orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

中国「luckin coffee」が今度はスターバックスコーヒーの脅威となる

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2019年、アメリカと中国の貿易紛争が本格化する

米中貿易戦争は、今はファーウェイが注目されていますが、いろいろな分野で今後衝突が始まると思います。このブログでも何度か言及していますが、明らかに中国はアメリカの技術の模倣・その学習と言う時期は終えていて、独自なビジネスモデルでグローバルでアメリカと本気で戦おうとしています。

 

www.nikkei.com

日本経済新聞はオランダ学術情報大手エルゼビアと共同で、各国の研究開発力を探るため、世界の研究者が最も注目する先端技術の研究テーマ別ランキングをまとめた。次世代の電気自動車(EV)やロボットなど新産業の要となる電池や新材料などが目立ち、論文数を国別でみると上位30テーマのうち中国が23でトップ。米国の首位は7つにとどまり、ハイテク摩擦の様相を呈する米中の新たな火種になりそうだ。

 

中国共産党がいくら政治的にアメリカと調整しようとも、民間企業はすでにアメリカと肩を並べる技術を所持しているわけで、ビジネスチャンスがあればグローバルに挑戦するのはごくごく自然と言えます。もともと中国は華僑が世界中にいて、グローバル経済との適合性は非常に高いのです。

ファーウェイ以外の例を本記事で紹介します。

 

luckin coffeeの例

まだ日本では誰も知らないと思います。luckin coffee(ラッキンコーヒー)という会社です。コーヒースタンドの会社でスターバックスとがっちり競合しています。

cnn.comでこの会社の特集を見かけました。

 

edition.cnn.com

 

このコーヒー会社は、中国国内においてスターバックスに勝てると思っている。

なかなか刺激的な見出しではないでしょうか。

 

このLucking  Coffeeは具体的にどのようなお店なのか調べました。

 

AMPさんの記事

amp.review

一号店のオープンから9カ月後の2018年8月時点ですでに809店舗にまで拡大し、Luckinの創業者であるQian Zhiya氏は今年2018年の年末までに2,000店舗にまで拡大すると公言した。さらに同年7月にはシリーズAで2億USドル(約220億円)を調達し、同社の時価総額は10億USドル(約1,110億円)にのぼるなど投資家からの期待も大きい。

 

1年で2000店舗ですからそれはもう、ものすごいペースで成長しているということになります。ちなみに、現在のスターバックスの中国国内での店舗数は約3,000店舗だそうです。スターバックスの成長戦略において1年でこれだけの競合企業がしかも国内資本で出来上がったことに大きな脅威を感じるのではないでしょうか。

 

しゃんさく.comさんの記事(店頭編)

もっと、お店の様子が分かる記事はないか・・、ありました。かなり具体的で写真まである素敵な記事です。

 

shang-saku.com

 そう、このお店、カウンターでは注文を受け付けてくれないんです。カウンターにあるのはQRコードを読み取る機械だけ。予めアプリを通じてコーヒーを注文しておき、出来上がりの通知が来たら取りに行くスタイルです。

 

アプリからの注文しか受け付けない。つまり「いらっしゃいませこんにちは、こちらがメニューとなっております。どれになさいますか、こちらですね。ホットとアイスがございますが。サイズはいかがになさいますか。かしこまりました。くりかえします。」が無いわけです。

しかも、「・・円お預かりします。おつりが・・円となります。隣のコーナーでおまちください」も無くなります。

 

そして何より大事なコストパフォーマンス。大サイズのアメリカンが21元、ラテが24元です。Sのお店だとこれくらいの量だと35元くらいすると思うので、これは嬉しいお値段ですよね!しかも味もSTBよりおいしいのでオススメです!(あくまでも私(アンチS)の個人的な感想です。巷にはSファンが多いから注意しないとね 笑)

 

中国対アメリカ、となったときに毎回思うのがこのコストパフォーマンスの良さ。品質は負けていないのに、価格が目に見えて安いというのが毎度の必勝戦略のように見えます。

 

しゃんさく.comさんの記事(デリバリー編)

Lucking  Coffeeは、アプリ購入以外にもデリバリーサービスに特徴があるようで、こちらも知りたかったのですが、おなじく同サイトに記事がありました。

 

shang-saku.com

 

この記事を読む限りは、まだまだサービスは実験段階のようで、30分以内にコーヒーを届けることが今後も続けられるかどうかは何とも微妙な感じ。ただチャレンジングなことをやるのは、最近の日本の会社にはない気概だとは思いました。PAYPAYの100億キャンペーンに通じるものがありますね。

 

THE BRIDGEさんの記事

最後に、どれくらいの成長規模になるかの情報収集です。

 

thebridge.jp

2018年の年間売上高は7億6,300万人民元(約123.5億円)になると同社は予想。2021年末までに185億人民元(約2,993.9億円)まで増加するだろうと予測している。

 

スタートから4年で、国内だけで売上3,000億円規模ですから、この企業が中国国内での競争に打ち勝ち、グローバル展開しだしたらそれはもう脅威でしかないと思います。日本にも、いずれ出店してくるだろうことは言うまでもありません。

 

ハイテク分野では規制できても、コーヒーは規制しようがない

ファーウェイで「何か余計な部品が入っていた・・」という証拠不十分な根拠でも、機密情報に関わるから詳細は明かせない、という理由で規制を行うことは無理やりできると思います。

しかし、コーヒーショップはできませんよね。

いろんな分野でこのような、中国の独自戦略でのグローバル競争が激しさを増したときに、どのようにアメリカがこれを規制していくかがわからないことが2019年が不透明であることを証明する根拠だと思います。

まあただ・・、近所にLucking  Coffeeができたら行ってみたいなあと率直に思いました。最近小銭でレジ精算するのが確かに非生産的だと少しづつ思うようになってきましたから・・。何とかペイのいろんな規格で混乱するのはイヤなのですが、アプリでオーダーが完結するというのは何だかシンプルに感じましたので、似たようなビジネスモデルで日本でやってくれると嬉しいなあと思った次第です。