2020年のトレンド
もう2019年も暮れていきますね。
令和にこの前変わったと思ったら、もう1年が終わってしまいます。
そろそろ来年のことを考える時期だと思ったら、ガートナーが来年のトレンドを教えてくれています。
ガートナーは、企業や組織にとって重要なインパクトを持つ「戦略的テクノロジ・トレンドのトップ10」の2020年版を発表しました。
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ハイパーオートメーション
今年は「仕事とは何か」について考えさせられた年でした。
来年はいよいよ、テクノロジーによって仕事自身が大きく形を変えていきます。
PoCはもう終わりです。RPAを切り口に、AIやロボティクスが職場にやってきます。
ガートナーが言うようにRPAだけでは不十分です。
見えないのに有能なエージェントが人間の仕事を代替しはじめるのが来年です。
マルチエクスペリエンス
ディズニーランドでファストパスを取得した施設が、何らかの理由で中止になった場合、「マルチエクスペリエンス」に変化し違う施設に短時間で乗れるようになる・・、という意味じゃないです。
VRやらARやらMRやらで、いろんな人間が体験できるデバイスが増えるぞということ。こちらは準備万端なので、ぜひお求めやすいデバイスをどんどん出してほしいものです。デバイスがいろいろ出て楽しめる来年です。
専門性の民主化
今年は、「AIの民主化」という言葉を聞きました。もっと多くの人々がAIを使えるようにならなければいけない。一部の専門家のアイテムであってはいけない。
来年はAIだけではなく、さまざまなテクノロジーがどんどん民主化されていくということで、まぁガジェット好きの私はいろいろ買わされるんでしょうね。
ご期待ください。
たくさんの人に先端技術が渡れば、そこからまたイマジネーションが生まれ、新しい文化が創造されていきます。そんな来年です。
ヒューマン・オーグメンテーション (人間の拡張)
人間はスマホによって、現実世界が拡張することを知りました。
でも、あの小さな長方形では限界があります。歩きスマホを見ればわかります。拡張どころか、視野が狭くなり事故多発。もっと人間の認知を拡張するには別の仕組みが必要なことがわかります。AR、VR、MR、どんな方向に行くかはまだわかりませんがスマホの次が出てくるのが来年です。
透明性とトレーサビリティ
これはもう、AIだけの話ではなく、インフルエンサーにも求められるようになるでしょう。その情報ってどうやって裏を取ったの?。すでに透明性・トレーサビリティのない情報を拡散させた人はSNSで問い詰められるようになっています。
情報は便利ですが、その情報は本当?、人々は情報リテラシーをもっと持たないと、世界はデマで覆いつくされるようになります。
エビデンスが実はAIが作り出したフェイク、なんてこともありますし、どんどん危険性は増していると私は感じています。
そんな、情報に踊らされる年が来年です。
エッジ機能の拡張
私の身の回りでも「エッジ」という言葉が躍るようになってきました。
5Gによって、現場(エッジ)側に計算能力を持たせ、クラウド側に情報処理した結果を吸い上げるという方式が本格化します。
エッジ側でもコンテナを。これまでクラウド(中央)に吸い上げられてきたコンピューティングリソースが逆流するのが来年です。
分散型クラウド
Amazon OutpostやAzure Stackの例のように、クラウドだがユーザー側のロケーションに置くというハイブリッドクラウドが本格化します。
データを全部、ベンダー側に置くのは健全ではない。ユーザー側に置くがクラウドのパワーは使いたい。そんな願いが叶う来年です。
自律的なモノ
以前の「自律的」は、自分から動くぐらいの意味でしたが今は意味が違いますね。AIは、他のAIと協調して動くようになる。そうするとカオス(複雑系)が生まれ、これまでのウォータフォールのシステムではありえなかった状況が起きます。
その中に人間が挟まれたらどうなるか。違和感が出てくるでしょう。もしかしたらロボット排斥運動すら起こるかもしれない。
そんな来年です。
実用的なブロックチェーン
ブロックチェーンは仮想通貨そのものだと思っている人がまだ世間には多いと思うのですが、単なる一つの実装です。
人間は取引によって価値を交換して社会を構成しています。ブロックチェーンは全ての取引の方法をシンプルにしてくれる画期的な技術ですが今年はまだ実験段階でした。
どんどンブロックチェーンを使って生産性を上げていこうということが、実現されるていくのが来年です。
AIのセキュリティ
これは・・。いろんな意味がこもっていますが、AIが社会の一端を担うようになると、それを騙すAIが現れます。もう現れています。セキュリティーをAI実装するソリューションに対して、そのAIを騙すAIを使ったハッキング方法が現れています。
結局のところ、優れた技術が発明され使われると、その技術が逆に攻撃側に使われいたちごっとになります。AIも同様です。原子力発電所も原子爆弾も、どう使うかだけの話です。
また、優れたAIが発明されても、そのAIが盗まれる可能性があります。そして意図せぬの方向で利用される恐れがあります。
AIのセキュリティーが今以上に意識されるようになるのが来年です。
刺激的な2020年になるのは間違いありません
これまでIoTだ5GだクラウドだAIだと言っていたのは明らかに基礎技術であり、我々の現場に舞い降りるものではありませんでした。
しかし、2020年のトピックを見るとどれもこれも、私たちの生活に直接かかわりそうなものばかりではありませんか?
消化するのも大変なほど、どんどん具体的な製品やサービスが届けられ、革新的に変わっていくのが目に見えます。
人がより豊かになるよう、一人一人が注意してこの進化に携わっていきたいですね。暴走しないように。