orangeitems’s diary

クラウドで働くインフラエンジニアの日々の感想です(ほぼ毎日更新)。

勤務中に送別会準備で処分?!職務専念義務とは何か?

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「部長送別会のご連絡」から始まる悲劇

NHKのニュースで流すほどか・・と思うぐらいの話のようにも思われるこの件。

 

www3.nhk.or.jp

大阪・堺市の副市長に就任した大阪府の前の総務部長の送別会を開くため、府の職員が、勤務時間中に職場のパソコンを使って同僚に参加を呼びかけていたことがわかりました。
府は、職務専念義務に違反する可能性があるとして、関係者の処分などを検討しています。

 

読売新聞にも・・。

 

www.yomiuri.co.jp

6月に退職した大阪府幹部の送別会について、職員が公用メールで案内状を送っていたことがわかった。同僚から集めた記念品の代金保管も職場でしていた。いずれも内規違反として、府は近く関係者を処分する。 

(中略)

府は、公用メールの私的利用を禁じている。勤務中に送受信されたメールもあることから、職務専念義務違反の可能性もある。

 

昼休みであればパソコンを使って良かったのか(そもそもダメっぽい)。パソコンを使ったからメールのログをフィルターされて指摘されたのか。秘密の紙メモを作って関係者の間だけで廻せば免れたのか・・・。最近だと裏でLINEグループを作るとか?。長い間民間で社会人をやっていると職務とは勤務時間を利用して結果を出す場だとばかり思っていたのですが、どうも違うようです。結果ではなくプロセスも仕事をしているという状態とならないと違反となる職場もある模様。職場もいろいろあるんですね。職場選びの際は頭に入れたいものです。

キーワードは「職務専念義務」のようですので事例を調べてみます。

 

職務専念義務違反を問われた事例

 

たばこ

www.yomiuri.co.jp

大阪府の吉村洋文知事は14日、勤務時間中に職員が喫煙した場合、地方公務員法上の懲戒処分(職務専念義務違反)とすることを決め、全職員に通達した。

 

SNS

www.sankei.com

 勤務時間中にスマートフォンからツイッターへ投稿したとして、仙台市消防局は25日、職務専念義務違反で宮城野消防署の30代男性消防士長を同日付で減給10分の1(1カ月)の懲戒処分としたと発表した。

 同局によると平成29年~31年2月、署内の事務室から救急業務や応急手当てについてのツイートを2681件投稿した。守秘義務に違反する内容はなかったという。同月、匿名で同局に指摘があり発覚した。

 

ヤミ専従

www.kobe-np.co.jp

神戸市交通局、水道局、教育委員会は23日、労働組合役員の不適切な活動を容認していたなどとして、それぞれ処分を発表した。対象は懲戒処分30人を含め計85人。退職者には処分相当額の自主返納を求める。

 交通局は、2002年度に組合役員に法定上限を超える専従許可を出したなどとして、4人を減給10分の1(1カ月)、3人を戒告、2人を訓戒とした。

 水道局は05年度以降、組合役員の職務専念義務違反が生じない制度にしていなかったなどとして14人を戒告、29人を訓戒とした。

 

弁当の注文

www.bengo4.com

仕事中に弁当を注文したため、減給処分ーー。神戸市水道局の職員に関するこんなニュースが6月中旬に報じられ、ネットで話題となった。

神戸市水道局の担当者によると、同局の男性職員(60代)は2017年9月〜18年3月の間、勤務時間中に、近くの飲食店に弁当の注文をするため、3分程度の中抜けを26回した。男性は午前11時〜11時半ごろになると、庁舎から約100メートル先にある近くの飲食店に行き、弁当を事前に注文。昼休みになると再び店を訪れ、弁当を受け取っていたという。

 

株取引

news.nicovideo.jp

報道各社が2018年4月に東京国税局の発表として報じたところによると、東京都内の税務署に勤める国税徴収官の男性(41)が2013年1月から2017年8月の勤務時間中、庁舎内のトイレなどで自らのスマートフォンを使って証券会社のサイトにアクセスし、株取引を繰り返していた。

その回数は「1314回」。人によって多い少ないの評価はわかれるだろうが、東京国税局調査部に所属していた2015年11月から2016年1月、内規に反して所管する企業1社の株を売買し、利益を得たという。

ただ、「未公開の情報を使ったインサイダー取引は確認されず、税務申告も適切に行われていた」とされている。東京国税局はこの職員を国家公務員法が定める職務専念義務に違反したとして、減給10分の1(3か月)の懲戒処分にした。国家公務員の職務専念義務とはどういったものなのか。湯川二朗弁護士に聞いた。

 

法的根拠は

この「職務専念義務」については、公務員と民間で考え方が違うそうです。

 

www.gourmetcaree.jp

公務員に適用される国家公務員法・地方公務員法には、条文上、職務専念義務が明確に規定されています。それに対し、民間労働者については、実は職務専念義務が明文化された法律はありません。しかし、労働契約に付随する義務として、特別な約束をすることなく、当然に存在するとされています。

 職務専念義務とは、労働者にとっての、「労働時間中、使用者(お店の側)の指揮命令に従い、その職務に専念する義務」のことです。ある最高裁判例では、「身体活動の面だけでなく、精神的活動の面でも注意力のすべてを職務の遂行に向けていなければならない」としています。

 

ですから、公務員だけにしか適用されないというものではなく、民間会社であっても当然のこととして存在している、と考えるべきことであるようです。

ただ公務員に関しては法律で明文化されているということもあり、地域によってはかなり厳格に運用されているようです。

 

最後に興味深い記事を紹介します。

 

www.news-postseven.com

ところが、それと裏腹に仕事に対するエンゲージメント(熱意)は、どの調査結果を見ても日本人が最も低い。出世したいとか、管理職に就きたいという人も減少する一方である。また国民一人あたりのGDP(国内総生産)や国際競争力は1990年代半ばからの低下傾向に歯止めがかからないし、時間あたりの労働生産性はアメリカ、フランス、ドイツのほぼ3分の2の水準にすぎない。いわば「やる気の空洞化」が起きているのである。

 それが最も顕著な形であらわれているのが公務員ではないだろうか。では、なぜ公務員に「やる気の空洞化」が起きているのか? 考えられる理由が2つある。

 1つは人事管理、人事評価の変化である。公務員には「職務に専念する義務」が法律で定められている。ただ、何をもって職務に専念しているか否かを判断するのは解釈に委ねられる部分が大きい。

 近年はそれを厳格に運用し、勤務時間や勤務態度などを厳しくチェックする傾向にある。また国・地方とも人事考課制度の導入が義務づけられ、働きぶりが賞与や昇給などに反映されやすくなった。つまり勤務態度や勤勉さが、これまで以上に問われるようになったのである。

 もう1つはマスコミや世間の目である。公務員の仕事ぶりや言動に対してマスコミや国民・市民から厳しい目を向けられるようになり、勤務中の喫煙や短時間の離席といった細かい「ルール違反」まで大きく取りあげられる。

 また問題行動がSNSで拡散されるケースも増えている。しかし仕事の成果があがっていないとか、貢献度が低いといった問題が批判を浴びるケースはめったにない。公務員が仕事の中身より「見かけ」をよくしようと考えるのは当然だろう。

 

公務員について特に、「仕事をしている感」を出さないと処分する風潮が強まっているため、どんどんエンゲージメント(熱意)が下がってしまっているという記事です。

今回の、「部長送別会のご連絡」メールすら懲戒処分となってしまうらしい今日のこの頃、職場での働く熱意は下がっていくのも当然なのかな、と思いました。

私は、結果を出せばいいと思うんですけどね・・。民間しか経験がないからこんな感想なのかな。