orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

うまくいかない計画にありがちなこと

f:id:orangeitems:20190630120047j:plain

 

はじめに

今後の計画を作らされる場面って誰しもありますよね。

しかし立てた計画のうちちゃんと実現できることって、かなり少ないのではないかと思います。体感として1パーセントにも満たない気がします。むしろはじめに立てた計画をちゃんと見返しているケースがとても少ないです。

実現しない計画なんて作っても意味がないので、できるだけそうならないように私なりに思っている原則があるのですが、最近の他人の計画がそれを破ってくるので少し辟易しているところです。

今回は、その「うまくいかない計画にありがちなこと」をまとめてみます。私ルールなので個人的見解ですが、ご参考になれば幸いです。

 

うまくいかない計画にありがちなこと

 

なにしろ文字が多すぎる

パワーポイントの資料に、文字がびっしり書かれているんです。計画段階でそんなにいっぱい文章があったら、逆に制約になりませんか?。実行は会社であれば複数の人が関わると思いますから、計画段階でのたくさんの前提は足かせになります。

計画において大事なのは、ゴールを明確にすることです。なぜにプロセス(過程)をそんなに細かくするのか。しかも始めてもないものだから、本当にそのプロセスが正しいのかわからない段階で、詳細化しても意味がない。

文字が多い計画を見たら、ああこれは、できないだろうなと思う次第です。

 

バズワードがたくさん並んでいる

5Gとかブロックチェーンとか、AIとかRPAとか言っておけば、もっともらしい計画はできるんです。

でもその計画って何なんですかね。

ゴールと関係しているんでしょうか。

ただ流行っているから、乗っかりますとしか読めません。

乗っかって、みんなで同じ乗り物に乗れば、都会に行けると思っていますか?

日経新聞やイベントの基調講演などにのせられて、とりあえず言ってみた感満載のバズワードを使うのはやめてほしいです。

新しい技術は、実装するの大変なんですから。

計画を立てた人が責任持って実装するならいいんですけども・・。

 

やたら抽象的

徹底する。技術力を向上する。新しい施策の実現。検討の場を設ける。もうこんなのばっかりの計画って、書かない方がいいと思いますがいかがでしょうか。

計画なんて立てる前から、やってればいいと思う内容ばかりです。

それは計画のようにみえて計画ではありません。

新しいことをやるのならば、そんなに多くの言葉はいらないのです。それをやれば多くのことが自然と変わるはずです。

具体的に、明快に、端的に表現する計画でありたいものです。

 

数字が見えない

研究であればいくら使うのか、それとも使わないのか。例えば粗利の中から教育費をねん出する。もしくは無償枠、無料研修や体験版などで研究する。いや、しっかり有償研修のための費用を積み込んでいる。数字で計画を立てるべきなのですが、そこを踏み込まない計画を具体的に見ます。

それって、言っただけであって計画ではないですよね。

計画じゃないなら計画に書かないで。 

 

アニメーション

中味がないのに、プレゼンがやたら動く。

せりあがったり。ゆらゆらしたり。フェードインしたり。

設定の時間だけ無駄だと思います。

 

わかってない

バズワードを使う割には、そのバズワードの意味がわかってない。質問すると、今から研究しますと答える。

それって、計画以前の問題ですよね。ゴールを定めて、その手段として新しい技術の研究や取り組みがあります。新しい技術が何をするものかわかってもないのに、よくもまた計画に取り入れたものだなと。

 

スローガンがある

これには賛否両論あると思うんですが、スローガンの大部分は掛け倒れです。計画を発表して半年後、メンバーに聞いてみてください。スローガンっておぼえてますか?、と。

これは、計画を立てた本人がそのスローガンを何度も繰り返しメンバーに伝えなければいけないのに、だいたいは計画を発表したら最後、忘れてしまうところにあります。

スローガンって、気恥ずかしいんですよね。でもこれを繰り返し伝えられる人は、経営に向いていると思います。気恥ずかしさとか照れを乗り越えないといけません。そして創業以来おなじスローガンを長年言い続けられる人が、立派な会社を育てられるのだと思います。

私は、一般の人が「スローガン」には簡単に手を出さない方がいいと思います。ほとんどのケースで捨てスローガンになっていますから。

 

中長期のことを言う割には、短期的な話題から出ない

私の専門はIT業界ですが、トレンドがクルクル変わるので、3年先のことは言わないようにしています。言わなければいけないとしても、数字を置くだけにしておいて具体的な施策は発言しません。

来年どうなってるかわからないのに、偉そうなことを言ってもどうせやらないことがわかっているからです。

もし、中長期でものを語るのであれば、かなり綿密なデータをもとに設計してあるはずです。たまにそういったプレゼンを見ると感動するのですが、これはデータの裏付けがあってのことです。

かっこつけて下手に中長期を語るべきではないと思います。短期の計画をしっかり練る方がよほど素晴らしいと思います。まだ予想はつきますから。特に、バズワード関連は3年後は闇の中です。

 

まとめ

私が評価する計画って、95%は地味な内容です。地味だからと言っても、それを実現するというのは責任が伴います。宣言することに意味があると思っています。

あとの5%、ここにイノベーションを厳選して1つのテーマを盛り込み、何をやるのか明確にすること。またできたら何が良くなるのかをわかりやすく説明すること。そこにいくら投資するのかを数字で語ること。この内容がないと、イノベーションへのモチベーションが低いと見られてしまいます。成長しないと言っているようなものです。

私の思う計画はこういった形なので、そんなに計画が何ページもあって説明が長時間かかるというのはおかしいと思っています。長時間かかるならば、きっと無駄や無理が埋め込まれていると思います。

ところが、そういう計画をたくさん目にします。何が原因なんでしょうね。

ビジネスにおいては、計画は達成することで信頼を得ます。信頼を得た人の次の計画はブランド力を持ちます。

計画で張り切って、逆に信頼を落とさないようにお気を付けください。派手な計画は人の目を惹きつけますが、達成されないときには負の信頼が得られます。誰に何を言っても信じてくれなくなる。計画とは、約束なのですから。