主張
夏に、屋外やクーラーが利用できない屋内でスポーツ大会や行事を開催することは命を落とすリスクがある。やめるか、延期すべきだ。個人レベルにおいては、勇気をもって不参加を主張するべきだ。命を最優先に動くべきだ。
過去の統計は全く重要ではない。普通の気候ではない。もう犠牲者も出ている。もう企画してしまったから今更やめられない、関係者に迷惑がかかる、日本人は周りの人々からの自分の評判を非常に気にする性質がある国民なので、がんじがらめになってもう誰も言い出せなくなっているのではないか。自分から、暑いので危険を感じるので参加しませんと言い出すことを躊躇しているのではないか。
しかし、物には限界がある。10人参加者がいて10人とも実はやめたいと思っているかもしれない。もうその限界に達しているように思う。まずは個人レベルで口を開くべきだと思う。7月、8月に企画したのは誤りだった。やめよう、と。個人レベルで命を守り始めなければいけない。もし何かに巻き込まれているのなら、恥じずに、私は参加しません、と言い出すべきときであると思う。
例:高校野球
まず、間違いなく言えること。高校野球は9月に順延するか、ナイターにするべきだ。
①全国選手権大会での取り組み
・1日あたり14~18人の理学療法士が対応にあたっています。背番号入りのカップにスポーツドリンクと氷囊(ひょうのう)を用意。体温計や血圧計の備えもしています。
・理学療法士は大会前に選手にアンケートをとり、選手の既往症などを把握します。試合中は療法士が観客席前列に座り、グラウンドの選手の様子をチェックしています。異常があればベンチ裏で対応にあたります。試合後は疲労回復を促すクーリングダウンを指導しています。
・観客に対しては球場のスクリーンに「こまめに水分補給をしましょう」などの注意を表示し、繰り返しアナウンスをしています。
・今年の第100回大会の開会式では選手を始め、吹奏楽、合唱、プラカードを持つ生徒らにもペットボトルを配布し、式中の飲料を勧めることを検討しています。
理学療法士がいればいいのか。
スポーツドリンクを飲めばいいのか。
こまめな水分補給をすればいいのか。
ペットボトルを配布すればいいのか。
なぜ、やめられないのか。
なぜ、延期できないのか。せめてナイターにはできないのか。
なぜ、やめられないのか
私はもう限界にきていると思う。今までの日本のフォーム、テンプレートを毎年遂行することは、夏に限って言えばもうできなくなっている。
何十年に一度と呼ばれる水害が毎年のように起こるようになってしまったし、一年を通してみれば、大地震も度々発生している。大きな気象の変動に、日本はフィットしていかないといけない。
なぜ、変えられないのか。
変えないで、しのぐようにいうばかり。
しのぐのではなく、変えるべきだ。
古くからの伝統やしきたりを変えようとしないのは、日本のいいところでもあり悪いところでもある。特に日本の人口構造もこれから大きく変わっていくし、地方ではすでに限界にきていて維持ができないのが必至な状況。銀行は急激にフィンテックによる業務の合理化が進み人余りに突入するし、車業界はカーシェアや自動運転、EVで様変わりすると言われている。通信業界も5Gの出現が間近だ。見回すと大変動ばかりなのだが、どうしても過去の伝統だけは大事にしたいということになっている。
しかし、変えなければいけない。しきたりよりも、現実優先にしないと、人の命が失われるという状況だ。
人の命をかけてまで、やるスポーツも行事も仕事も、存在しない。
変えないと。
講演会など中止にしてしまえばよかったのに。そもそも高校生は参加しないことを本気で選ぶべきだ。親も子供の命がかかっているのだから、介入すべきだ。
もう野球は、せめて日が暮れてからナイターでやるべきだ。
誰も判断しないのか。判断するのがこわいのか。
延期や中止を促すのなら、文科省配下の全国の学生スポーツ大会へ直接指示を出すべき。大会運営者や学校関係者の個人に判断を委ねるのは酷だと思われる。
様々なニュースがありすべては挙げないが、日本全体をシステムとみると、明らかに「温度」というセンサーが危険閾値に達しており、この状況で、「対策をして臨む」というのは判断ミスであると思う。対策のために延期や中止を個人も団体も政府も、明確に選ばなければいけない、という時代に突入したと、皆が認めればいい。
私も、8月までのイベント等に巻き込まれそうになったら、積極的に中止や延期を表明しリードしていきたいと思う。個人個人で、考え方を変えないと日本全体が変わらない。大本営が中止、延期を決めてくれない。まずは不参加を表明することをお勧めしたい。
それぐらい、異常に、暑い。そして来年の夏も続くのだ。それならば、しきたりや風習は変えていこう。まずは個人が主張することからはじめよう。
日本にPDCAがありますように。