orangeitems’s diary

クラウドで働くインフラエンジニアの日々の感想です(ほぼ毎日更新)。

デジタル疲れでレガシー企業が復活傾向 最先端の裏を行け

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オワコンが輝きだす

デジタルの最先端企業の裏で、オワコンと思われていた企業が輝きだす。そんな例がちらほら出てきて面白いなと思います。

 

www.nikkei.com

業績が低迷してきたブックオフグループホールディングス(GHD)が復調している。背景にあるのは宿敵でもあるフリーマーケット(フリマ)アプリ大手、メルカリからの思わぬ恩恵。中古品市場が押し広げられる一方、商品発送など個人間取引の手間を嫌ってリアル店舗に回帰する消費者が増えている。ブックオフは店舗網の拡大などの反転攻勢に動くが、復調が一過性に終わるリスクとも背中合わせだ。

 

最先端分野には厳しい競争が待っていて消耗戦が行われている中、終わった、と思われた企業が復調しだす。これは技術進化が速い中で、全ての最先端技術が全て主役になるわけではないということを示していると思います。世界を変えると思われていた新技術が、実は使ってみたら使いにくくて、ああ昔のアレのほうが良かったねとなる現象です。

今残っている古くからある技術って、実はそんな競争を潜り抜けてきているのでなかなか無くならないのではないかと思います。例を挙げます。

 

強い?オワコン

キーボード

私が初めてキーボードに出会ったのは30年弱前、シャープのMZ-700というパソコンを小学二年生なのになぜか買い与えられて以来となります。全く裕福な家庭でも無かったのですが親が気まぐれで当時流行していたファミコンではなくパソコンを買ってきたおかげでIT業界にすべりこむことができて今では感謝していますが・・。

そのころに出会ったキーボードは、

 

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出典:ハードの限界を何度も乗り越えた「シャープ MZ-700」 - AKIBA PC Hotline!

 

こんな形をしていまして。基本的には同じ配列です。この時代からほぼ今の形をしていて面白いなあと思います。右上にあるカセットテープは音楽を聴くわけではなく、BASICやゲームを読み込むために存在していました。これはもう無くなってしまいましたので、キーボード強しと言ったところです。

音声入力が出てこようが、スマホのタッチパネルやフリック入力が出てこようが、今でも入力の中心であり尊いよなあと思います。

 

クレジットカード

なんとかペイ全盛かと思いきや、結局はクレジットカード持っておくのが一番速いよなあと思うシーンが多いです。結局なんとかペイだってクレジットカードとひもづいているので、じゃあクレジットカード使った方がはやいよねということで私はまだなんとかペイデビューをしていません。

20%還元キャンペーンのようなことをやって各社数百億の赤字を平気で出していますが、キャンペーンを止めてマネタイズの段階に入ったときに、さて利用者が継続利用するのかは未知数だと思っています。

現金かなんとかペイしか決済を受け付けません、というお店が増えてくれば考えますが、今のところ何とかペイが使える店はキャッシュカードも使えますので何にも困ってないなあと。

 

有線

LANもそうですし、イヤホンもそうなんですが、無線がこれだけ普及しても有線は強いなあと思うシーンは多いです。

有線は最大限の情報を確実に速く届けてくれます。無線LANの場合は2つの接続点に妨害電波や障害物があると不安定になる場合があります。イヤホンの場合、例えば動きの激しいゲームではBluetoothイヤホンでは遅延があり使えません。

きっと5Gが現れても有線は相変わらず登場しますから、100年後もいるだろうなという直感があります。

 

オムニチャネル

AmazonをはじめECサイトばかりになると、実店舗はどんどんショールーム化しなくなっていく。そんな予想もありましたが逆に、実店舗のほうが買いたいお客様を引き付けられているので、ECサイト専業の方がピンチなのではという論も目立ち始めました。

 

jbpress.ismedia.jp

 競争戦略上の観点で言えば、アマゾンをはるかに凌駕する「店舗と従業員というリアル資産」を(アマゾン恐怖指数の他の小売関連企業のように)負債にすることなく、いかに武器化するかが経営上の喫緊の課題であることはいうまでもないだろう。

 

markezine.jp

当社は43年間リアル店舗を中心に展開してきており、ビームスのブランド体験は店頭にあると思っています。いかに店頭でお客様に体験をしてもらうかということを考え、ファッション雑誌や広告など、様々な方法でリアル店舗へ送客していました。インターネット登場後は、デジタルでブランドの価値を伝えて、店頭で購買体験をしてもらうという購買フローを描き、それぞれの最適化を進めています。ECはデジタル施策の中のひとつ、という立ち位置で考えています。

 

ニコニコ動画

オワコンと言われることもあったニコニコ動画、その運営のドワンゴが、痛みを出しつつ黒字化したという話を聞きました。一度整理できた後にこれから何が出てくるのかを注視しています。一度黒字化できた中で新しいことにチャレンジする方が、採算性・現実的な改善策が出てくると思います。プラス方向への転換を期待しています。Youtube疲れ・・なんてムーブメントが起こればチャンスかもしれませんね。

 

www.itmedia.co.jp

 KADOKAWAが8月8日に発表した2020年3月期第1四半期(19年4~6月)の連結決算は、売上高が前年同期比0.2%増の497億4500万円、営業利益が約8.7倍の34億7100万円、最終利益が約7.1倍の26億300万円と増収増益だった。子会社ドワンゴが中核を担うWebサービス事業の営業損益が黒字に転換した他、出版事業などが好調だった。

 

破壊的イノベーションの限界

最近感じるのが、一時流行した「破壊的イノベーション」の限界です。異業種がいきなり飛び込んできて、既存の市場を破壊的に食らいつくすというもの。

レガシーな企業はデジタルに乗り遅れると衰退する。これは正しいとは思うのですが、まるでレガシーが悪いもののように一時扱われました。

世の中は目新しいものが大好きなので、一旦バズるとレガシー企業は悪い影響を受けます。しかしバズったからと言って定着するかは全く不透明。結局は昔に戻るというものもたくさんあります。それよりは、レガシー企業がレガシー資産をデジタルと結び付けてよりサービスを強化したほうが結局は良い、そんなことがわかってきた現在地点だと思います。

Uberが日本のタクシー業界を変えるかと思いきや、タクシー業界がスマホの配車サービスを展開したり。

 

jidounten-lab.com

タクシー配車アプリ戦争が激化している。以前は各タクシー事業者独自の配車アプリがスタンダードだったが、この1~2年でDeNAが配車サービスの本格展開を開始し、海外配車サービス大手のDiDiやUberも参入するなど、業界外の動きが一気に活性化し、タクシー事業者を巻き込んだ勢力争いが激化の一途をたどっている。

 

実は破壊的イノベーションなんて幻想で、その新規参入のアイデアを糧に自社サービスと結び付け、むしろ市場が豊かになるということこそ、DXの本質なんじゃないかな、と思います。破壊するのではなく既存サービスがより豊かになると言った具合です。

デジタルを黒船襲来みたいにして扱うのではなく、世の中をより豊かにするツールとして非破壊的イノベーションが進めばいいなと思います。