できることが格段に増えたAI
最近、AI(人工知能)に興味を持って情報収集しています。AIの基礎技術というより、AIに何ができるかということに注目しています。
以前はチャットボットぐらいしか使い道がないと言われていたAIなのですが、ここ最近の成果物を見ると一線を越えたのではないかと思っています。
現在できている、もしくは近々できるようになることをご紹介します。
事例
オセロAI
人気MOBAタイトル『Dota 2』のAIチームがプロプレイヤーを破るなどゲーム業界でたびたび話題になる「AI」。凄まじい処理速度で圧倒的な力を見せることもある存在ですが、日本のAI会社AVILENは、『オセロ』で逆に負けることが難しい「最弱AI」を開発しました。
この記事では、同社CTOの吉田拓真氏が本AIを開発するに至った経緯などをメールインタビュー。本当に負けることが難しいのかも含め、ご紹介します。
Web上で公開されている「最弱オセロ」は、スマホだけでなくPCでも遊べるオセロゲーム。記事執筆時点のAI戦績は、21勝5609敗6引分ということでハンパない負けっぷりです。で
私もがんばりましたが勝ってしまいました。すごく弱いです・・。
安全運転AIアシスタント
Pyrenee Driveは、本体に搭載されているAIが物体認識と危険予測を行い、事故の可能性を感知した場合には素早く音声とポップアップでドライバーに危険が迫っている事を知らせて事故の回避するAIドライバーアシスタント。ドライバー側に搭載されているカメラでドライバーの眠気や、よそ見がないかも認識する。ドライバーのよそ見が続いたり、あくびをしたりするとアシスタントが声をかけ、居眠り運転などの危険を感知すると、大きな音でドライバーを起こしたり、家族や職場に緊急連絡を行う。
まだ未発売の製品ですが全ての自動車に取り付けてほしいと思う一品です。特に画像認識はここ最近でかなり進化した領域だと思います。
古典をAIが読む
歴史学や文学など人文学の分野で研究手法の変革が起きている。文字や絵など様々な情報をデジタル化し、ビッグデータや人工知能(AI)などの最新技術を活用する動きが広がってきた。統計的な解析手法で緻密な分析ができるようになり、経験豊富な専門家に迫ろうとしている。定説を覆したり思わぬ発見が生まれたりすると期待が寄せられている。
デジタル化した後は現代語への翻訳、さらには英語にまでしてくれそうです。
サーバー障害の予測を行う
同社は、これまでストレージ製品群でHPE InfoSightの実装を進めてきた。効果としては運用コストで79%の削減、トラブルチケットの対応時間で85%の短縮、発生前トラブルの86%の自動予測や解決を実現したと説明する。
サーバー製品群に展開するHPE InfoSightでは、システムの稼働状態などの監視機能とサーバー管理機能の「HPE iLO」と連携し、異常の兆候やパターンに基づく性能改善の推奨策を管理者に提供するほか、予想される問題の発生前に保守作業に備えられるようにし、システムのダウンタイムを削減できるとしている。
警告ランプがついてたり、システム影響が起こったりした後では手遅れで、そうなる前に予防保守ができるぞと。すごい。他社サーバーとの差別化となりそうです。
補聴器の代わりに
Sound Amplifier(音声増幅)は、スマートフォン上のマイクなどから入力された音声をアプリ上で聞き取りやすいように調整し、イヤフォンから出力するアプリ。Androidのアクセシビリティ機能ではなくアプリとして提供されるため、ホーム画面から直接呼び出せて使いやすい。
何を増幅するべきかをAIが判断しているのがすごい。Androidではもう使えます。
監視カメラから交通状況を通知
本システムはAIのディープラーニング技術により映像解析の精度を高めることで、天候や昼夜などの外部環境に左右されずに車両の停止や混雑など異常事象を自動検知し、道路監視員に通知することができます。これにより、早期初動を支援し事故の低減につなげます。
今後、当社は「AI検知システム」によって蓄積された異常事象の映像ライブラリから事象発生の予測や、河川の監視業務支援への活用など、適用範囲の拡充を図っていきます。
画像認識の分野が一番最近進んでますね・・。
マイクラでAIアシスタントが動く
Facebookは2019年7月18日(米国時間)、「Minecraft」内で人間のプレイヤーと協力して動くAIアシスタントを実装するためのオープンソースプラットフォーム「CraftAssist」を公開した。Minecraftは、広大な世界でブロックを置いて冒険を続けるサンドボックスゲーム。
CraftAssistで実装されるAIアシスタントは、人間のプレイヤーとテキストベースのチャットでコミュニケーションを取りながらブロックを置いたり壊したり、モブ(動物などのキャラクター)を生み出したりできる。このAIアシスタントは言語や知覚、記憶、物理的アクションを組み合わせて、家造りのような複雑なタスクを実行できる。
仲良くなったりもするんですかね・・。
勝手に機密文書を見つけ出し整理する
当面は、複合機の利用状況を可視化する同社の統合ログ取得ソリューション「Logキャプチャ NX Plus」で収集する画像ログを対象に販売パートナーの大塚商会とともに無償で提供。将来的には、社内文書全体を検知対象に秘密文書管理台帳作成機能、秘密レベル分類機能、ファイル名変換機能などサービス内容を拡充させるとしている。
まだフル機能は実装されていないようですが、将来に向けてかなり需要がありそうなソリューションです。企業がアウトプットする文書の数は相当多いので、AIが勝手に機密文書を見つけ出し整理し、統制をかけてくれるのはありがたい・・。
職場でもう働き始めているAI
総務省によるとAIを使う国内企業は20年に44%。18年の2倍だ。この先、AIがデータ収集と分析の能力を高めていくと、働き方はどう変わるのだろう。
「誰も思いつかない選択肢を示し、経営者を支える」。日立製作所の柳井孝介(40)は「アドバイザーAI」を開発中だ。工場に再生可能エネルギーを導入すべきか。そんなテーマに賛成、反対の立場から複数の根拠を示す。記事やリポートを分析し、リスクがないか問う。経営層もAIに刺激される時代が来る。
そろそろ、AIが何か、ではなくAI製品を選び自分の職場に取り入れる時代がやってきたようです。
AI製品に注目しよう
AIはバズワードであり、良く調べるとAIじゃなく単なる分析だ、チャットボットくらいしか使い道がない、まだRPAの方がわかりやすい。そんな否定はもう時代遅れです。機械学習をバックグラウンドにすでに各社が製品化に向けて続々動いています。
これまでの技術進化の経緯を考えると、どこかでキラーソフトが現れて市場を席捲しつつ、オープン化が進んで誰でも使えるAIが登場するといったことが起こるのではないかと思います。
まだ、AIを本格開発するには高度な技術者と、コストが必要です。ソフトバンクの新ファンドが12兆円という膨大な投資を行うのもこのためです。しかし、投資の結果AIにさらなる革新が生まれるのは確実な状況で、その結果我々の仕事も劇的に変わらざるを得ないんだろうなと覚悟しています。すでに最近でた製品を見ていると一線を超え、さまざまなソリューションが世の中に出てくるのは確実です。より安価なAIが登場し誰にでも活用できる状況がそこまできています。
今はRPAによる定型作業の自動化が先行していますが、この次はおそらくAIしかできないことが業務プロセス自体をガラリと変えていきます。その変化を恐れることなくむしろ利用して、面白い仕事を作っていけないか未来に期待したいと思います。
備考
自分の身の回りであったら便利なAIを考えてみました。
・プレゼン文書(パワーポイント)に文面から解析して適切な絵やアニメーションを瞬時に挿入してくれるAI。
・誰かとの日程調整を自動で行ってくれるAI。スケジューラーから3つほどの候補を絞って相手と自動でメールやチャットで会話し、スケジューラーに登録してくれる。
・障害対応の履歴ログから、顧客向けの障害報告書を自動で作成してくれるAI。
・パソコンの作業を録画し、勝手に手順書を作成してくれるAI。
・AIから、スマートスピーカーでヒアリングを受け、資料を勝手に作ってくれる。
・AIが各種申請を代行してくれる。
いわゆる調整ごとや、お約束の文書などは、全部AIがやってくれるようになりそうです。事務系の仕事はどんどんAIがやるようになりそうな気がしています。