orangeitems’s diary

クラウドで働くインフラエンジニアの日々の感想です(ほぼ毎日更新)。



なぜシステムエンジニアはVRを買うべきか

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なぜシステムエンジニアはVRを買うべきか

楽しみだけのためにVRを買うとしたら、まだちょっとだけ早いと思います。未完成な部分も多々ある。

しかし今後のことを考えると今のうちにVRに馴染んでおくことは宝物になります。なぜかと言うと、このVRというデバイスは完成形ができたらきっといろんなビジネスの元になるからです。

パソコンの場合、ディスプレイ+キーボード+マウスの3点セットが入出力デバイスでビジネスの世界では長らくこの組み合わせが現役です。このイノベーションの時代にいつまでこの組み合わせが現役なのか。スマホやタブレットがパソコンを代替するかという勢いのあったときもありましたが、使い分けることで決着しました。

スマホやタブレットだけで仕事が完結する人がいたらそれはマイノリティーであり、未だにWindowsは売れ続けパソコンで仕事をするのがマジョリティーなのは疑いようのない事実です。

VRというのは久々に表れた、新しい入出力デバイスです。キーボードもマウスもなく、ディスプレイすらありません。

で、登場してからというもののいろんなチャレンジングなデバイスが出ているのですがなかなか価格も下がらず、アプリケーションもキラーソフトと言えるものはまだ出ていません。これは、まだVRが未熟だと言うことの証です。未熟なのに高い。ですから一度買って幻滅した人も少なくないと思います。幻滅されたまま滅びる技術もあります。3Dテレビなんて最早売っていませんし、Nitendo 3DSの3D部分を使う人はだれもいません。

一方で、ビットコインのようにもうダメだと言われて少しして最近復活し始める技術もあります。RPAも一度いろいろな問題を指摘されて勢いが収まりましたが、いろいろな改善を経て最近強いブームが来ています。新技術の中で本当に可能性があるものというものは一度ガッカリされた後、二度目に本当のブームがやってくるものです。

今回発売されたOculus Rift SやOculus Questは、まだ本命ではないです。例えばコンシューマゲームで言えばファミコンのような神機ではありません。ただ確実に近づいています。この先か先の先ぐらいで決定版のような機械ができそうな気がしています。それぐらいの可能性を感じています。

iPhoneが出るまでにも、いろいろなPDA(この呼び方も古くなりましたが)が出たものです。いきなりiPhoneがあったわけではないのです。

 

システムエンジニアとVR

VRが本当にあまねく人々に渡った時に一気にVR関連の仕事が増えます。パソコンとディスプレイとマウスを前提とした仕事はもちろんこれからも続きますが、一方でVRを前提としたシステムや、そのためのミドルウェア、アプリケーション開発、SaaSなど、多岐にわたってビジネスが拡大します。今はゲームや動画だけしか使い道がないのでほとんどの人が思考のかやの外にあると思います。しかし、いざ使えるとなったときはもう早い者勝ちの世界です。インターネットビジネス然り、ソーシャルゲーム然り、先行者利益は莫大なものです。

ビジネス化するためには以下の課題が必要だと思います。

 

・コードレスで10時間動けること。なぜなら人の仕事は8時間だから。夜中に充電して一日使えるようなデバイスであるべき。

・きれいに見えること。きれいに見えなければ長時間見ることができない。どんどん向上しているとはいえきれいに見えているとはいいがたい。

・ゴーグルの軽量化。蒸れやすいので素材の検討も含めて必要となる。皮膚に直接ふれるため医療的な成果も必要。化学素材的なアプローチも必要。長時間装着するので通気性が重要。

・ビジネスであれば音はそこまで重要ではない。会社のパソコンはあえて音を出さない。音が必要なシーンはヘッドフォンなどで十分。

・倫理的にコンテンツを抑制できるOS。気分の悪いものをVRで見せられたらたまったものではない。OSでセキュリティー機能として実装する必要あり。

・現実に戻すためのスイッチ。没入感が上がりすぎると、労働衛生上、身体に悪影響が出る恐れがある。一時間ごとに休憩させるなどの設定も必要。

・入力デバイスの問題。キーボードをそのまま使うのか、それとも何か代替の入力方法があるのか。もしVRの中でプログラミングをするのであれば一番のボトルネックとなりそう。

・PCだと高価なグラフィックボードが必要。スタンドアローン型(ARM型CPUを内蔵しAndroidベースなど)の方が進化が早いが、パソコン(x86)の資産が使えないジレンマ。

 

そして、「キラーソフト」の存在が重要です。それが何か誰もまだ思いついていませんが、過去のパソコンで言えば一太郎。そしてLotus 1-2-3から、Microsoft Officeまで。たくさんのソフトが必要なわけではありません。1つで十分です。その1つがあるためみんな買う。買わないとビジネスで負ける。そんなソフトウェアが出てくるためにはデバイスがまだまだ進化しないといけません。

でも、進化してからでは遅いのです。

何が足りないのかも含めて今のうち体験しておき、ビジネスの芽が出た時にスッと飛び込んで行けるかどうかで、システムエンジニアの立ち位置がまた変わってくると思います。

 

VRは2Dを拡張する

VRをまだあまり体験したことのない人が勘違いしがちなのが、VR = 3Dという思想です。vTuberなど立体で物事が動くことは目を惹くのですが、私が一番仕事で使えそうだと思っているのは、実は2Dです。表計算にしろプレゼン資料にしろ、Webアプリにしろ大画面で360度に配置できます。

ディスプレイだと目の前に1枚しか置けませんよね。VRだと、あらゆる大きさのディスプレイをたくさん配置できるのです。

なかなか3Dのコンテンツが量産されるのは考えにくいのですが、2Dであればすでにパソコンの資産やWebの資産が転がっていますので、すぐに利用できます。過去ディスプレイはVGA(640 x 480)から始まりどんどん解像度が上がっていますが、結局は22インチのディスプレイの中から出られていません。ダブルディスプレイにしてもよいですが、それでも右と左だけです。VRの中では22インチと言わず50インチでも100インチでも表現できますから、これらの中で仕事ができるようになるんじゃないかなあと想像しています。そうすると、ディスプレイのないオフィスが可能となります。下記のようなイメージです。

 

tech.nikkeibp.co.jp

※Windows MRとOculusの間には直接的な互換性はないですが、時間の問題でしょう。

 

VRというとVRチャットのような、ビジネス会議をバーチャルに開こうという発想のほうが進むのはわかるのですが、いやいや、普段のオフィスワークってVRで拡張できるんじゃないのかあというのに興味を持っています。

リモートワークだと孤独の世界に追い込まれ、精神衛生上よろしくない問題もききますから、VRにてオフィスをシミュレートするのも良さそうですよね。SlackやChatWorkなどのサービスとも親和性がありそうです(会話をキャラクターがしゃべってくれるとか・・)。また、森の中で自然の音を聴きながら仕事する、なんてこともできそう。

 

ちょっと妄想っぽくなってしまいましたが、VRは将来の飯のタネになると本気で信じていますのでご参考まで。