orangeitems’s diary

クラウドで働くエンジニアの日々の感想です(ほぼ毎日更新)。

GoogleのSTADIA発表の裏で、Microsoftが先陣を切ろうとしている次世代クラウドゲーミングの世界

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GoogleのSTADIAはゲームの常識を変えるか

GoogleのSTADIA発表。ゲームプラットフォーマー会社の株価にまで影響を与えるほどの衝撃を持って話題となりましたね。

 

www.itmedia.co.jp

米Googleが3月19日(現地時間)に発表したゲームストリーミングサービス「STADIA」が、ゲームファン、ゲーム開発者に衝撃を与えている。“No boxes. No downloads.”(ハード不要、ダウンロード不要)――2019年内に北米と欧州で提供を始めるSTADIAは、クラウド上の4Kゲームをプレイでき、同時にYouTubeでゲーム実況の配信が可能という。ネット上では「ハードメーカーが影響を受けるのではないか」といった声も出ている。

 

コントローラーさえあれば専用ハードウェア無しで、4Kにてハイエンドのゲームを楽しめるというこの発表。具体的なアクセス方法についてはまだあいまいですが、ファミリーコンピューター時代から長く続いてきたゲームプラットフォームビジネスの常識を覆すのではと言われています。

 

ちなみに、そんな時代になってもコントローラーはコントローラーなのね、という意見も出ています。

 

anond.hatelabo.jp

googleがすごいサービス出してきたー!っていうのはわかるんだけど、コントローラーが普通で萎えた。

コントローラーってそもそも全然直感的じゃないし、それなのに30年以上経っても未だに十字キーとABボタンが残り続けてるのはなんでなの?

 

任天堂も、WiiやNintendo Switchでいろいろなコントローラーに挑戦したのですが、結局一番しっくりくるのは、Proコントローラーという状況。

 

www.orangeitems.com

まだまだゲーム序盤でいろいろと操作方法が増えている最中ですが、Proコントローラーは快適です。やりたいと思ったこととコントローラーの挙動が一致するので、そのうちコントローラーを操作していることすら考えずに、ゲームを楽しめるようになるだろうと思います。ここは、パソコンでマウスとキーボードで四苦八苦してゲームするのとは大きな違いだと思います。

操作が快適だとゲームにも集中できるというのは、何にも増してゲームを楽しむことに重要な要素だと思いました。

 

ただ、VRゴーグルをコントローラに見立ててSTADIAにつなぐというアイデアは秀逸。Googleは言っていませんがそこまで見据えているのは間違いないと思われます。

 

クラウドゲーミングを補完する技術をMicrosoftが発表していた

クラウドゲーミングというと、処理と結果はクラウド側で作り、その結果だけエッジのユーザーの画面へ送るという形式です。したがって一番大事なのは遅延問題。FPSなど1ミリ秒の操作タイミングで結果が変わる今のゲームにおいて、通信環境によってゲーマー間に優劣が発生するのではないか。

そんな懸念に応える技術を、XBOXで競合するMicrosoftが進めているのは興味深いです。

 

こちらは2014年の記事。

www.itmedia.co.jp

米Microsoftの研究部門、Microsoft Researchは8月21日(現地時間)、クラウドゲーミングの最大の問題である遅延(レイテンシ)によるストレスを解消するための新技術「DeLorean(デロリアン)」を発表した。

 クラウドゲーミングとは、Microsoftの「Xbox One」のようなストリーミング配信式のゲームのこと。プレイヤーのインプットの演算処理などをすべてサーバ側で行うため、データが往復する時間「RTT(Round-Trip-Time)」の分、スタンドアロンのゲーム端末より遅延が発生しやすい。

 論文(PDFの)によると、ゲームはビデオストリーミングなどと異なりバッファすることができないので、ネットワーク環境が整った住居でもクラウドゲーミングでは100ミリ秒以上のレイテンシが発生するという。同社は、プレイヤーは60ミリ秒のレイテンシでも気付き、100ミリ秒を超えるとイライラするという調査結果を紹介している。

 

そして、もはやスマホベースでも遅延なくプレイできるところまで来ているというニュースが先週(2019/3/14)にリリースされています。

japanese.engadget.com

『Forza Horizon 4』はアクションレーシングゲームシリーズの最新作。毎秒ごとにシビアな操作が求められるドライブゲームのため、遅延という点では厳しいジャンル。ですが、指の操作に応じて画面内の車はキビキビと動き、際どいタイミングで対向車とすれ違うさまも確認できます。

 

GoogleのGoogle Cloud Platformに負けず、MicrosoftはAzureというクラウド基盤を保持していますし、ゲーム資産もXBOXにて長期に保有していて、かつコンソールゲームでの経験も豊富であることを考えると、もしかしたら新参のGoogleのSTADIAより、MicrosoftのProject xCloudのほうが強みがあるのではと思いました。Googleの上手なのは発表の仕方だと思います。

 

ゲームもサブスクリプションの時代へ突入するか

クラウドゲーミングそのものは、国内でもPlaystation Nowが実現していましたが、私の知る限り起動時間が長いのが大きなデメリットでした。また所詮PS4を持っていないと遊べないので、旧世代と言えます。コンソールゲームは電源起動したらすぐにゲーム再開できますから大きな違いです。ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルドを動かしていても、コンソールゲームの可能性・優位性を強く感じています。スタンドアローンで「世界」をここまで緻密に表現できるのは素晴らしいな・・。通信環境の不安定さとは無縁なので没入感強いな、と。

一方で、クラウドゲーミングの進化は、インターネット通信環境の進化やクラウド基盤側の強化によって着実に進歩していて、かつVRとの親和性も考えると、イニシアティブを握るタイミングも十分にあり得ます。音楽のストリーミングサービスのように、定額を支払えばあらゆるゲームが自由に、かつインストール不要どころか専用ハードもいらない。買い切りのように1万弱の支出もいらない。そんな時代が本当に来る予感があります。

STADIAが、というよりは、基盤技術の進化を感じます。

私もProject xCloudなりSTADIAなりがリリースされたら、ファーストユーザーとして体験してみるつもりです。凄かったら、家のハイビジョンテレビも4Kに買い換えるかなあ、そろそろ・・。