日本体操協会のパワハラ問題
日本体操協会のパワハラ問題が国民的議論になっていますね。
問題は、暴力の問題から、協会側の塚原女子強化本部長が宮川選手にパワハラ行為を行ったかどうかに焦点が移っています。
報道にあるような速水コーチからのパワハラではなく、体操協会から「今までパワハラを受けたと私は感じている」と話した。
宮川選手は、処分に至る過程を「納得のできない、不自然な出来事がいくつも起こっていた」とし、7月中旬にあった代表合宿の初日、 協会の塚原千恵子女子強化本部長らに呼び出され、「暴力の話が出ている。あなたが認めないと、あなたが苦しい状況になるのよ」と何度も言われたと主張した。
加えて「あのコーチはダメ。だからあなたは伸びない。私なら速水の100倍は教えられる」と言われたといい、今後も家族とともに速水コーチと一緒にやっていきたい旨を伝えると、「家族でどうかしている、宗教みたいだ」「オリンピックに出られなくなるわよ」などと高圧的な態度で話されたと語った。
振り返れば
ここ最近、〇〇協会の体制側と選手側でパワハラ問題にて争いが起こるという事例が相次いでいるのを再確認しておきます。
日本レスリング協会
日本レスリング協会は10日、五輪4連覇の伊調馨(ALSOK)に対して、栄和人前強化本部長によるパワーハラスメントが行われていた問題で、伊調と面談し、正式に謝罪したことを発表した。
日本ボクシング連盟
アマチュア選手を統括する日本ボクシング連盟に内紛が起こっている。山根明会長(78)らについて、全国333人の有志が日本スポーツ振興センター(JSC)から交付された助成金の流用や判定への介入など12項目の不正を列挙した告発状を提出した。
日大チア部
日本大応援リーダー部(チアリーディング部)の女子部員が9日、女性監督から暴言などのパワハラを受けていたとする声明を代理人弁護士を通じて公表した。日本大は同日付で女性監督を解任。日大を巡ってはアメリカンフットボール部の悪質な反則問題が起きており、運動部のガバナンスが問われている。
日大アメフト部
日大アメリカンフットボール部の選手が危険な反則タックルをした問題は、当該選手とそれを指示したとされる前監督、前コーチの主張が真っ向から食い違う展開となっている。20歳の学生と、大学の経営幹部でもある前監督やその側近の前コーチとの対立。どちらが正しいのかに誰もが関心を持つだろうが、その結論はすでに出ているようだ。記者会見の内容を振り返ってみると、やはり具体的で矛盾のない選手の説明の方が真実を語っているという印象を受ける。
日本相撲協会
大相撲の元横綱・日馬富士による暴行事件をめぐり、日本相撲協会の対応に問題があったなどとして、貴乃花親方(45)が協会を監督する内閣府に「告発状」を提出した。親方が3月9日、貴乃花部屋の公式サイトで発表した。
矢継ぎ早に様々な団体から問題提起がなされ、思い出すのが難しくなるほど頻発していると思います。
問題のカギ
ここからは考察です。
問題自体が存在するとして、どの案件も同様なのは、世間に会見を開き問題提起するという方法です。メディアはこぞって報道しますし、権力がある側に対して追い込みをかけて、謝罪・処分まで持っていくのがある意味パターン化していると思います。
選手側は弱い立場ですので、この方法は正しいとは思うのですが、今後同様の状況に巻き込まれるかもしれないという方へ、1つご提案をしておきたいと思います。
パナソニック ICレコーダー 4GB スティック型 ブラック RR-XP008-K
これです。ボイスレコーダーです。
私も所有はしているのですが、最近のボイスレコーダーはすこぶる性能が向上しています。まず音質が非常に良く、人の会話をクリアに保管してくれます。またバッテリーも非常に持ちがよく、20~30時間は充電しなくても問題ありません。メモリーも大容量化していますので、モノラルで録音するのであれば消さずに1000時間ほど取れてしまいます。そして本体自体もかなり軽量化・小サイズ化が進んでいて持ち運びに苦労しません。また、再生するときに倍速で再生できるので、聞きたい部分を探すのも楽になっています。
この機能、10000円しない値段で手に入ります。
今回の体操協会の問題は、塚原本部長の「言った言わない」がポイントになると思います。正直、他の協会の問題にもある通り、体操協会だけに起こる話ではなく、自分の身にいつ降りかかるかわからないレベルの問題だと思います。そしていざ、告発する段のときに、ボイスレコーダーで会話をすべて録音しておけば、絶対に負けないと思います。
組織側は高齢で、訴える側は現役選手なので年齢が低いケースが多いと思います。かつ組織側の人は実績も権力も相当に大きく、その場で言い返すのは至難の業でしょう。もうこれだけ頻発している問題なのですから、選手側は自衛手段として、もしパワハラ的な問題に巻き込まれそうだと感じたら、ぜひボイスレコーダーを所持し、普段の音声を取得しておくことを強くお勧めします。
また、スポーツ選手だけではなく、社会人であってももし会社側の対応に相当な不備があると感じた場合は、録音して残すことをお勧めします。
これは「言った言わない」の問題であり、かつ権力の強い側が、強い調子で否定してくるのはいつものパターンです。今回も、宮川選手の証言に当たる会話が「録音」されていればもっとスッキリスピード解決するのになあと思った次第です。
なお、ボイスレコーダーについては、10000円前後の少しいいものを購入したほうがいいです。人生を左右するものになりますので、肝心な時にちゃんと撮れてなかったというのは厳しいですからね。一生使える商品なので保険の意味で知っているメーカーのものをご購入ください。
追記
本記事を書いた後、塚原氏側からのコメントを見て驚きました。
塚原強化本部長は「私たちが保有している宮川選手との録音内容をお聞きいただければ、高圧的な態度ではないとお分かりいただける」とした。
録音をしているではありませんか。であれば、宮川選手側も録音しておくべきでした。合わせて録音を提出すれば真実がわかるはずです。録音時期や言葉の切り取りで解釈も変わるので、ぜひ、自分の身を守るために、弱い側もボイスレコーダーを活用してほしいです。