orangeitems’s diary

クラウドで働くインフラエンジニアの日々の感想です(ほぼ毎日更新)。

今、やれ

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新しい仕組みを入れることの大変さ

私自身はこのブログを通じて発信しているとおり、人がまだ見向きもしていない機器やソフトウェアをさわるのが好きで、おかげで今のインフラエンジニアという仕事についていると思う。新しいプログラムを作ることを仕事にせず、そのプログラムを動かす機械を整えることを好みそれが仕事になった。思えば小学二年生にファミコンではなくパソコンをなぜか手にし、カセットテープで20分間、BASICを読み込ませてパソコンを起動するところから始まっている。いや、それより前、保育園時代に私に電卓を与えたら、ずっと電卓の挙動を一日ボタンを押して楽しんでいて、ある日目の前から電卓が無くなったところから始まっているのかもしれない。多分あれは、親が心配になって片づけてしまったに違いない。

新しい機械やソフトウェア好きなので、これまで何でこんな便利なのに、まだレガシーな仕事をしているんだろう、例えば、電話やFAX。チャットがあるのに電話してくるんじゃねえ。電子メールしてくんじゃねえ。複雑な思いを抱えながら古い仕事の仕方を踏襲していたのだけれど、それが変えられるときがある。緊急事態の時だ。何か想定外のことが起きて窮地を凌がなければいけないのだが、今までの仕事の仕方を踏襲していたら絶対に間に合わない。もしこのツールを使えば、現状打破ができるかもしれない。もしダメなら使うのを止めればいいじゃないか。平常時には稟議やら企画書やら、役員の説明やらで絶対通らないか通ったとしても限定的になりそうなことが、緊急時にはスルっと通る。

そして、通った後、とても成功したとする。いや成功するのはわかっている。説明が大変なんだ。わかっていない偉い人に導入したら成功することをわからせるコストがどれだけかかると思っているのだ。彼らはそのくせ、導入して失敗したらいつまでもグチグチ言ってくる。あの件はダメだったな。アイツは奇をてらう。そして提案するのが嫌になる。そうやって組織のイノベーションはいつも潰される。そのくせ、役員連中にお抱えのベンダーから提案があったらそれをトリガーに導入しろと言ってくる。そういうことは往々にしてうまくいかないことが多い。なぜなら、内なる欲求に基づいていないから。

 

 

緊急事態

しかし、しかしだ。今は違う。政府お墨付きの緊急事態だからだ。

 

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厚生労働省は、新型コロナウイルス感染症に関する医療機関からの情報を集約するツールとしてサイボウズの業務改善プラットフォーム「kintone」を活用。全国の医療機関からの情報をkintoneで集約する。システム構築は富士ゼロックスが行った。

 

厚生労働省、医療機関は今、戦時中だ。一刻一刻と変わる状況を俯瞰的に把握し、次のアクションを取り続けないと詰む。そして彼らはレガシーだった。電話、FAX、そしてエクセルの集合体だった。いやいやそれでは情報処理できない。すぐになんとかできないのか。スクラッチからシステム開発したらどれだけ時間がかかるんだ。何かないのか。その結果kintoneに辿りついたことが容易に想像できる。

でも、kintoneなんて大昔からあったのだ。これ、kintoneならもっといいのに。今なら通るんだ。今ならレガシーを捨てスマートな方法に移行できる。今を凌げないなら明日はないのだ。

 

japan.zdnet.com

 LINE WORKSの導入により、コミュニケーション方法が電話からチャットに置き換わることで、営業社員は駐車中や商談終了後の隙間時間に連絡内容を確認でき、支店とのスムーズな連携が可能になった。さらに、商品の売上状況や生産計画、販促キャンペーンなどの情報をツールのホーム画面に集約し、外出中の営業社員がスマートフォンを活用することで社内情報にアクセスできるようになった。

 試験導入では、営業社員の社内電話件数が約50%減少した。今後は電話件数を従来の3分の1以下にすることを目標としており、外出中の営業社員と社内の情報共有を省力化することで、営業部門全体の業務効率を向上させる。

 

社内電話、社内メール。これで緊急事態の長期化を乗り切れるわけがなかろう。コミュニケーション基盤が無ければ企業が終わる。それぐらいの状況で、今なら提案は通る。そして複雑な社内ルールなどそっちのけだ。会社が終われば社内ルールなどおままごとでしかない。会社が無くなるかもしれないときの役員の危機感は半端ない。役員の権限で、責任で、今やどんなことでもルールを飛び越して実行できてしまう。そんなときなのだ。

今、やれ。

会社を変えたい、もっとスマートにしたい。イノベーションをもたらしたい。今が明らかにチャンスだ。このチャンスを活かせないで後から「うちの会社は・・」とブツブツつぶやいている人は、いつまでたってもそこから抜け出せない。今ならできる。

 

一度替えることがでいたらそれがレガシーになる

私の経験でも、緊急事態時にたくさんのツールや仕組みを入れたのだが、一度それで成功すると絶対に戻らない。これは100%そうだ。緊急事態時に便利さになれてしまうと、戻らない。全員がやり方をおぼえてしまい、圧倒的な導入効果を体感したらそれを廃止し元に戻すことなんて誰もできない。生産性が上がれば経営者は満足なのだ。

なぜ、当社はクラウドサービスをこんなに導入出来たのか?。それは、こういう事件があってあの時にツールを混乱に任せて導入したんだけど、結局今も使い続けているね。・・・ということをたくさん経験してきた。

今や、WEB会議に全く興味が無かった連中が、ZoomがいいだのGoogle Meetがいいだの、Skypeだなんだと議論し始めている。そして仮にこの緊急事態が終了しても元に戻ることはない。それは新しいレガシーになっていく。

だから、本当に、この状況に応じて便利なツールをどんどん身の回りに入れていきましょう。「今、やれ。」です。