に入るぐらいなら、ここに家があり、この広さでこの部屋割りで、なんて計画しなかった。だから、原則在宅勤務というのは、家族の在り方に大きな注文を与えているのと同義なのです。一から最適化しないと長続きしない。

 

一方、家に長居しないためのオフィス、という消極的な話だけではなく、オフィス自体はとても機能的な場所です。

ただ、もう全員が毎日定時間に集まると言うことは非常識になった。

それだけです。

だから、効率的にオフィスを使うということが必要になってきます。かならずいる必要はない。使う時はちゃんと使う。

一年のうち、3分の1くらいの利用で十分じゃないかと思っています。でもゼロにする必要はない。

今はテレワークの有効な使い方を全員で研究中ですが、オフィスの有効な使い方を今度は考える時が来るはずです。

そのハイブリッドが新しい仕事の在り方だ、と思って今う。

 

基本的に、今の社会の在り方のまま、原則在宅勤務は反対です。

 

 

今後、どうあるべきか

テレワークと時差通勤を半々にするなど、新しい形を模索していきたいと思っています。100%在宅だと、メンバーの家族や生活への影響が大きすぎる。会社は社員しか見ていないと思いますが社員からはまた家族がいます。

一人暮らしの場合は自己管理が本当に大変になりますし、基本一部屋でしょうから、物理的に仕事とプライベートの区別が全くつかなくなります。

世帯持ちだと考察で書いた通りです。

まずは、テレワークと出社のバランスを調整しながら、いいとこどりをしていきたいと思っています。例えば週3でテレワークとすることで、ウィークデーのうち60%は出社を削減できます。週2で、出社したほうが効率がいいことを追求していきます。

そのうち、原則在宅勤務のことも検討し始めたいと思いますが、そのときはそれぞれのメンバーや家族の人生、そして私自身や私の家族も踏まえながら、時間をかけて最適化していきたいです。

今後もっと自由な働き方が臨めそうだ、と思ってある種期待していた部分もあったのですが、「原則在宅勤務」なんて早急過ぎる議論が出て来たので、おいおいついていけないよと思って記事としてみました。