orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

予見力 人はなぜ動かないのか

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マスク品薄の件から

新型コロナウイルスの件を見ていますと不思議なことがあって、マスクが品薄・高額転売が起こっている状況とか。ニュースを見ていればこうなることは必然だったはずです。中国で大変な伝染病が発生していて、東京23区に匹敵する地域ごと閉鎖するほど事態は深刻であると。であればマスクが必需品になることは明らかでそこで予見してマスクを事前に買っておくという行動。これが意外とできてない人が多いので、パニック買いのようなことが起こり急に品薄となるのです。

これと同じようなことが年末年始にも起こっているのを思い出します。帰省ラッシュの際に新幹線の自由席に当日飛び乗ろうとする人。いや、もう数週間前からネットで予約できるのになぜわざわざ、乗れるかどうかわからないリスクを背負って当日まで何もしないのか。予見しないばっかりに、何倍ものコストを支払っているのではないか。

中国に戻れば、まだ春節の時期だったから経済が止まっていて影響が見えにくいだけで、春節明けのこれから特に生産活動が停滞します。今は在庫があるから対応できているのですが今後どんどん「品薄」がポイントとなってくるでしょう。人気のあるものは今のうちに確保しておいた方がいい、と私の予見力は言っています。

私の仕事であるコンピュータシステムの運用についても、予見力による行動が99%です。障害発生、つまり問題が露見してから対応すると相当なコストを支払うことになります。コストとは現金だけの話ではありません。顧客からの信用、対応に費やすためにできなくなること、精神力、時間、いろいろな要素がコストです。露見する前に想像を働かせること。そのためにいろんな監視を事前設定しておき、かつそれを毎日漏らさず確認すること。予見力とは超能力でもなんでもなく、日々の行動様式によって生まれます。毎日が日和見であればあるほど、とんでもなく高いコストを支払わされるということを断言しておきます。

 

取り越し苦労でも構わない

予見力に重きを置いている人は、いろんな取り越し苦労をしているようにはた目からは見えます。騒ぎになっていないときにマスクを買いに行くと、「またまた心配性ね」と思われるかもしれません。予見による行動を増やせば増やすほど、日々の行動数自体は増えます。おそらく最近は、これを多動性と言っているのだと思います。何も考えず手数を増やしているという風に見えるのですが誤りです。たくさんのことをする要因は予見力にあります。いろいろな想像を膨らませて準備することで、そのうちそれが的中したときに、慌てる他人に比べて数倍、数十倍のレバレッジ(てこ)が生まれます。他人が大きいコストを支払っている間に、自分自身はまた予見力を活かして別のことをやりはじめるのです。彼はまた、的外れなことをしていると冷ややかな視線を浴びることも多いのですが、予見力の高い人は例外なく多動性が高いように見受けられると思います。

多動性が高いから優秀だということで、たくさんのことに手を出す人が失敗するのはこのロジックを理解していないからです。なぜそれをするのか、について突き詰めていないから。もしこれができたら、こんなことになるだろう、の積み重ねをするために日々頭の中で思索をしているはずです。動く前にきっと考えている。そして取り越し苦労でも構いません。無駄と思ったら止めればいいだけですから。

 

とりあえずやっておく

予見力を磨く、と考えると抽象的過ぎるのでお勧めの考え方を一つ。やるかやらないか迷ったらとりあえずやってみる。やってみるとさらに次の未来が見えることがあります。自分が未経験なこと。おもしろそうという感情を刺激してくれそうなこと。そんな時間がないと言うのであれば、なぜ時間がないのかを突き詰めてください。何でそんなに時間を取られているのでしょう。働き方改革一つ取っても時間を創出することに世の中が動いているのが明らかでそれに乗れていないとすれば何が原因でしょう。時間がないことを積み重ねこのまま予見力による行動を増やせないとすれば、何が予見されますか?ということです。

どうにも、世の中のムーブメントがSNSのために衝動的に動いているように見え、非効率さが否めません。先を見て動けばいいことだらけだと思います。