orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

2008年の「Googleの次の10年間を展望する」という記事を、2018年に読む

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昔からみた2018年予想

よく見かけませんか?

「2030年には・・・となっている。」というメディア記事。

そんな記事が大手から出稿されるとしばらくざわつきますよね。

さて、本当にその予想、当たっているのでしょうか。

2018年という未来に立っている私たち。

無差別に過去の記事をあさってみましたら、Googleの10年後を予想!という10年前の記事が見つかりました。

さてどうなっているでしょうか。

 

 

2008年(10年前)の記事

Googleの10年後を予想するという壮大なテーマ。

さて、どうなった?

 

www.itmedia.co.jp

 

Chromeのリリース、そして今後予想されるChromeとAndroidの結合により、Googleは検索エンジンのリーダーという地位からさらに飛躍し、2018年までにはWebアプリケーションプロバイダーとしてもトップの座を確保するだろう。

 

ChromeとAndroidは統合しておりませんー。

Webアプリケーションプロバイダーとしては、どうなんでしょうね。トップではないかなあ。

 

わたしの予想では、ワープロや表計算、プレゼンテーションでMicrosoft Officeを使う代わりに、Windows/Linux/Macマシン上でまずChromeを立ち上げ、そこからGmailやDocsなどのGoogle Appsを利用するユーザーが増えてくるだろう。

 

ぶぶーーー。

Chromeを使うし、Gmailは使うけど、Docsはイマイチ使われなくって、Officeはまだまだ現役。むしろOffice365なんて出してきて磐石の地位を築いてしまいましたね。

 

これはコンシューマー分野で起きると予想されるが、企業向けの新しいアプリケーション(Google Videoなど)の登場や、Googleのクラウドインフラの信頼性の向上に伴い、企業もWeb上のアプリケーションに依存するようになるだろう。

 

Google Video?、Youtubeかな・・。ただ、企業がWebアプリケーションに依存するようになるのは大当たりですね。

 

既にこの状況は中小企業で始まっており、中堅・大手企業も10年以内にGoogleを採用し始めるものと予想される。Chromeが新しいIEに、そしてGoogle Appsが新しいOfficeになるのに従い、Internet Explorerは見向きもされなくなるだろう。

 

 これも当たりかな・・。見向きもされないInternet Explorerですが、一部古いアプリはIEだけでしか動かなかったりして負債となっておりますね。

 

Microsoftはどうなるのだろうか。同社はLive Meshで反撃することによってWindowsに活を入れ、モバイル分野にも注力するだろうが、Microsoft Watchのジョー・ウィルコックス氏が指摘するように、この分野でソフトウェア分野の巨人は大きく後れを取っている。

 

 はい・・。そして大きく遅れたまま2018年になってしまいました。むしろもう活動すらしていないような気もします。むしろSurfaceのような、モバイルノートの強化に走って成功していますね。いい加減、スモールデバイスが苦手なことに気が付いたのかもしれませんね。

 

Googleは今後数年で、ChromeのデスクトップエクスペリエンスをAndroid携帯電話でも実現し、高品質のユーザーエクスペリエンスと携帯端末市場のシェアをめぐってAppleのiPhoneに挑戦することになるだろう。モバイルWeb市場の覇権をめぐり、GoogleとAppleの一騎打ちが始まるのである。

 

 これ、世界レベルではAndroidのシェアがダントツなのですが、スマホのエコシステム全体の売上で言えばAppleの方が上ですので、勝負は決してない感じですね。ようやく10年後にAndroidがiOSに追いつきつつある感はあるのですが、それが中国の手でもたらされているのは皮肉なところです。

 

Nokiaをはじめとする携帯電話メーカー各社は今後も携帯電話の生産を続けるだろうが、彼らのソフトウェアはChromeやGoogleのWebアプリケーションに取って代わられるだろう。

 

10年前の人は、ここまでガラケーが消え去るとは思ってなかったでしょうね。瞬く間に取って変わられてしまいました。それはGoogleというよりは、スマートフォンのリッチアプリケーションに、と言った方が正しいかと思いますが。

 

Microsoft Windows Mobileの市場シェアは低下し始める。ユーザーはAndroid携帯電話でも、Chrome、Googleの検索技術およびGoogle Appsを利用するようになるだろう。

 デスクトップを対象としたGoogleの検索広告ビジネスをめぐる議論は依然として活発だが、ChromeとAndroidによってGoogleのモバイル広告ビジネスが拡大するに伴い、同社は一芸しかない企業とは思われなくなるだろう。

 

 ひどい(笑)。確かにモバイル市場でのMicrosoftの立ち位置は微妙で、GAFAにもMicrosoftは入れなったわけですが、Microsoft AzureやOffice 365などで企業サイドでは相当な存在感を持って君臨しています。一芸って・・。

 

 OpenSocialはWeb上で普及が進み、プログラマーは同APIを利用して、ユーザーが複数のソーシャルネットワークサイトで利用できるアプリケーションを開発するだろう。

 

このOpen Socialって、何だっけと調べたら、

OpenSocial は、ウェブベースのソーシャルネットワークアプリケーションのための共通のアプリケーションプログラミングインタフェース(API)群。Google によって開発され、2007年11月1日にリリースされた[1]。

OpenSocial API を実装しているアプリケーション群は、それらをサポートするソーシャルネットワークシステムと相互運用性を持つ。

MySpace[2]、Friendster[3] 、mixi[4] などのサイトが賛同している。

OpenSocial - Wikipedia

 

とあって、もはや廃れた機能なんですね。Googleだからと言ってなんでも当たるわけではない。だいたいSNSの移り変わりも激しいので、変に規格を決めても意味はなかったということですね。

 

しかしGoogleにとっては残念なことだが、1億人以上のユーザーを抱え、現在も拡大中のFacebookは今後も主要なソーシャルネットワークと見なされるだろう。Facebookはそのネットワーク上の広告から利益を確保すると予想される。

 GoogleがMicrosoftなどの企業を検索広告市場から締め出したように、FacebookはGoogleなどの企業にソーシャル広告市場のシェアの多くを与えないだろう。一方Microsoftは、Facebookと提携しているおかげで、この分野で足掛かりを確保するかもしれない。

 

 Facebookは、問題は起こしていますが伸びましたね。Microsoftの予想はことごとく当たってませんが、Facebookがソーシャル広告市場で伸びたのは正解でした。

 

これに対してGoogleは、人気の高い動画共有サイトのYouTube上で何百万本もの広告を販売するという形でディスプレイ広告へのフォーカスを一段と強化する見込みだ。

 

これはYoutuberまで作り出し、社会現象となりました。

 

そして2018年……

 Googleは好調な検索広告ビジネスでChrome、Android、Google Appsの基盤を構築した後、クラウドコンピューティングの信頼性とセキュリティの大幅な改善という追い風を受け、最も有力なWebアプリケーション企業になり、コンシューマーと企業にサービスを提供する。

 

なんとなく当たっているような気がします。Webアプリケーション企業という呼び方は少しズレていますが・・。

 

 Microsoftの終焉といううわさは結局、極度に誇張されたものだったことが明らかになる。だがWeb上でのMicrosoftのプレゼンスは、Googleと比べると依然として小さいままだ。Windowsは改良が続く。GoogleとメディアがWindowsを葬ろうとするが、同OSは依然として主要なデスクトップOSとしてとどまる。

 

大当たり!!。

 

MicrosoftのLive Meshは、コンシューマーの間で人気を得る。これらのユーザーの多くは、モバイルコンピューティングデバイスを通じてLive Meshを利用する。同社のオンプレミス(社内導入)型デスクトップソフトウェアビジネスはGoogle Appsの影響で落ち込むが、企業は依然として、Webベースのプロダクティビティアプリと伝統的なMicrosoftアプリの両方を利用しているだろう。

 

これはOffice 365の成功のことを予見しています。一方で、Google Appsはそれほど浸透せず、WebアプリとOfficeの両方を使っていくというのは正解ですね。

 

 しかし、これはあまり重要な意味を持たないかもしれない。2018年までには、BlackBerryやiPhone、Androidスマートフォンが大きく進歩し、コンシューマー分野および一部の企業でデスクトップとノートPCをリプレースするからだ。また、Windows Mobileの勢いが衰える一方で、PCの売り上げは減少する。

 

BlackBerryは原型は無くなりましたね。そしてスマートフォンが大きく進歩しましたが、デスクトップとノートPCは相変わらず順調。CPUが品不足になるほどPCはまだ売れ続けています。用途が違うんですね。

 

遠い将来に2008年を振り返ったとき、本格的なインターネットプレゼンスの構築を目指したMicrosoftの企てを、Googleが真剣に阻止し始めた年として見なされるだろう。一方、Facebookなどのサイトは、われわれにはまだ想像もつかないような方法でGoogleへの挑戦を開始するだろう。

 1つだけ確実なことがある――この世界は仕事と遊びの両面でモバイル化するということだ。

 

こんにちは、2018年です。Google対Microsoftという図式は健在ですが、どちらかというと競合企業というよりは強い部分を伸ばし合っている感があります。両方とも業績は順調です。Facebookも同様。

そして、「この世界は仕事と遊びの両面でモバイル化する」、素晴らしい予見力だと思います。

 

2028年はどうなっているか

ここ最近、未来が読みづらくなっていると思います。

技術が成熟し、どちらかというとファーウェイは危ないだのFacebookは個人情報がーだの、政治の世界に巻き込まれ、自由なだけのインターネットが揺らぎつつある状況です。

10年後、もしかしたらインターネット鎖国が起こり、同盟国同士でしか自由に通信ができないとか、非同盟国の機器は利用できないとか、政治的な出来事の影響を色濃く受けている可能性もあります。

また、2018年はAIの年でしたが、10年後はどの分野にもAIが浸透し新しいコンピューティングが世界を変えているのでしょうか。営業の言うことを真に受けすぎかもしれません。2018年の新技術と呼ばれるものはどちらかというと過去の応用であったり、性能を倍にしたり、といった延長線上のものです。革新がおこるとしたら2021年ぐらいかなという感覚値はあります。

2028年はどうなっているか、というより来年どうなるかすらわからない2018年です。