orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

各証券会社の決算が大崩れしている件について(2019年4~6月期)

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はじめに

2019年7月も最終日で各社の4~6月の四半期決算が見えてきたわけですが、どうも証券セクターが非常に調子が悪い。

ということでこの実感を確かめるために今日までに出ている各社決算を並べてみました。

 

決算記事一覧

SMBC日興証券

www.nikkei.com

SMBC日興証券が30日発表した2019年4~6月期の連結決算は、純利益が前年同期比66%減の50億円だった。米中貿易摩擦などを受け株式相場が低迷する中、株式売買や投資信託販売が低調だった。事業会社の売上高にあたる純営業収益は18%減の706億円。国内のリテール事業が苦戦した。株式売買の委託手数料、投信の募集手数料はそれぞれ28%、17%減った。

 

SBIホールディングス(2019/7/30)

www.nikkei.com

SBIホールディングスが30日発表した2019年4~6月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比35%減の116億円だった。個人の株式売買が低調だったほか、信用取引を手がける個人向け融資に伴う金利収入が減った。暗号資産(仮想通貨)交換業が黒字化したものの、市況悪化の逆風が大きかった。

 

丸三証券(2019/7/30)

www.nikkei.com

丸三証券が30日に発表した2019年4~6月期の連結決算は、純利益が前年同期比40.5%減の2億3100万円となった。営業収益は前年同期比5.2%減の39億円、経常利益は前年同期比22.7%減の3億6000万円、営業利益は前年同期比40.9%減の1億2000万円だった。

 

水戸証券(2019/7/30)

www.nikkei.com

水戸証券が30日発表した2019年4~6月期の単独決算は、税引き損益が1億800万円の赤字(前年同期は3億8400万円の黒字)だった。投資信託の募集・売り出し手数料やトレーディング収益が減少した。

 

いちよし証券(2019/7/30)

www.nikkei.com

いちよし証券が30日発表した2019年4~6月期の連結決算は、最終損益が1億9400万円の赤字(前年同期は6億4100万円の黒字)だった。株式相場が不安定ななか、中小型株などの株式委託手数料が減少した。

 

岡三証券(2019/7/30)

www.nikkei.com

岡三証券グループが30日発表した2019年4~6月期の連結決算は、最終損益が1億3700万円の赤字(前年同期は5億4600万円の黒字)だった。先行き不透明感から国内株や投資信託の手数料収入減が響いた。

 

極東証券(2019/7/30)

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極東証券が30日発表した2019年4~6月期の連結決算は、純利益が前年同期比2倍の4億5300万円だった。債券などのトレーディング収益が増加した。

事業会社の売上高にあたる金融費用などを除いた純営業収益は24%増の18億円だった。株券などの受け入れ手数料が増えたのも寄与した。営業利益は2.2倍の6億700万円だった。

 

藍澤證券(2019/7/30)

www.nikkei.com

藍澤證券が30日に発表した2019年4~6月期の連結決算は、純利益が前年同期比6倍の2億9300万円となった。営業収益は前年同期比2.4%増の35億円、経常利益は前年同期比4.4倍の3億3200万円、営業損益は800万円の黒字(前年同期は2億9300万円の赤字)だった。

 

東洋証券(2019/7/29)

www.nikkei.com

東洋証券が29日発表した2019年4~6月期の連結決算は、純利益が前年同期比86%減の1400万円だった。日本や米国、中国の各市場で取引高が減少し、手数料収入が落ち込んだ。 

 

松井証券(2019/7/29)

www.nikkei.com

松井証券が29日に発表した2019年4~6月期の決算は、税引き利益が前年同期比53.1%減の13億円となった。営業収益は前年同期比25.5%減の55億円、経常利益は前年同期比52.7%減の19億円、営業利益は前年同期比53.7%減の19億円だった。

 

カブドットコム証券(2019/7/25)

www.nikkei.com

カブドットコム証券(8703、監理)が25日発表した2019年4~6月期の単独決算は、税引き利益が前の期比65%減の5億3300万円だった。株式などの受入手数料収入が減少したほか、信用取引から得る金利収入も低迷した。

 

光世証券(2019/7/19)

www.nikkei.com

光世証券が19日に発表した2019年4~6月期の決算は、最終損益が2億900万円の赤字(前年同期は6900万円の黒字)となった。営業収益は700万円の赤字、経常損益は2億900万円の赤字(前年同期は7600万円の黒字)、営業損益は2億3200万円の赤字(前年同期は1800万円の黒字)だった。

 

どう捉えるか

上記記事のうち3分の1くらいは企業開示をもとにAIが自動生成したもので、その出来に驚いたのがまず第一印象です。全部自動化しても遜色ないのではないか・・と。

さて、全て減益や赤字というわけではないですがほぼ総崩れの印象です。なぜこれだけ落ち込んでいるかということで出てくるワードは以下の通りです。

・米中貿易摩擦などを受け株式相場が低迷
・株式売買や投資信託販売が低調
・信用取引の金利収入が減少
・投資信託の募集・売り出し手数料が減少
・トレーディング収益が減少

結局のところ、株価が全く動かず、短期的に売ったり買ったりしても利益がでないので出来高が減少し、手数料収入が激減したという解釈でよいようです。

相場がこれだけ貼りついてしまったのは、米中貿易摩擦の行く先がどこに向かっているのか不透明で日本への影響が読みにくいといったところだと思います。一時的に悪化したとしてもそれは一時的なものなのか、永続的なものなのか。むしろメリットになる企業もいるのではないか、等のいろいろ入り混じった感情が現在の株価停滞を導いていると考えられます。

日本はローカルにおいて消費税10%値上げを控えていますから、7~9月期も依然として膠着状態にありつつ、10月以降にその影響がどの程度出てくるかといったところでしょうか。

過去、リーマンショックの時は金融業界中心にひどいことになりました。金融業界はIT業界にとってビッグユーザーであり密接な関係にあるため、引き続き状況を注視したいと思います。