ポケトークWについて
ソースネクストが販売するポケトークWという商品があります。
翻訳機を超えた、夢のAI通訳機
POCKETALK®(ポケトーク)は、互いに相手の言葉を話せなくても、
まるで通訳がいるように対話できる音声翻訳機です。
対話のために設計された専用機ならではの、使いやすさが特長です。
明石家さんまさんがCMしているのでご存知の人は多いのではないでしょうか。
さんま、六か国語で“出っ歯”いじりされる 『POCKETALK(ポケトーク) W』新CM「服屋編」&メイキング
この商品ですが、実際の翻訳をやっているのはこの機械ではなくて、クラウド上のサーバーです。WifiもしくはSIMカードによるモバイル通信にて、翻訳結果を取得します。またこのポケトークWシリーズは、すでにグローバルSIMカード(2年契約)がついているので何か設定などをする必要なく、世界で使えるとのことです。契約が切れたら5,000円でまた2年延長できるとか。
アマゾンでも売ってましたが、30,088円と結構な値段。通信費がかかるので当然か。
【公式】POCKETALK_W (ポケトーク) 翻訳機 +端末保証(3年) ホワイト
総務省に怒られる
こちらのポケトークWですが、総務省から今日(2019/1/25)怒られてしまいました。
ソースネクスト株式会社に対する技術基準への適合要請
総務省は、本日、電波法の規定に基づく認証取扱業者であるソースネクスト株式会社(代表取締役社長 松田 憲幸)が販売している無線設備(ポケトークW)について、技術基準への適合について必要な措置を講ずるよう要請しました。
事案の概要及び要請の内容
ソースネクスト株式会社が電波法(昭和25年法律第131号)の規定に基づく認証取扱業者として販売している特定無線設備(ポケトークW)について、電波法に規定される技術基準に適合していない事実が判明しました。具体的には、Wi-Fi用の周波数として国内での利用が認められていない周波数帯の電波が発射されているとともに、技術基準の適合証明を受けていない周波数帯の電波を利用している状況でした。
このような無線設備は、他の無線局に混信その他の妨害を与えるおそれがあり、また、利用者が当該特定無線設備を適正に利用することが困難な状態を生じさせることとなります。
このため、総務省は、本日、同社に対して、厳重に注意するとともに、早急に技術基準に適合するよう必要な措置を講じ、その措置内容について報告するとともに、今後の再発防止策について速やかに提出するよう要請しました。
総務省としては、今後も良好な電波利用環境を維持するため、引き続き、必要な対応に努めてまいります。
何が原因か
この、「Wi-Fi用の周波数として国内での利用が認められていない周波数帯の電波が発射されているとともに、技術基準の適合証明を受けていない周波数帯の電波を利用している状況」というのは具体的に何を示すのでしょうか。
日本語のマニュアル(PDF)がこちらにあります。
この中に、Wifiの仕様が書いてありますが、「802.11a/b/n/g 2.4GHz/5GHz帯」としか書いておらずこれだけではわかりません。
さて、同じような問題が去年あったのを思い出しました。
無線LANには2.4GHzと、5GHzの2種類の周波数帯があるのはご存知かと思います。2.4GHzは屋外で使うのは全く問題ないのですが、5GHzについては何種類か規格がありほとんどは屋外仕様が禁じられています。ファームウェアアップデートにより、屋外不可の電波が飛ぶようになってしまったのではないかと推察します。
上記の記事に詳しく書いてありますが、5GHzのWifiにはいくつか規格があって、日本では屋外で飛ばしてはいけない電波があるのです。こちらに引っ掛かっているものと思います。
なお、技適は下記に、受けたという記載がありますが。
なお、「ポケトークW」については、技術基準への適合性を満たし、認定を取得しているとする。
おそらく、申請していない電波のことを指して「技術基準の適合証明を受けていない周波数帯の電波を利用している」と表現されたのではないかと推測します。
ソースネクスト社の対応
ソースネクスト社から報告書が出ていました。
2 . 本件に対する当社の対応
本日付で、本件技術基準に適合させるためのアップデータ配信を開始いたしました。
アップデート方法はこちらからご確認ください。
ファームウェアのアップデートで対応するとのことです。強制アップデートとかできるのかな・・?(多分無理じゃないかと)。
アップデートしないポケトークWは違法電波を垂れ流すことになるので、本当にこの対応だけで終結するのかはよくわからないのでニュース等を注視しておきます。
5GHz帯には要注意ですね。