orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

政府が一部の海外アダルトサイトをサイトブロッキングするというフェイクニュースが拡散される

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これフェイクニュースです

 

これを真に受けたツイートが駆け巡っています。

フェイクニュースである証拠を確認します。

 

フェイクニュースの証拠

下記の通り、知的財産戦略本部会合は2018年6月12日です。6月13日ではありません。

 

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https://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/kaisai.html

 

また、2018年6月12日の議事次第は以下の通りです。

知的財産戦略本部会合
議事次第

平成30年6月12日(火)
15時50分-16時20分
官邸大会議室

開 会
議 題
○「知的財産戦略ビジョン」について
○「知的財産推進計画2018」について
閉 会

【配布資料】
資料1 「知的財産戦略ビジョン」・「知的財産推進計画2018」について(PDF:1,120KB)別ウィンドウで開きます
資料2 「知的財産戦略ビジョン」(案)(PDF:3,486KB)別ウィンドウで開きます
資料3 「知的財産推進計画2018」(案)(PDF:1,305KB)別ウィンドウで開きます

https://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/180612/gijisidai.html

 

全くツイートされているような議論をする予定はありません。

ちなみに、話題になった前回2018年4月13日の議事次第は以下の通りです。

知的財産戦略本部会合・犯罪対策閣僚会議
議事次第

平成30年4月13日(金)
8時25分-8時40分
官邸大会議室

開 会
議 題
(1) 「インターネット上の海賊版サイトに対する緊急対策(案)」等について
閉 会

【配布資料】
資料1-1 「インターネット上の海賊版サイトに対する緊急対策」(案)(概要)別ウィンドウで開きます
資料1-2 「インターネット上の海賊版サイトに対する緊急対策」(案)別ウィンドウで開きます
資料2 インターネット上の海賊版サイトに関する進め方について別ウィンドウで開きます

https://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/180413/gijisidai.html

 

もし、新たなサイトブロッキングを行うのであれば、前回と同じ議事次第となるはずです。また、前回は犯罪対策閣僚会議も合同開催されていますが、6月12日の会議は知的財産戦略本部会合のみの開催です。

 

・・・ということで真っ赤なウソということになります。でもこの勢いだと一部メディアが、「この件がフェイクニュースである」ということで取り上げるだろうなあ。

 

ネタ元

前回の漫画村、AniTube、Miomioと同じ文脈なので、どこかにネタ元があるかと思いましたらありました。

 

news.mynavi.jp

日本政府は4月13日、総理大臣官邸で知的財産戦略本部・犯罪対策閣僚会議を開催し、インターネット上の海賊版サイトに対する緊急対策案を発表した。日本政府は当面、法的整備が行われるまでの臨時的かつ緊急的な措置として、「漫画村」「Anitube」「Miomio」の3サイト、およびこれらと同一とみなされるサイトに限定して、民間事業者が自主的にブロッキングを行うことが適当だとの考えを示した。

 

こちらを模倣した記事が5chに掲載され、これを某まとめサイトが転載し、それをツイッターに転載したという流れのように見えます。

 

フェイクニュースが生じる原因

ツイッターなり、まとめサイトなりの情報を、一次情報として受け取る人があまりにも多いということだと思います。

同じニュースアプリやSNSサイトから99の真実のニュースを受け取ったら、100個目のニュースを疑う人は少ないでしょう。そうやってフェイクニュースが紛れ込み、真実のニュースと見分けがつかないのが問題だと思います。

ツイッターがフェイクニュースを判別しているわけではありません。まとめサイトもPVを集めることが目的ですので報道の正確性を保証していません。

 

情報の入手先に気を付けましょう

率直に言って、ツイッターやまとめサイトでニュースを得るのはやめた方がいいと思います。ツイッター自体がフェイクニュースの排除を行っていませんので毎回疑ってかかる必要があります。まとめサイトも同様です。この前のニセ大学騒ぎもツイッターから火が付きました。

news.mynavi.jp

 

当ブログについては信頼できる情報の入手先をできるだけ掲載するようにしていますが、どこまでも情報の信頼性は毎回気を付けるべきと思います。当ブログも個人の感想の範囲で発信しています。

 

・別のメディアでも同じ内容が報道されているか
・疑わしい情報サイトは元から利用しない
・Googleの検索結果にもウソが紛れている

 

以上の前提を持ってインターネットから情報を得ていくことが大事だと思います。

 

 

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