orangeitems’s diary

クラウドではたらくエンジニアの日々の感想です。

ビットコイン値下がりの原因を考える

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ビットコインの値下がり

年頭から仮想通貨については取引はしないものの注目をしていました。コインチェックの問題発生のタイミングバブルとも言える値上がりが収束し、最近は1ビットコイン80万円あたり(Zaif板調べ)を底に安定した相場状況だったのですが、本日75万を切る値下がりを見せています。短期的にどう動くかはわかりませんが、相場的には節目を迎えているように見えますので、いったんこの値下がりの正体を整理しておきたいと思います。

 

原因と考えられるもの

原因1 参加者の減少

人々の関心が薄れれば新規取引開始者が減ります。一方で撤退する人は一定数おりますので、最終的にはビットコインへ入ってくる現金が減少します。そうすると買いたい人と売りたい人が両方減るので、最終的には値上がり・値下がり幅(ボラティリティ)の少ない状態になります。ここしばらくの不思議な値段の落ち着きは参加者の減少によってもたらされたのではないかと推察します。

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ボラティリティが減少すると値幅で利益を出せなくなります。そうすると取引の回数が減りますので取引所も手数料収入が減少することになります。一時期はテレビCMへの仮想通貨の露出はすさまじいものですが最近はほとんど見ることはありません。露出が減ることでさらに新規参入者が減り・・という悪循環に入っているように見えます。

また、コインチェックがマネックス買収の際に、潤沢な資金を持っていたことも熱を冷ましたと思います。胴元の羽振りがいいのは参加者にとってうれしいものではありません。そんなに儲かってたのかと。

まだあります。コインチェック事件についてはNHKクローズアップ現代+にて2度取り上げていますが、投資家にとって見れば結局のところ盗難を防げないテクノロジーなのではないかという疑念が払拭できていないと思われます。マーケティング理論で言えばアーリーマジョリティーに本格的に来る前に、勢いを失い、結局は本格的に国民全体に仮想通貨が行きわたることがなかったと分析します。

以上は日本の話ですが、日本が持つビットコインへの影響はかなり大きかったと見ています。一方で世界同時進行で上記のようなことが世界各国で起きていたと思っています。インターネット主体で物事が進むため、情報が各国へ渡るスピードがほぼ同時だからです。盗難事件は日本だけではなく各国で発生していました。

このように、参加者が減少していくなかでボラティリティが減少することで、投資価値を失ったことそのものが、価格の減少圧力を強めているのではないかと思いました。

 

原因2 取引所で扱う仮想通貨の種類が増えすぎて希薄化した

ビットコインの良さって、仮想通貨の流通量が時間軸において限られることだったですよね。ドルや円のようにマネタリーベース(市場での流通量)が政府の思惑により急増することがないので希薄化しない。定量のビットコインに対して、ドルや円に対する価値が時間とともに上がっていくというのがよく聞く定説でした。

ところが、仮想通貨のマネタリーベースは増えないですが、仮想通貨の種類が増えすぎです。同じ仮想通貨内でもハードフォークという分裂をすることがあります。またイーサリアムやXEMなど、ビットコイン以外にも仮想通貨が存在します。理論的には仮想通貨の種類がどんどん増えていけば、仮想通貨全体のマネタリーベースが激増し、円やドルに対しての価値が下がっていきます。

最近は世界中のいろんな人々が、仮想通貨を作成し胴元になって利益を得ようとしています。取引所に上場、という言い方をしていますが、仮想通貨には変わりはありませんので相場形成に対しては悪影響だと思われます。もちろん株式相場のように、それぞれの株式が独立した価値を持ち経済が成長するようなモデルであればいいのですが、現在の仮想通貨がそのような意図を持っているとは考えにくいです。取引所で利ザヤ取りのために存在する通貨の種類が増えても何の役にも立たないと思います。

もちろん、BtoBを促進するための限られたブロックチェーンで使われる仮想通貨など、取引所を前提としないのであれば価値はあると思います。

 

原因3 ブロックチェーンの脆弱性問題(51%攻撃問題の未解決)

51%攻撃の件は衝撃です。

tech.nikkeibp.co.jp

ビットコインそのものではないですが、中小の仮想通貨全般にブロックチェーン自体の信頼性を大きく揺るがす51%攻撃が実際に成功する事例が相次いでいます。

取引所の仮想通貨管理がずさんだった、という例ではなく、ブロックチェーン自体の脆弱性そのものが攻撃の対象になっています。この問題は大変深刻でなんとか技術的に解決しないと、ブロックチェーン自体を仮想通貨の基盤として利用し続けていいのか、というレベルの話まで発展しかねません。

もともと51%攻撃事態は理論としては以前からあったものでした。

coinandpeace.hatenablog.com

このように、取引者の間では、まあ軽微だよね、といった件が実は大きな脆弱性だったということはよくあることです。人間が作ってものにありがちな罠だと思います。

 

まとめ

仮想通貨に興味のある一個人として原因を推測してみました。本当の底値がやってきたら少額でもやってみたいなあとは思うのですが、上記の原因の件も含めどうにもまだまだ納得できていないです。今後も観察していきたいと思います。

 

 

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